2025年5月に、GoogleはAIモード（AI Mode）をアメリカ国内ユーザー向けにリリースしました。
AIモードとは、Google検索においてAIが質問に対する検索結果を返す機能です。
これまでよりも複雑で長い質問や深い推論が必要な検索にも精度の高い回答ができるようになっています。
この記事では、AIモードの使い方や日本ではいつから使えるようになるのか、そして今からでも日本で利用する方法を解説します。
Google検索のAIモード（AI Mode）とは？AI Overviewsとの違い
Google検索のAIモードは、ユーザーがより複雑でマルチモーダルな質問をすることを可能にする機能です。
このモードは、高度な推論能力とマルチモーダリティを提供し、これまで複数回の検索が必要だった複雑な質問に対し、AIが複数のクエリを同時に処理して最適な回答を返します。
AIモードと似た機能として、日本でも利用できるAI Overviewsがありますが、こちらは検索結果の要約を表示する機能であるのに対し、AIモードではチャットで検索を行い、結果を文章として返します。
AIモードは2025年の初めにSearch Labsでの提供が開始され、5月20日よりGoogle検索でも提供されるようになりました。
ただし、現在はアメリカのみの展開となっており、日本ではまだ利用できません。
GoogleのAIモードに追加予定の機能
GoogleのAIモードには、今後追加予定のいくつかの機能があります。
ここでは、それらの機能の概要をご紹介します。
Deep Search
Deep Searchは、より詳細な回答が必要な質問に対応するための機能です。
数百件の検索を実行して分散した情報を論理的に分析し、わずか数分で専門家レベルのレポートを作成できます。
この機能により、何時間もかかる検索時間を数分に短縮可能です。
Search Live
Search Liveは、カメラを使うことで目に映るものについてリアルタイムで検索や対話ができる機能です。
言葉で説明することが難しい事柄でも、カメラを向けて質問するだけでAIが見えているものを理解したうえで回答してくれます。
Agentic capabilities
Agentic capabilitiesは、複雑なタスクを自動化できるエージェント機能です。
Google Chromeを自動で操作可能なブラウザ用AIエージェントであるProject Marinerの機能をAIモードでも利用できるようになる予定です。
チケットやレストランの予約などのタスクを自動で実行できるようになります。
Shopping features
Shopping featuresでは、商品選びの際にインスピレーションを得たり、検討事項をじっくり検討したり、商品を絞り込んだりするのに役立つ機能です。
500億以上の商品リストが掲載されているショッピンググラフを活用し、信頼できる最新かつ正確な情報が得られます。
また、自分の写真をアップロードすることによってバーチャル試着ができるほか、チェックアウト機能も付いています。
Personal Context
Personal Contextは、過去の検索履歴に基づいてパーソナライズされた提案を提供する機能です。
また、検索履歴だけではなく、GmailをはじめとしたGoogleアプリと連携することでよりパーソナルな情報を取り入れることも可能です。
これらの情報はいつでも連携及び切断ができます。
Custom charts and graphs
Custom charts and graphsは、AIが複雑なデータセットを分析し、クエリに合わせてカスタマイズされたグラフを作成する機能です。
Googleのリアルタイム情報を活用して具体的な質問に対する分析を実施し、グラフを生成します。
スポーツや金融など、数字が多く出てくる分野で特に有効です。
日本でGoogleのAIモードはいつから利用できる？
現在GoogleのAIモードはアメリカでのみ利用可能であり、日本では利用できません。
また、日本での正式な提供開始時期についてもまだ公式発表はありません。
しかし、AI Overviewsが3か月遅れで日本でも提供が始まったことから、今後AIモードも段階的に対象地域と言語を拡大すると予想できます。
そのため、日本でもそのうち利用できるようになるでしょう。
GoogleのAIモードを日本でも今から利用する方法
今後日本で使えるようになる可能性があるとはいえ、今すぐGoogleのAIモードを試したいという方もいるでしょう。
実は、現時点でも日本からAIモードを利用する方法はあります。
その方法とは、VPNを使ってアメリカサーバーからアクセスすることです。
この記事では、具体例としてNordVPNを使ったやり方を解説します。
VPNとは？
VPNとは、インターネット上に仮想的な専用線を構築して、安全な通信を実現する技術です。
通信内容を暗号化し、トンネリングという技術を用いて仮想のトンネル内でデータを送受信することで、第三者による盗聴や改ざんを防ぎます。
また、認証機能により、なりすましを防ぎ、通信の安全性を高めます。
これにより、公衆Wi-Fiのような安全性の低いネットワークでも、安心してインターネットを利用することが可能になります。
また、地域制限のあるサービスを、他の地域のサーバーにアクセスして利用することもできます。
VPNを使ってAIモードを利用する手順
ここでは、VPNサービスとしてNordVPNを使ってAIモードを利用する手順を解説します。
NordVPNの登録方法や使い方は以下の記事をご覧ください。
AIモードは現在アメリカで英語のみで利用できるため、Googleアカウントの地域設定をアメリカ、言語設定を英語に切り替えます。
地域設定を変更するには、Googleの検索画面から「検索設定」を開きます。
「その他の設定」から「言語と地域」をクリックします。
こちらで「検索結果の地域」をアメリカ合衆国に変更しましょう。
また、表示言語は先にアカウント設定の言語設定を英語にしてから変更しましょう。
Googleのアカウント設定を開き、「個人情報」タブから「言語」を選びます。
「他の言語を追加」から英語を追加し、優先言語を英語に設定します。
検索設定の「表示言語」も英語に変更しておきましょう。
NordVPNを開き、アメリカのサーバーにアクセスします。
「United States」と検索し、アメリカサーバーに接続しましょう。
Googleの検索画面を開くと、「AI Mode」が表示されているので、クリックするとAIモードにアクセスできます。
または右上のフラスコのようなマークをクリックしてSearch Labsにアクセスします。
「Try AI Mode」をクリックすると、先ほどと同様にAIモードにアクセスできます。
今回はNordVPNを使いましたが、他のVPNサービスでも同様にアメリカサーバーにつなぐことでAIモードが利用可能です。
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GoogleのAIモードの使い方
ここでは、具体例を用いてAIモードの使い方をご紹介します。
今回は、お店探しに使う想定で解説します。
まずはAIモードを選択し、質問をしましょう。
なお、AIモードは現在英語にのみ対応しているため、翻訳ツールなどを使用して英語で質問しましょう。
今回は、「新宿の近くで友達と遊びます。学生であまりお金がないので、ランチをするところを探しています。チェーン店以外でオススメはありますか？」という質問をしました。
質問すると、すぐに回答が返ってきます。
回答も当然英語で返ってくるので、この記事では以降日本語訳した状態でご説明します。
画面右には参考にしたサイトが表示されています。
また、実際のお店の情報も同時に提示してくれます。
さらに、Googleマップでお店の場所も示してくれるため、お店選びの参考になるでしょう。
回答を確認後、必要に応じて画面下の入力バーから追加で質問が可能です。
何度も質問と回答を繰り返すことができ、ChatGPTなどのチャット型生成AIのように使えます。
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GoogleのAIモードを利用する際の注意点
GoogleのAIモードは、現在英語でのみ利用可能です。
そのため、たとえVPNを利用して日本からアクセスしても、質問は英語で行う必要があります。
また、AIが生成した情報には誤りが含まれている可能性があります。
AIが生成した情報は、参考サイトなどをたどり、必ず正確性を確かめるようにしましょう。
さらに、検索した内容はAIの学習に用いられる可能性があるため、機密情報は入力しないようにしなければなりません。
Google 検索における生成 AI 機能と、関連する機械学習テクノロジーを開発、改善するために、Google は、ユーザーの Google 検索と AI 機能の利用情報を活用しています。これには、ユーザーが検索した内容や、Google に提供したフィードバックも含まれます。
出典：Google検索ヘルプ
まとめ
Google検索のAIモードは、AIを活用した検索機能です。
これまで複数回の検索が必要だった複雑な質問を、AIが複数のクエリを同時に処理して最適な回答を返すことができるようになります。
現在はアメリカ国内で英語のみの利用が可能ですが、VPNサービスを活用することで日本からでも利用可能です。
日本でも利用できるようになる可能性はありますが、今すぐに使いたい方はVPNを使った方法を試してみてください。