
OpenAIは、新たなAIモデル「GPT-6 Astra」を発表しました。コンピューター操作、ブラウジング、ソフトウェアエンジニアリング、サイバーセキュリティ、科学、専門業務を対象に強化したモデルと位置付けています。まず限定された組織へ提供を始め、数日以内にChatGPT Plus、Pro、Business、Enterpriseの全利用者、OpenAI API、AWSを通じて利用可能にする方針です。
同社によると、Astraは画面上で操作するタスクに対応し、オンラインフォームの入力、顧客管理システムの更新、カレンダーの整理、オンライン調査と要約作成などを実行できます。科学データを分析してグラフを作成したり、ウェブサイトを生成してフロントエンドの品質確認を行ったりする用途も挙げました。OSWorld 2.0のレイテンシーシミュレーションでは、1タスク当たり約40分で72.6%を記録し、GPT-5.6 Solの約75分、65.7%と比べて、処理時間が約47%短いと説明しています。

実ソフトウェア上の複雑な専門タスクを測るAgents’ Last Examでは59.3%で、Claude Opus 5の55.5%、GPT-5.6 Solの53.6%を上回ったとしています。ソフトウェア開発やシステム設定、データ分析を含むTerminal-Bench 4.0では57.9%を記録しました。Codexには、長い作業中に文脈ウィンドウが埋まった場合でも、メモの保持や過去の文脈の検索を可能にする実験機能を導入します。この機能はconfig.tomlで有効化でき、数週間以内にAstraの標準機能にする予定です。
科学分野では、大学院レベルの生物学、化学、物理学の推論を測るGPQA Diamondで96.0%、科学研究のワークフローを測るTerminal-Bench Science 0.1で64.6%を記録したと公表しました。また、数学の未解決問題に関する成果として、素数の間隔に関する二つの結果も共有しています。

一方、OpenAIはAstraのサイバー能力が同社のPreparedness Frameworkにおける「Critical」の水準に達したと説明しました。本番環境の安全対策を適用しない評価では、既知の脆弱性を悪用する能力を測るExploitBenchで100%、ExploitGymで42.4%だったとしています。新しい脆弱性を含む内部評価では、未知だったゼロデイ脆弱性を二つ発見・利用し、両方の脆弱性を各保守主体へ開示しているとしています。提供版では脆弱性の概念実証コード作成など高度なサイバー作業を拒否し、安全なコードレビューや修正などを支援するとしました。

安全性については、ユーザーの意図や作業範囲を理解する能力を改善したと説明しています。困難または不可能な作業で許可範囲を超えるかを調べる、本番環境の安全対策を適用しない評価では、GPT-5.6 Solが48%だったのに対し、Astraは0%だったとしました。APIの標準料金は入力100万トークン当たり10ドル、出力100万トークン当たり50ドルです。高速モードは標準処理の最大2倍の速度で、価格は2倍となります。
