
音声をテキストに変換する「文字起こしアプリ」は、会議やインタビュー、講義の記録など、さまざまな場面で活用できる便利なツールです。
特に無料で使えるアプリは、コストをかけずに作業を効率化できるため、多くの人に求められているでしょう。
本記事では、iPhoneとAndroidの両方に対応した無料で使えるAI文字起こしおすすめアプリを厳選して3つご紹介します。
高精度な文字起こし、多言語対応、話者識別機能など、それぞれのアプリの特徴を詳しく解説します。
AI文字起こしアプリの選び方

AI文字起こしアプリを選ぶ際には、いくつかのポイントを押さえる必要があります。
以下に、それぞれのポイントを詳しく解説します。
文字起こしの精度を確認する
文字起こしの精度が高いほど、後から修正する手間が減ります。
例えば、会社の会議でプロジェクトの進行状況を記録するとき、誤った文字起こしがあると正確な議事録を作成するのに時間がかかります。
特に会議や授業の内容を記録する場合、正確さが求められるでしょう。
例えば、大学の講義で教授の発言を録音し、後で文字起こしする場合、精度が低いと専門用語が誤変換され、意味が伝わらなくなる可能性があります。
また、専門用語や固有名詞を正確に認識できるかも重要なポイントです。
文字起こしの精度が低いと誤認識されることがあります。
よく使う単語を辞書登録できるアプリなら、こうした専門用語を正確に変換でき、さらに精度を上げることができます。
例えば、法律の分野では誤解を招きやすい用語が多いため、カスタマイズできる機能があると非常に便利です。
リアルタイム文字起こしとアップロード型の比較
文字起こしアプリには、大きく分けて「リアルタイム型」と「アップロード型」があります。
- リアルタイム型
-
会議や授業中にその場で音声を文字に変換するタイプです。例えば、オンライン会議で話しながらメモを取るのが難しい場合、リアルタイム文字起こしがあれば会話の流れを止めずに記録できます。また、手がふさがる作業中(料理をしながらのレシピメモなど)にも便利です。
- アップロード型
-
録音した音声を後からアップロードして文字起こしするタイプです。例えば、講義やインタビューを録音し、後で正確に書き起こしたい場合に有効です。録音中に余計なノイズが入ってしまった場合も、後から聞き直しながら正確に編集できるメリットがあります。
このように、リアルタイム型は「今すぐ文字にしたい場面」、アップロード型は「後からじっくり整理したい場面」に適しています。
利用シーンに応じて、適したタイプを選びましょう。
自動要約機能の有無
会議や授業の内容を手短にまとめたいときには、自動要約機能があると非常に便利です。
1時間の会議の内容をすべて文字起こしすると、何千、何万字ものテキストになり、必要な情報を見つけるのが大変です。
しかし、自動要約機能を使えば、AIが重要なポイントを抜き出し、5分程度で要点を把握できる簡潔なまとめを作成できます。
例えば、プロジェクト会議で内容の大枠を知ってから確認できると、理解がスムーズになるでしょう。
また、講義など使用する場合も、自動要約機能は効果的です。
核心部分を抜き出してくれるため、試験前の復習が効率的に行えます。
長時間の会議や講義のすべてを読むのは大変ですが、要点だけがまとまっていれば、復習や報告もスムーズに進めることができます。
話者識別機能の活用
複数人が話す場面では、話者識別機能があると、誰が何を話したのかが分かりやすくなります。
例えば、企業の会議で複数の部署が参加する場合、営業部、開発部、マーケティング部の担当者がそれぞれの意見を述べることが多いですが、話者識別機能があれば、各部署の発言が明確になり、後で議事録を整理しやすくなります。
また、インタビューの文字起こしにおいても、インタビュアーと複数の回答者がいる場合、話者識別機能を使うことで「誰がどの質問にどのように答えたか」を正確に記録できます。
例えば、パネルディスカッションや座談会の録音を文字起こしする際、発言者ごとに発言が分けられると、後で記事化するときに大幅な時間短縮が可能になります。
結果として、議事録の作成や情報整理がスムーズに進み、内容を振り返るときに非常に役立ちます。
多言語対応と翻訳機能
外国語の会議や授業を文字起こしするなら、多言語対応のアプリが非常に便利です。
例えば、英語で行われる国際会議に参加する際、日本語で内容を把握したい場合、多言語対応の文字起こしアプリを活用することで、英語をリアルタイムで日本語に翻訳しながら記録できます。
また、逆に日本語の会議を英語に翻訳することで、海外のクライアントとの情報共有がスムーズに行えます。
海外のクライアントとの打ち合わせや国際会議で役立つことはもちろん、多言語に対応した議事録を自動作成することで、会議後の情報共有やフォローアップが迅速に行えます。
日本語で議論した内容を英語、中国語、スペイン語などに自動翻訳し、各国の関係者に配布することで、情報伝達のミスを防ぎ、業務の効率化を図ることができます。
無料と有料の違いと選ぶ基準

文字起こしアプリには、無料で使えるものと、有料でより多機能なものがあります。
それぞれのアプリによって提供される機能や制限が異なるため、必要な機能とコストのバランスを考慮して選ぶことが重要です。
項目 | 無料版 | 有料版 |
---|---|---|
文字起こし時間 | 月120分まで(例) | 無制限または長時間対応 |
AI要約機能 | 要点の抽出のみ対応 | AIで高度な要約可能 |
多言語対応 | 一部言語のみ | 主要言語+複数言語対応 |
翻訳文字起こし | なし | あり |
アプリを選ぶ際は、主に以下の点を考慮すると良いでしょう。
- 使用時間の長さ:会議や授業の録音を短時間だけ利用するなら、無料プランでも十分に活用できます。一方、長時間の録音を頻繁に行う場合は、有料プランの無制限オプションが便利です。
- AI要約機能:簡単な要点の抽出だけでよいなら無料プランで問題ありませんが、長時間の会議や講義を短時間で把握したい場合は、有料プランの高度な要約機能が役立ちます。
- 多言語対応:国内利用のみであれば無料プランでも十分ですが、国際会議や海外のクライアントとの業務がある場合は、多言語翻訳に対応した有料プランが適しています。
- 翻訳機能の文字起こし:日本語のみを使う場合は翻訳機能がなくても問題ありませんが、外国語の講義や国際会議を扱う場合には、翻訳文字起こし機能があるアプリが便利です。
まずは無料プランで試してみて、必要に応じて有料プランにアップグレードするのが賢い方法でしょう。
無料で使えるおすすめのAI文字起こしアプリ厳選3選

ここからは、無料で使えるおすすめの文字起こしアプリを3つ紹介します。
それぞれのアプリの特徴や機能、どのような用途に適しているのかを詳しく説明し、選ぶ際の参考になる情報を提供します。
多言語対応でリアルタイム文字起こしも可能な「Notta」
Nottaは、多言語対応とリアルタイム文字起こし機能を備えた高性能AIアプリで、WEB版だけでなくスマホアプリも利用できます。
会議、授業、インタビューなど、さまざまなシーンで音声を即座にテキスト化し、翻訳や編集ができるため、ビジネスや学習用途に最適です。
詳しくは以下の記事でもまとめています。

- リアルタイム文字起こし:Zoom、Google Meet、Microsoft Teams、Webex などのオンライン会議ツールと連携し、発言をリアルタイムでテキスト化。
- 多言語対応:58言語以上をサポートし、日本語・英語・中国語などでの文字起こしと翻訳が可能。
- 話者識別機能:複数人の会話でも発言者ごとに区別してテキスト化できる。
- 音声・動画ファイルのインポート:録音や動画ファイルをアップロードし、自動で文字起こしが可能。
- AI要約機能:長時間の会議や講義の内容を短時間で要点としてまとめる機能(有料)。
- 翻訳機能:リアルタイムで文字起こししながら、異なる言語への翻訳が可能。
- クラウド同期・エクスポート:テキストをPDF、Word、Excel形式で保存し、チームメンバーと共有可能。
- Apple Watch対応:Apple Watch で録音し、スマホと自動同期が可能。
- ウィジェット機能:iPhoneのウィジェットを使い、ワンタップで録音開始。
Nottaは用途に応じて4種類のプランを用意しており、それぞれのニーズに合わせた利用ができます。
プラン名 | フリー | プレミアム | ビジネス | エンタープライズ |
---|---|---|---|---|
料金 | 無料 | 2,200円 / 月 | 4,180円 / 月 | 要相談 |
文字起こし時間 | 120分 / 月 | 1,800分 / 月 | 無制限 | カスタマイズ可 |
ファイルインポート | 50個 / 月 | 100個 / 月 | 200個 / 月 | 無制限 |
AI要約 | 10回 | 30回 | 50回 | 無制限 |
無料プランでも基本的なリアルタイム文字起こしやファイルインポート機能を利用できるため、まずは試してみるのがおすすめです。
特に、オンライン会議の記録や多言語翻訳が必要なビジネスシーンでは、有料プランの活用が効果的です。
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累計登録者100万人のCLOVA Note βの法人版「LINE WORKS AiNote」
LINE WORKS AiNote は、企業向けに開発された高精度なAI文字起こしアプリで、会議の議事録作成や業務効率化をサポートします。
特に、話者識別機能や管理機能が充実しており、複数人が参加する会議でも発言を正確に記録可能です。
- 文字起こし:会議や通話の内容をリアルタイムでテキスト化。
- 話者識別機能:複数の発言者を自動で識別し、議事録作成が容易に。
- よく使う単語登録:専門用語や略語を事前登録し、認識精度を向上。
- 複数言語対応(日本語 / 英語 / 中国語 / 韓国語):国際会議でもスムーズに記録。
- 音声データから記録作成:会議の録音データをもとに、後から文字起こしも可能。
- ノートの社内共有:チームメンバー間で議事録を簡単に共有。
LINE WORKS AiNoteは、個人事業主向けから企業向けまで、4種類のプランが用意されています。
プラン名 | フリー | ソロ | チーム | ビジネス |
---|---|---|---|---|
料金 | ¥0 | ¥1,600/月 | ¥22,000/月 | ¥60,000/月 |
共有クォータ(文字起こし時間) | 今なら1,000分 | 600分 | 6,000分 (100時間) | 18,000分 (300時間) |
利用人数 | 最大30人 | 1人(または少人数) | 無制限 | 無制限 |
1回あたりの文字起こし時間 | 60分 | 180分 | 180分 | 180分 |
データの学習利用 | 学習利用あり | 学習利用なし | 学習利用なし | 学習利用なし |
無料プランでも基本的な文字起こし機能や話者識別機能を試すことができますが、データが学習に使われることを考えるとビジネス向けには有料プランが推奨されます。
特に、長時間の会議記録やチームでの利用を考えている場合は、ソロやチーム、ビジネスプランの導入を検討すると良いでしょう。
LINE WORKS AiNoteもスマホアプリで利用可能です。
画像からの文字起こしがしたいなら「Texter」
Texter は、音声だけでなく 画像や動画からも文字起こしができる 多機能なAIアプリです。
音声認識技術とAIを活用して、録音データのテキスト変換や、画像内の文字を自動抽出することが可能です。
会議や授業の録音を文字に起こすだけでなく、スキャンした書類やプレゼンテーションのスライドの内容をテキスト化することもできます。
- 音声から文字起こし:録音した音声を高精度なAI技術でリアルタイムまたは後から文字起こし。
- 無制限の録音と音声認識:長時間の音声も句読点や疑問符を適切に挿入しながらテキスト化。
- リスト管理:文字起こしデータをリスト管理し、検索や並び替えが可能。
- 画像の文字抽出:写真やスクリーンショットの中にあるテキストを認識して抽出。
- 動画の音声文字起こし:動画内の音声を解析し、自動で文字に変換。
- PDF対応:複数ページのPDFからテキスト抽出が可能。
- Whisper(OpenAI)を活用:高精度な音声認識エンジンにより、正確な文字起こしが可能。
- 話者識別機能:複数人の会話を識別し、発言ごとに整理。
- AI要約機能:長時間の音声を自動で要約し、会議のポイントを抽出。
Texterは、無料プランからビジネス向けの有料プランまで幅広く用意されています。
プラン名 | Free(無料) | Premium M | Premium M+ | Premium Y |
---|---|---|---|---|
月額料金 | ¥0 | ¥1,500 | ¥3,000 | 年間 ¥7,400 |
文字起こし時間 | 1分(リアルタイム) | 3時間 | 10時間 | 5時間/月 |
翻訳機能 | あり(リアルタイム) | あり | あり | あり |
画像文字起こし | 3回/日 | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
動画音声起こし | 制限あり | あり | あり | あり |
広告表示 | あり | なし | なし | なし |
無料プランでもリアルタイム文字起こしや翻訳機能が利用可能ですが、長時間の音声を文字起こしする場合は有料プランが便利です。
ビジネス用途では、Premium M+ や Premium Y を選ぶことで、より高度な機能を活用できます。
TexterはWEBサービスでの提供はなく、完全にスマホアプリのみでの提供です。
まとめ
AI文字起こしアプリは、会議や授業の記録を助けてくれる便利なツールです。
この記事では、「Notta」「LINE WORKS AiNote」「Texter」の3つの無料でも使えるアプリを紹介しました。
用途や機能を比較しながら、自分に合ったアプリを選びましょう。
まずは無料プランを試し、必要に応じて有料プランを検討するのがおすすめです。
文字起こしを活用することで、作業の効率が格段に向上します。