これからChatGPTを使い始める人で、ChatGPTの無料版と有料版の違いが気になる人も多いのではないでしょうか。
本記事では、ChatGPTの無料版と有料版の主な違いを詳しく解説し、各料金プランの特徴を紹介します。
有料版であるChatGPT Plusはいくらなのか、また、TeamプランやEnterpriseプランの料金体系についても触れていきます。
さらに、ChatGPTの有料版の支払方法についても説明します。
ChatGPTを効果的に利用したい人は、ぜひご覧ください。
ChatGPT(チャットGPT)の無料版と有料版の違い
ChatGPT(チャットGPT)は、無料版と有料版では利用できる機能や制限に大きな違いがあります。
ChatGPTの最新モデルはGPT-4oであり、この最新モデルは無料版と有料版の両方で利用可能です。
しかし、その利用方法や制限には重要な差異があります。
無料版のChatGPTでは、GPT-4oを使用する際にいくつかの制限が設けられています。
無料ユーザーの場合は、最初の会話ではGPT-4oが使用され、回数制限に達すると自動的にGPT-4o miniに移行する仕組みとなっています。
一方、有料版では、これらの制限がほとんどなく、より自由にGPT-4oの機能を活用することができます。(無制限ではないため厳密には制限があります)
ここでは、ChatGPTの無料版と有料版の具体的な違いについて詳しく解説していきます。
無料版と有料版の違い①:リクエスト制限(利用可能回数)
ChatGPTの無料版と有料版の最も顕著な違いの一つは、GPT-4oモデルの利用可能回数に関する制限です。
無料プランを利用している場合、GPT-4oモデルの使用は限られた回数に制限されています。
公式サイトでは具体的な回数は明記されていませんが、一般的な目安として5時間あたり約10回程度と言われています。
この制限は、サービスの安定性を保ち、すべてのユーザーに公平な利用機会を提供するためのものです。
無料レベルのユーザーは、5 時間以内に GPT-4o を限られた回数だけ使用できます。制限に達すると通知され、GPT-4o mini を使用して会話を続けるか、ChatGPT Plus にアップグレードするよう勧められます。
出典:Using ChatGPT’s Free Tier – FAQ | OpenAI Help Center
注意すべき点として、GPT-4oでの回答制限に達すると、GPT-4o miniを使う必要に迫られます。
つまり、制限を超えた後は、GPT-4oの高度な機能や最新の知識を活用した回答を得ることができなくなります。(時間を置くことでリセットされます)
一方、有料プランでは、これらの制限が大幅に緩和されています。
有料ユーザーはGPT-4oモデルを3時間あたり80回まで使用することができます。
2024年5月13日以降、Plus ユーザーはGPT-4oで3 時間ごとに最大 80 件のメッセージを送信でき、GPT-4 で 3 時間ごとに最大 40 件のメッセージを送信できるようになります。
出典:How can I access GPT-4, GPT-4 Turbo and GPT-4o? | OpenAI Help Center
これは無料プランの約8倍の利用回数であり、より頻繁かつ継続的にGPT-4oの高度な機能を活用したい場合に大きな利点となります。
このリクエスト制限の違いは、特に業務での利用や複雑なタスクを連続して行う必要がある場合に重要な検討事項となるでしょう。
無料版でも十分な場合もありますが、より高度で継続的な利用を望む場合は、有料版の利点を検討する価値があります。
無料版と有料版の違い②:接続制限(サーバー負荷時の優先度)
ChatGPTの無料版と有料版を比較する際、もう一つの重要な観点が接続制限、特にサーバー負荷時の優先度です。
まず、GPT-4oモデルを使用している場合、基本的な応答速度は無料版と有料版で、通常の状況下では、両者の間で処理速度に顕著な差は見られません。
しかし、サーバーが混雑している時間帯になると状況が変わります。
このような場合、有料ユーザーが優先的に処理されるため、有料版ユーザーはピーク時でもより安定した応答速度を維持することができます。
一方、無料版ユーザーは混雑時に接続の遅延や一時的な利用制限を経験する可能性が高くなります。
これらの要因により、継続的な高速レスポンスを求める場合や、ピーク時間帯に頻繁に利用する必要がある場合は、有料版の方が安定したパフォーマンスを提供する可能性が高いと言えます。
しかしGPT-4o miniは小型モデルのため、GPT-4oと比べると性能はやや劣るものの、GPT-4oよりも処理速度は速いです。
そのため、通常の利用では無料版でも十分な速度を得られる場合が多いため、個々のニーズや使用状況に応じて適切なプランを選択することが重要です。
無料版と有料版の違い③:ブラウジング機能の制限
GPT-4o miniは、コンパクトなサイズながら高度な言語処理能力を備えたモデルです。
しかし、GPT-4oとは異なり、ウェブ上の情報を直接検索するブラウジング機能は搭載されていません。
そのため、提供される情報は、モデルが学習したデータに基づいたものとなり、最新情報や特定のウェブサイトの情報を求める場合には、必ずしも適切な回答が得られない場合があります。
例えば、過去のデータに基づいた文章生成、特定のテーマに沿った文章作成、アイデア出しなど、学習データ内の情報に基づいたタスクであれば、GPT-4o miniは非常に強力なツールとなります。
一方、株価のリアルタイムな情報や、最新のニュース記事の内容といった外部データが必要なタスクには、GPT-4oの方が適切と言えるでしょう。
無料版と有料版の違い④:アップロード制限(画像やPDFのアップ)
ChatGPTの無料版と有料版を比較する上で、ファイルのアップロード機能も重要な違いの一つです。
この機能により、ユーザーは画像やPDFなどのファイルをChatGPTに読み込ませ、その内容を基に指示を出したり、質問したりすることができます。
まず、注目すべき点として、無料版のユーザーでもファイルのアップロード機能を利用することができます。
これにより、テキストベースの対話だけでなく、視覚的な情報や複雑な文書内容についても、AIに解析や説明を求めることが可能です。
例えば、そば打ち体験で撮影した写真を送り、「何をしているところなのか」と質問すると、ちゃんとそば打ちをしていると回答してくれます。
しかし、無料プランのユーザーはGPT-4oについて使用制限があるため、使用可能回数の上限に達するとファイルのアプロードもできなくなります。
制限に達すると通知され、GPT-4o mini を使用して会話を続けるか、ChatGPT Plus にアップグレードするよう勧められます。
無料版と有料版の違い⑤:画像生成の機能制限(DALL-3利用可否)
ChatGPTの有料版ユーザーは、DALL-3という高度な画像生成機能を利用することができ、この機能を使用すると、テキストの説明から詳細で高品質な画像を生成することが可能です。
有料版ユーザーは制限なく利用でき、無料版ユーザーはこのDALL-3機能は1日2回まで利用可能です。
DALL-3の利用可否は、クリエイティブな作業や視覚的なコンテンツ制作を行う際に大きな違いとなります。
視覚的な要素が重要な役割を果たす仕事や趣味を持つユーザーにとっては、有料版を選択する重要な理由の一つとなるでしょう。
無料版と有料版の違い⑥:GPTsの作成制限(オリジナルアプリの作成)
ChatGPTには、GPTsと呼ばれる特定の目的や機能に特化したカスタムAIアプリケーションを作ることができる機能があります。
GPTsには共有機能があり、他のユーザーが作成したGPTsを利用することも可能です。
有料版ユーザーは、自分でオリジナルのGPTsを作成し、それを他のユーザーと共有したり、他の人が作ったGPTsを使用したりすることができます。
一方、無料版ユーザーは、他の人が作成したGPTsを利用することはできますが、自分でオリジナルのGPTsを作成することはできません。
この違いは、特にカスタムAIツールの開発や、特定の業務に特化したAIアプリケーションの作成を考えているユーザーにとって重要な検討事項となります。
無料版と有料版の違い⑦:新機能制限(新機能の先行利用)
ChatGPTの有料版ユーザーは、新機能が発表されると先行的に利用することができます。
現在の例として、最新モデルであるGPT-4oの利用が挙げられます。
有料版ユーザーはGPT-4oを制限なしで利用できるのに対し、無料版ユーザーは利用に制限があります。
この傾向は今後も続くと予想され、新機能が導入される際、有料版ユーザーはすぐに制限なく利用できる一方で、無料版ユーザーは機能が利用できない、もしくは制限付きでの利用になると考えられます。
この違いは、常に最新のAI技術を活用したいユーザーや、業務で先進的なツールを必要とする場合に特に重要となります。
新機能の早期アクセスが必要な場合は、有料版の選択を検討する価値があるでしょう。
ChatGPT(チャットGPT)の料金プラン!有料版はいくら?
ChatGPTには、以下の3つの有料プランが用意されています。
- Plus
- Team
- Enterprise
これらのプランは、それぞれ異なるニーズや利用規模に対応しています。
個人ユーザーから大規模な企業まで、幅広いユーザーがそれぞれの要件に合わせて選択できるようになっています。
それぞれの料金を紹介します。
ChatGPT Plusのプラン内容
無料プランでは、GPT-4o miniモデルの利用が可能ですが、GPT-4oや高度なデータ分析、ファイルアップロード、画像分析、ウェブブラウジング、GPTsなどの機能は制限付きでの利用となります。
一方Plusプランでは、新機能への早期アクセスが可能で、GPT-4、GPT-4oのすべてのモデルが使用できます。
さらに、高度なデータ分析、ファイルアップロード、画像分析、ウェブブラウジング、DALL-E3での画像生成、GPTsの作成と使用が制限なく利用可能です。
Plusプランは個人向けの利用を想定しており、月額20ドルで利用が可能です。
※Plusプランは年払いの設定ができません。
ChatGPT Teamのプラン内容
Teamプランは、Plusの全機能に加えて、GPTsをワークスペースで作成・共有する機能や、ワークスペース管理用の管理者コンソールが利用できます。
また、デフォルトでTeamのデータは学習の対象外となるため、情報漏洩に注意が必要なビジネス利用を想定しています。
ビジネス向けのTeamプランの料金設定は以下の通りです。
年払い | 1ユーザーあたり25ドル |
---|---|
月払い | 1ユーザーあたり30ドル |
複数名でのビジネス利用を想定している場合はTeamプランがおすすめですが、最低2名分の料金が発生するため、個人での利用には向いていません。
ChatGPT Enterpriseのプラン内容
大企業向けのEnterpriseプランは、専任チームが担当し、企業のニーズに合わせてカスタマイズされたサービスを提供します。
料金とサービス内容は個別の問い合わせが必要ですが、大規模な企業利用の場合は、Enterpriseプランが最適な選択肢となるでしょう。
各プランの特徴や料金を考慮し、自身の利用目的や頻度に合わせて最適なプランを選択することが重要です。
ChatGPT Plus、Team、Enterpriseの料金比較
プラン名 | 月額 |
---|---|
Plus | 20ドル |
Team | 25ドル / 1人 |
Enterprise | 要問合せ |
GPT-4oをAPIで使った場合の料金
GPT-4oでは従来のGPT-4-turboと比較して、入力と出力ともに半分の金額になりました。
モデル名 | 入力時 | 出力時 |
---|---|---|
gpt-4o | 5ドル / 1M tokens | 15ドル / 1M tokens |
gpt-4o-2024-08-06 | 2.5ドル / 1M tokens | 10ドル / 1M tokens |
gpt-4o-2024-05-13 | 5ドル /1M tokens | 15ドル / 1M tokens |
ChatGPT Plusの支払い方法
ChatGPT Plusの支払い方法は大きく分けて3つあります。
ただし、利用できる支払い方法は、アクセスする環境によって異なります。
- 各種カード決済:クレジットカード、デビットカード(一部制限あり)
- デジタル決済サービス:Apple Pay、Google Pay(iOS、Safari利用時)
- その他:Apple ID経由の支払い
Web版(ブラウザ版)でChatGPT Plusにアップグレードする場合、選択できる支払い方法はクレジットカード支払いのみとなります。
利用可能なクレジットカードブランドは、Visa、Mastercard、JCB、American Expressの4種類です。
一方、スマートフォンアプリを通じてアップグレードする場合、デバイスとOSに応じて異なる支払い方法が提供されます。
iPhoneやiPadなどのiOSデバイスを使用している場合は、Apple Payを利用してアップグレードすることができます。
AndroidデバイスでGoogleアカウントにログインしている場合は、Google Payを使用して支払いを行うことが可能です。
まだアカウントを作っていないという方は以下の記事からアカウントの作成をしましょう。