提案書やレポートなど、日々の資料作成に時間がかかっている方は多いのではないでしょうか。
GensparkのAIドキュメントとは、そうした面倒な資料作成をAIが強力にサポートするツールです。
この記事では、GensparkのAIドキュメントの具体的な使い方から業務効率化のコツ、料金プランまでを解説します。
読み終えるころには、日々の資料作成がぐっと楽になり、より本質的な業務に時間を使えるようになるでしょう。
＼ 無料プランからお試し ／
Genspark AIドキュメント（AI Docs）とは？
GensparkのAIドキュメント（AI Docs）とは、単なるテキストの自動生成ツールではなく実務で求められる「資料作成」そのものをAIが代行・サポートしてくれる機能です。
これまで時間をかけていたリサーチ・構成案の作成、そして本文の執筆までをGensparkのAIが一気通貫で実行します。
AI Docsでできること：提案書から契約書ドラフトまで自動生成
AIドキュメント機能の最大の強みは、その汎用性の高さにあります。
企画担当者であれば、ゼロから営業提案書や競合分析レポートといった複雑な資料作成をAIに任せられます。AIが最新情報を検索しながらドラフトを生成するため、説得力のある資料が短時間で完成します。
さらに、法務担当者や個人事業主向けには、秘密保持契約書や業務委託契約書といった契約書の「たたき台」の作成も可能です。AIが一般的な条項を自動で生成し資料作成の初期フェーズを大幅に効率化します。
対応ドキュメントと主なテンプレート
GensparkのAIドキュメントには、多様なビジネスシーンに対応するためのテンプレートが用意されています。
例えば、提案書・議事録・プロジェクト報告書・プレスリリースといった基本的な資料作成テンプレートが揃っています。ユーザーは目的に合ったテンプレートを選び、簡単な指示を入力するだけでAIが必要な構成要素を備えた資料を自動で生成してくれます。
他のAI文書ツールとの違い：検索・Slack連携とエージェント機能
GensparkのAIドキュメントが他のツールと一線を画すのは、その強力な連携機能とエージェント性です。
単にAIが文章を生成するだけでなく、常に最新のウェブ情報を検索・参照しながら資料を作成するため、情報の鮮度と正確性を高めやすくなります。
また、作成した資料はSlackなど外部ツールと連携してスムーズに共有できます。検索・作成・共有のプロセスをAIエージェントが自律的にサポートしてくれる点こそ、GensparkのAIドキュメントが実務の資料作成を変革する理由です。
＼ 無料プランからお試し ／
Genspark AIドキュメントの基本的な使い方
GensparkのAIドキュメントの使い方の本質は、AIに資料作成の面倒な初期作業を任せる点にあります。AIが生成したドラフトに対し、実務担当者が具体的な数値や社内データを加えて完成度を高めていきます。
営業担当者が提案資料を作成する実務を例に、その使い方を3ステップで解説します。
ステップ1：テンプレート選択とプロンプト入力のコツ
GensparkのAIドキュメントの使い方は、まずテンプレートを選ぶかプロンプトを入力することから始まります。
Gensparkの既存テンプレートは海外仕様のものが多く、日本の商習慣に合わない場合があります。そのため、テンプレートを選ばず白紙のドキュメントから直接プロンプトで指示を出すことで、効果的な資料作成が可能になります。
AIに作成させたい資料の骨子をプロンプトとして直接入力します。今回は営業資料の叩き台を作成することが目的なので、以下のプロンプトを入力します。
## 概要
中小企業のDX支援を行うITコンサルティング会社が、従業員50名規模の食品卸売業A社に提案する「在庫管理システム導入」の営業提案書のたたき台を作成してください。
## 提案の背景・目的
A社は現在、手書きとExcelで在庫管理を行っており、在庫の不一致や発注ミスによる機会損失が課題となっています。目的は、弊社のクラウド型在庫管理システム導入による業務効率化とコスト削減効果を提示する骨子を作成することです。
## 記載してほしい主要な章立て
1.食品卸売業における一般的な在庫管理の課題（一般的な内容で可）
2.提案システムの概要
3.導入による一般的なメリット
4.標準的な導入スケジュール案
5.概算費用プランの枠組み赤枠のRich Text・Markdownは、文書の出力方法の選択肢です。
Rich Textは、見た目そのままに編集する形式です。 Microsoft WordやGoogleドキュメント、WordPressの「ビジュアルエディタ」がこれに当たります。
Markdownは、記号を使って文書構造を指定する簡易的な記述方式です。エンジニア向けツールの「テキストエディタ」で採用されています。
ステップ2：AIによる自動生成と編集・調整
AIが生成したのは、あくまで一般的な情報に基づいたドラフトです。ここからが実務担当者によるAIドキュメントの使い方の本番です。
AIは指示に基づき数分で資料の骨組みを生成します。指示をした項目が自動で書き出されます。
このままではA社に響く提案にはなりません。AIが生成した一般的なメリットの項目に、あなたが持つA社の具体的な情報や社内データを追記・修正します。
AIが作った枠組みに実務担当者しか知り得ない具体的な情報を肉付けしていくことが、AIドキュメントの最も効果的な使い方です。
画面右側のテキストエディタで編集可能です。
ステップ3：エクスポート（Word/PDF）とSlackでの共有方法
資料のたたき台が人間による編集で具体的になったら、最後にファイルとして出力します。
エディタ画面の右上にあるエクスポートボタンを押します。
出力形式として、Microsoft Word形式のファイル・PDFファイル・HTMLファイルを選択できます。提案先の会社独自の詳細な見積もりや、社内データをさらに追記・編集するために、まずはWord形式で出力するのが実務的な使い方です。
Genspark上でチームメンバーと共有しながら進める使い方も可能です。
共有の仕方には2つあります。
- 1つ目
-
リンクを知っている人全員がアクセスできるようにする方法です。「一般的なアクセス」にて「リンクを知っている全員」を選択し、「リンクをコピー」して共有相手にリンクを共有します。
- 2つ目
-
メールアドレスによりアクセス権限を与える方法です。共有したい相手のメールアドレスを入力し、招待を押下すると相手に招待メールが届きます。メーリングリストを活用することで共有の手間を省けます。一般的なアクセスは「制限付き」に設定しましょう。
なお、共有相手は閲覧者としての設定のみ可能なので、共同編集することはできないことに注意が必要です。
＼ 無料プランからお試し ／
【資料作成編】Genspark AIドキュメントの使い方：レポート・プレスリリース
GensparkのAIドキュメントは、作成する資料のタイプに応じてAIへの指示を工夫することで、さらに強力なアシスタントになります。ここでは、調査レポートやプレスリリース作成時のAIによるリサーチの具体的な使い方に焦点を当てます。
プレスリリースの作成手順とプロンプト例
AIはゼロから文章を生成するだけでなく、既存の情報を特定のフォーマットに整形する使い方も得意です。広報担当者がプレスリリースを作成する流れを例に見てみましょう。
リリースしたい新機能に関して箇条書きで整理し指示することで、適切にAIに指示できます。
以下のようなプロンプト例をイメージしてください。
・新機能「AI在庫予測」リリース
・過去の販売データと天候データをAIが分析
・最適な発注タイミングを自動で推奨
・食品卸売業の廃棄ロス削減が目的
・12月1日から提供開始
上記の箇条書きをもとにメディア向けのプレスリリースのドラフトを作成してください。タイトル、リード文、本文（開発背景・機能詳細）、会社概要を含む構成にしてください。AIは入力されたメモを基に、プレスリリース特有の形式に沿った資料を自動で生成します。AIが生成したドラフトに対し担当者は文体を修正したり、具体的な問い合わせ先を追加したりして資料を完成させます。
調査レポート作成と引用・根拠リンクの管理
ゼロから情報収集が必要な市場調査レポートの作成は、AIドキュメントが最も得意とする使い方の一つです。AIの検索機能を最大限に活用します。
調査したい内容を具体的に指示します。
プロンプト例は以下です。
## 調査目的
国内の食品卸売業におけるDX推進の動向と、在庫管理システムの最新市場トレンドに関する調査レポートを作成してください。
## 記載してほしい項目
1.食品卸売業界が抱える主な物流課題（公的機関や業界団体のレポートに基づく）
2.DX推進の成功事例（ニュースやIR情報で公開されている企業事例）
3.AIやIoTを活用した在庫管理の最新技術トレンド
4.2026年にかけての市場予測（信頼できる調査会社の公開レポートに基づく）AIは指示された項目に基づき、ウェブ情報を検索しながらレポートを自動で生成します。
GensparkのAIドキュメントの優れた点は、AIが参照した情報の引用元や根拠となったURLを資料内に明記することです。
生成されたレポートを読み、根拠リンクが信頼できる情報源であるかを確認します。
例えば、公的機関の統計・大手調査会社・業界紙などであるかに注目しましょう。
このファクトチェックのプロセスが、AIで作成した資料の信頼性を担保する上で非常に重要です。
＼ 無料プランからお試し ／
【契約書ドラフト編】Genspark AIドキュメントの使い方：NDA・業務委託
GensparkのAIドキュメントは、提案書だけでなくNDA（秘密保持契約書）や業務委託契約書といった法務関連資料のたたき台作成にも活用できます。AIに一般的な条項を生成させ、契約書作成の初期工数を削減する使い方です。
NDA・業務委託契約書の「たたき台」作成手順
ここでも基本的な使い方は同じです。白紙のドキュメントを開き、AIに直接プロンプトで指示を出します。
作成したい契約書のドラフト概要をプロンプトとして入力します。
プロンプト例は以下です。
▼NDA
## 目的
新規事業における業務提携を検討している2社間（甲：株式会社[自社名]、乙：株式会社[相手方名]）で締結する「秘密保持契約書（NDA）」のたたき台を作成してください。
## 前提条件
・双方が秘密情報を開示し合う「双方向」の契約とします。
・日本法を準拠法とします。
## 記載してほしい主要な条項
1. 目的（業務提携の検討のため）
2. 秘密情報の定義（書面、口頭、電磁的記録を含み、秘密である旨が明示されたもの）
3. 適用除外（公知の事実、開示前から保有していた情報など一般的な例外）
4. 秘密保持義務（第三者への開示禁止、目的外使用の禁止）
5. 契約期間（契約締結日から1年間。ただし、秘密保持義務は契約終了後も3年間有効とする）
6. 情報の返還または破棄
7. 損害賠償
8. 管轄裁判所（東京地方裁判所を第一審の専属的合意管轄とする）▼業務委託契約書
## 目的
Webデザイン制作を外部の個人事業主に委託するための「業務委託契約書」の一般的なドラフト（たたき台）を作成してください。
## 主要な条件
・委託者：株式会社A
・受託者：個人事業主B
・業務内容：当社Webサイトのトップページデザイン制作
・契約期間：2025年12月1日から2026年2月28日まで
・検収：委託者による検収完了をもって納品とする
## 記載してほしい主要な条項
1.業務の内容
2.委託料及び支払方法
3.成果物の権利帰属（著作権の譲渡を含む）
4.秘密保持
5.契約解除AIは指示された条件に基づき、NDAであれば秘密情報の定義や返還義務といった条項のたたき台が、業務委託契約書であれば一般的な条項が自動で生成されます。
▼NDAの生成物例
▼業務委託契約書の生成物例
【重要】AI利用時のリスクと注意点：法務レビューは必須
AIが生成した契約書ドラフトの使い方は提案書とは全く異なります。AIが生成した内容は、法的に正確である保証も自社の状況に最適である保証もありません。
AIが作成したドラフトは、あくまでたたき台です。
生成された条文をそのまま実務で使用することは、自社に重大な法的リスクをもたらす可能性があります。AIが生成した資料は、必ず法務担当者または弁護士などの専門家による厳密なレビューと修正を経てから使用してください。
AIは、法務担当者の仕事を奪うのではなくレビュー作業に集中するためのたたき台を作成するアシスタントです。
契約書用の条文生成プロンプト例
契約書全体ではなく特定の条項だけをAIに生成させる使い方も可能です。
以下にプロンプト例を2つ紹介します。
業務委託契約書に挿入するための、一般的な「秘密保持条項」を作成してください。秘密情報の定義、目的外使用の禁止、第三者への開示禁止、契約終了後の取り扱いを含む内容にしてください。業務委託契約書における「成果物の権利帰属」に関する条項を作成してください。成果物に関する著作権（著作権法第27条及び第28条所定の権利を含む）が、委託料の支払いをもって受託者から委託者に移転する内容にしてください。これらのAIが生成した条文も、必ず専門家によるレビューが必要です。
＼ 無料プランからお試し ／
Genspark AIドキュメントの料金プラン
GensparkのAIドキュメント機能を利用するための料金プランは、無料プランを含む複数の選択肢が用意されています。
料金プランやクレジットの消費量は変更される可能性があるため、契約時は必ず公式サイトの最新情報を確認してください。
Free・Plus・Proプランの機能・料金比較表
GensparkのAIドキュメントの料金は、主に3つのプランで構成されています。個人の利用からチームでの本格的なAI資料生成まで、用途に応じて選べます。
| 項目 | Free | Plus | Pro | |
|---|---|---|---|---|
| 料金 | 月額 | 無料 | $24.99 | $249.99 |
| 年額 | 無料 | $239.99 | $2,399.99 | |
| AIクレジット | 100クレジット（毎日） | 10,000クレジット | 125,000クレジット | |
| ストレージ容量 | 1GB | 50GB | 1TB | |
| 主な特徴 | まず試してみたい個人向け 基本機能のみ利用可能 | 日常的な資料作成向け 小規模チームも利用可 生成量が大幅アップ | 業務利用に最適 生成速度が優先され 大量生成や法人利用向け | |
クレジット制とは？消費量の目安と追加購入
Gensparkの料金プランを理解する上で重要なのがクレジット制です。クレジットとは、AIドキュメント機能を利用する際に消費するポイントのようなものだと考えてください。
AIによる資料作成や、プロンプトに基づくリサーチ・AIエージェントによる編集指示など、AIが動作するたびに一定量のクレジットが消費されます。
消費量の目安は、AIに指示する内容の複雑さやAIが生成する資料のボリュームによって変動します。例えば、一行の文章を修正させるよりも、10ページにわたる市場調査レポートをゼロから作成させる方がより多くのクレジットを消費します。
月間に付与されたクレジットをすべて使い切ってしまった場合、プランによってはAI機能の利用が制限されることがあります。その場合、次月のクレジットが付与されるまで待つか、追加でクレジットを購入しましょう。
まずはFreeプランでAIドキュメントの使い方を試し、ご自身の資料作成の頻度でどれくらいクレジットを消費するか、その感覚を掴むことをお勧めします。
＼ 無料プランからお試し ／
よくある質問（FAQ）
GensparkのAIドキュメントの使い方に関して、多くの実務担当者が疑問に思う点をQ&A形式でまとめました。
- 既存のWordやPDFドキュメントの参照はできますか？
-
はい。WordやPDFドキュメントを「参照資料」としてアップロードし、その内容を元に新しい資料を作成できます。
WordとPDF書類のアップロードによってAIに情報を参照させる機能は、実際の操作を元に検証済みです。（下記画像参照）
- エクスポート時のレイアウト崩れ（フォント・改ページ）の対処法は？
-
AIが生成したドキュメントをWordやPDFに出力する際、フォントの種類・余白のサイズ・意図しない改ページなどによってレイアウトが崩れる場合があります。
これはAIドキュメントがウェブベースで作成され、Wordなどが持つ厳密なページ設定と異なるために起こります。レイアウトが崩れた場合の根本的な対処法は、Word側で手動で調整することです。AIドキュメントはあくまでドラフト作成と割り切り、最終的な体裁の調整はWordやPDFの編集ソフト側で行うという使い方を前提にすることをお勧めします。
- セキュリティ設定（AIデータ保持）は安全ですか？
-
Gensparkは多くのユーザーの入力データを学習に利用する「集合知」モデルの思想を採用しているため、初期設定のままでは入力した情報がAIの学習データとして活用されます。
Gensparkのアカウント設定内には「AIデータ保持」という項目があります。機密情報を扱う前に、必ずこの設定を探しオフに切り替えてください。この設定をオフにすることで、以降に入力した情報がAIの学習に利用されるのを防ぐことができます。
プランによってAIデータ保持設定に違いはないため、どのプランを契約していても必ず確認するようにしましょう。
＼ 無料プランからお試し ／
まとめ
この記事では、GensparkのAIドキュメントとは何か、その具体的な使い方から料金プラン、そしてセキュリティまで詳しく解説しました。
GensparkのAIドキュメントは、実務担当者が行う資料作成の「たたき台」作成という面倒な初期作業を、AIが肩代わりしてくれる強力なツールです。
ただし、AIが生成した内容は万能ではないため、特に契約書やセキュリティ情報においては必ず人間の目でのファクトチェックや法務レビューが必須であることも忘れてはいけません。
日々の資料作成の効率化に課題を感じている方は、まずは無料プランでGensparkのAIドキュメントを試し、AIによる「たたき台作成」のスピード感を体験してみてはいかがでしょうか。