OpenAIは2025年3月11日、開発者や企業が信頼性の高いAIエージェントを構築するための新たなツール群を発表しました。 これらのツールは、エージェントの開発を簡素化し、複雑なタスクの自動化を支援することを目的としています。
新たに導入された「Responses API」は、従来のChat Completions APIのシンプルさとAssistants APIのツール利用機能を統合したもので、エージェント構築の柔軟な基盤を提供します。
このAPIを利用することで、開発者は複数のツールを組み合わせて、複雑なタスクを効率的に処理するエージェントを構築できます。
Responses APIには、Web検索、ファイル検索、コンピューター利用といった組み込みツールが含まれています。 Web検索ツールは、ChatGPTと同じモデルを使用しており、リアルタイムの情報取得が可能です。
ファイル検索ツールは、大量の文書から正確な情報を抽出し、クエリ最適化やカスタム再ランキング機能を備えています。コンピューター利用ツールは、OpenAIのOperatorモデルを活用し、エージェントがWebブラウザを通じてフォーム入力やオンライン注文などのタスクを自動化できます。
さらに、「Agents SDK」という新しいオープンソースSDKも公開されました。 このSDKは、単一または複数のエージェントのワークフローを調整し、タスクの引き継ぎや安全ガードレールの追加、実行トレースの可視化によるデバッグやパフォーマンスの最適化を可能にします。
今回発表されたツール群は、AIエージェントの構築、デプロイ、スケーリングを容易にすることを目的としており、今後も機能の拡充が予定されています。 OpenAIは、これらの新ツールを通じて、開発者や企業がより複雑なタスクにAIを活用し、労働力の一部としてAIを展開できるよう支援していく方針です。