Sakana AI、Fable・Mythos級の「Fugu Ultra」を発表

出典:Sakana Fugu — Multi-Agent System as a Model

日本のAI企業Sakana AIは、複数のAIモデルを統合して動かすマルチエージェント・オーケストレーションシステム「Sakana Fugu」を発表しました。単一のOpenAI互換APIから利用でき、利用者が1つのエンドポイントへ依頼を送ると、Fuguが内部でモデルの選択、タスクの分担、検証、回答の統合までを自動で担います。

提供開始時には、日常業務向けの「Fugu」と、難易度の高い複数段階の課題に対応する最上位モデル「Fugu Ultra」の2種類を用意しました。Fuguは性能と低遅延のバランスを重視し、コーディング支援、チャットボット、対話型サービスなどでの利用を想定しています。一方のFugu Ultraは、AI研究、サイバーセキュリティ分析、特許調査といった高度な用途向けに、より深いエージェント群を編成する設計です。

Sakana AIは、Fugu UltraがFableやMythosに匹敵する性能を持つと説明しています。

出典:Sakana Fugu — Multi-Agent System as a Model

同社は、近年の輸出規制によって一部モデルへのアクセスが突然失われ得る状況を踏まえ、特定企業の単一モデルに重要業務を依存することは、組織や国家にとって脆弱性になり得ると指摘しました。Fuguは交換可能な複数エージェントを使い分けることで、ベンダー側の制約を回避しやすくし、AI主権につながる基盤を目指すとしています。

同社によると、500人を対象としたベータテストでは、データサイエンスやサイバーセキュリティ評価などの自動化タスクで成果を確認しました。機械学習研究の検証では、Fugu Ultraが単一のH100 GPU上で14時間に100回超の実験を実行し、小型GPTモデルの学習コードを反復的に改善したとしています。Gemini 3.1 Pro、Opus 4.8、GPT 5.5との比較では、平均性能0.9774、単一試行では0.9748を記録し、いずれも最高値だったと発表しました。

このほか、匿名化した株式の過去50週間分のデータを使う時系列予測では、5回の試行における平均収益率が19.43%となり、比較モデルの15%未満を上回ったと説明しています。ただし同社は、過去の検証結果が将来の投資成果を保証するものではなく、実際の市場などに転用できるとは限らないと注記しました。目隠しチェスや機械式アイリスのCAD設計でも優位性を示したといい、単一モデルではなく複数モデルを協調させるアプローチの有効性を訴えています。


出典:Sakana Fugu — Multi-Agent System as a Model

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