
OpenAIは、タスク実行型のAIエージェント「Operator」を発表しました。
このエージェントは、ウェブブラウザを人間のように操作し、日常的なタスクを自律的に実行できるシステムです。
予約や買い物などの反復的な作業を自動化することで、ユーザーの時間を大幅に節約し、効率化を支援します。
Operatorは、OpenAIの最新モデル「Computer-Using Agent(CUA)」を活用しています。
このモデルは視覚情報を解析し、マウスやキーボードで操作を行う能力を持ちます。
デモンストレーションでは、レストラン予約サイト「OpenTable」を使い、特定の条件に基づくレストラン予約を進める過程が紹介されました。
ユーザーが希望する予約条件を入力すると、Operatorはブラウザを起動し、必要な情報を入力して最適な選択肢を提示します。
最終決定はユーザーの確認を経て実行され、重要なアクションを行う際には常にユーザーの指示を求める仕組みです。
このシステムは複数のタスクを同時に処理できる能力も持っています。
例えば、食品のオンライン購入を手配しながら、別のブラウザタブで旅行の予約を進めることが可能です。
また、ユーザーが繰り返し行うタスクを効率化するためのカスタム設定機能も備えています。
特定の条件や好みに応じた設定をあらかじめ用意しておけば、日常的な操作がさらにスムーズになります。
例えば、旅行予約や定期的な購入作業の際に、ユーザーの優先事項や好みをシステムが考慮することで、操作時間の短縮が期待できます。
こうした利便性を提供しながらも、Operatorは安全性とプライバシーを重視しています。
重要な情報や決定を伴う操作では、ユーザーが直接介入して確認できる「引き継ぎモード」を採用しており、不正アクセスや情報漏洩のリスクを抑えています。
また、不正なウェブサイトに対する防御機能が組み込まれており、プロンプト注入やフィッシング行為を未然に防ぐ仕組みが整備されています。
さらに、ユーザーが操作履歴やデータを簡単に削除できる機能も提供されており、データ管理の透明性が確保されています。
Operatorは現在、米国のProユーザー向けに研究プレビューとして提供されており、今後数ヶ月以内にPlusプランユーザーや他国での展開が予定されています。
また、開発者が独自のAIエージェントを構築できるよう、モデルをAPIとして公開する計画も進行中です。
OpenAIのCEOであるサム・アルトマン氏は、AIエージェントが人々の生産性や創造性を大きく向上させる可能性を指摘し、今後数週間から数ヶ月以内にさらに多くのエージェントを発表すると述べました。
このように、OperatorはAIを活用して日常生活を効率化し、ユーザーの負担を軽減することを目的としています。
予約や購入、その他の反復的なタスクを自動化するだけでなく、安全で柔軟な使用体験を提供するこのシステムは、次世代のAIツールとして注目されています。
出典:Introducing Operator research preview | OpenAI
出典:Introduction to Operator & Agents – YouTube