PaintsUndoは、イラスト制作の過程を簡単に描写できるツールです。
料金は必要なく無料で利用できるため、手軽に試せるのも魅力です。
ただし商用利用に関する規定は、はっきりと示されていません。
ここではPaintsUndoの使い方を中心に詳しく説明するので、初心者の方もぜひ参考にしてください。
PaintsUndoとは?
まずは、PaintsUndoがどういったAIツールなのか、概要や特徴を紹介します。
PaintsUndoはイラスト制作過程を描写するAI
PaintsUndoは、完成したイラストから制作過程を描写してくれるAIイラストツールです。
完成したイラストをインプットとして与えると、その制作の過程をAI技術で視覚化してくれます。
まるで、イラストレーターが目の前で絵を実際に描いているような気分になります。
Web上で操作できるためソフトウェアのインストールが不要で、アクセスするだけで試せます。
そのため、初心者からプロまで幅広いユーザーが利用可能です。
PaintsUndoのふたつの描画方法
PaintsUndoは、シングルフレームモデルとマルチフレームモデルという2種類の描画方法を併用しています。
シングルフレームモデルは、1枚の画像を基にして「元に戻す」操作を模倣し、最終的な画像を生成する方法です。
マルチフレームモデルは、2つの画像の間に16個の中間フレームを生成し、最終的に得られる動画の動きを、より滑らかに表現します。
PaintsUndoは、まずシングルフレームモデルで制作の主要なポイントとなる画像(キーフレーム)を生成し、次にマルチフレームモデルを使って、キーフレーム間を補完するという方法で、一枚のイラストの制作過程を描写しているようです。
PaintsUndoの料金は無料!商用利用は不明
PaintsUndoは、無料で利用できるAIツールです。
費用を気にせず試せるため、趣味で利用する個人ユーザーにとっては、大きなメリットがあります。
ただし商用で利用する場合については、公式サイトやガイドラインには明確な規定が示されていないので、注意が必用です。
ビジネスでの利用を想定して作られているツールではないと思われます。
PaintsUndoの開発者は、公式のGitHubページにて以下のような免責事項を掲げています。
Disclaimer
This project aims to develop base models of human drawing behaviors, facilitating future AI systems to better meet the real needs of human artists. Users are granted the freedom to create content using this tool, but they are expected to comply with local laws and use it responsibly. Users must not employ the tool to generate false information or incite confrontation. The developers do not assume any responsibility for potential misuse by users.
出典:PaintsUndo公式GitHub
本プロジェクトは、人間の描画行動の基本モデルを開発し、将来的にAIシステムが人間のアーティストの本当のニーズにより応えられるようにすることを目的としています。ユーザーはこのツールを使用してコンテンツを自由に作成できますが、地域の法律を遵守し、責任を持って使用することが求められます。このツールを使用して、虚偽情報の生成や対立を煽る行為は、実行してはなりません。開発者は、ユーザーによる不適切な使用に関する責任を一切負いません。
PaintsUndoを商用利用する際は、日本の法律におけるいくつかの重要なポイントを押さえておく必要があります。
商用利用の場合、以下の法規が主に関連します。
- 著作権法:AIが生成した作品が他の著作物に類似していないかを確認することが重要です。類似性が認められれば、著作権侵害とみなされる可能性があります。
- 個人情報保護法:生成物に個人情報が含まれる場合、個人情報の適切な取り扱いが求められます。
- 製品責任法や契約法:生成物が販売される場合や、利用規約や契約が関与する場合には、製造者責任や権利範囲の明確化も求められます。
PaintsUndoは無料で使える便利なツールですが、商用利用を検討する場合は慎重な検討が必要です。
PaintsUndoの始め方
PaintsUndoはGitHubで公開されており、ローカル環境やGoogle Colabでデプロイして使うことも可能です。
Google Colabについては以下の記事で詳しく解説しています。
ただしPaintUndoを利用するためには、下記の通り、高スペックのパソコンが必用になります。
PaintsUndoのシステム要件は何ですか?
出典:PaintsUndo公式サイト
PaintsUndoにはかなりの計算能力が必要です。Nvidia 4090および3090TIの24GB VRAMでテストされています。理論上の最小VRAM要件は10〜12.5GBと推定されています。
そのため、使用中のパソコンでPaintsUndoが利用可能かどうか、まず公式サイトにアクセスし、ブラウザ上で試してみることをおすすめします。
Web版を試してみて問題がなければ、本格的にPaintsUndoを使用してみましょう!
PaintsUndoの使い方
PaintsUndoは、Web上で簡単に操作できるのが特徴です。
PaintsUndoのサンプルページにも、さまざまな例が紹介されているので、参考にしてください。
ここではPaintsUndoのサンプルページから、以下のスケッチを選び、ブラウザ上で動画の作成プロセスを再現してみました。
選んだイラストは白黒ですが、もちろんカラーのものを使用しても構いません。
公式サイトを開いて「今すぐ試す」をクリックします。
あるいはページ下部へスクロールして移動します。
左側に小さく「Step 1: Upload Image and Generate Prompt」と表示された画面に移動します。
「Step 1: Upload Image and Generate Prompt」と示された下の場所に画像を読み込みます。
「Drop Image Here or Click to Upload」と示された部分をクリックして、画像をアップロードしてください。
画像のプロンプトが生成されます。
画面を下に向かってスクロールして、「Step 2: Generate Key Frames」が表示されたところで止まります。
右上の「Generate Key Frames」をクリックします。
読み込んだ画像が描かれていく逆の順序に、AIが解析して連続画を描いていきます。
さらに画面を下に向かってドラッグして、「Step 3: Generate All Videos」が表示されたところで止まります。
右上の「Generate Video」をクリックします。
まとめ
PaintsUndoは無料で利用できるAIイラストツールで、Web上で簡単にイラスト制作の過程を描写できます。
商用利用の可否は公式には記載されていませんが、非営利の趣味や学習目的にはぴったりのツールです。
スペックの高いパソコンが必用になりますが、操作がシンプルで、初心者にもおすすめのツールです。
まずブラウザ版を試しに使ってみてください。