
アリババのQwenチームは2026年8月3日、最新の大規模言語モデル「Qwen3.8-Max」を発表しました。Qwen3.5のアーキテクチャを基盤とし、総パラメーター数は2.4兆、推論時に利用するアクティブパラメーター数は950億です。Qwenシリーズで最も高性能なモデルと位置付けられ、コーディング、一般業務、調査、長期間にわたるタスク、マルチモーダル処理を幅広く強化しました。すでにQwenCloud経由でAPIを利用でき、Qwen-Maxクラスとして初めてモデルの重みも公開する予定です。
特徴の一つは、人間の介入を抑えた長期間の自律作業能力です。検証では、Qwen3.8-Maxが「oh-my-cli」というプロジェクトをゼロから構築し、10日以上にわたって要望の収集、Issueの作成、コード生成、テスト、修正を繰り返しました。約16日間の完全自律運用では、265件のコミット、127件のプルリクエスト、151件のIssueを作成しています。また、研究論文の再現課題では約125時間作業し、約7600行のコードを生成したうえで、論文の手法を数学評価AIME24で2.7ポイント上回る方法を導き出しました。

実務能力については、数百種類の職種を想定した課題で検証しています。企業法務では数百件の文書から1284件の関連条項を1時間以内に抽出し、UI・UX分野では8画面の銀行アプリ試作を人手による修正なしで完成させました。飲食店向けには100件を超える食材資料を基に26品のメニューを作成し、構造設計やスポーツ分析でも実用レベルの成果物を短時間で生成したとしています。
長期タスクでは、暗号処理用の半導体回路設計を約500ターンにわたり自律的に最適化しました。最初に動作した8298ゲートの設計を678ゲートまで削減し、チップの物理面積も81%縮小しています。さらに、365日間のEC運営シミュレーションでは、商品選定、仕入れ交渉、在庫管理、価格調整、返品対応を継続し、最終残高41万6252元、初期資金に対して4.16倍のリターンを記録しました。
画像、文書、動画を統合して扱うネイティブなマルチモーダル能力も備えます。200ページを超えるPDFの分析や100時間超の動画整理に加え、画面画像からのWeb画面再構築、動画編集、3D空間やアプリの生成にも対応します。生成途中の画面や配置を自ら確認し、問題を検出すると計画を修正する視覚的なフィードバック機能も特徴です。
出典:Qwen
