OpenAIで、主要メンバー3名の離脱および休職が発生したと報じられました。
これは、2023年11月にCEOのサム・アルトマン氏が一度解任されて、その後またCEOに戻った出来事の影響を受けて、OpenAIの経営陣がまだ安定していないことを示しています。
まず、OpenAIの共同創設者で社長のグレッグ・ブロックマン氏が長期休暇に入ります。
ブロックマン氏は、AI研究者の成果をChatGPTのような製品に繋げる重要な役割を担ってきました。
彼はサム・アルトマン氏がCEOに復帰するのを支えた中心人物でもありました。
ブロックマン氏は社員には休暇後に戻ると伝えていましたが、Xでは年末まで休むと発表しました。
I’m taking a sabbatical through end of year. First time to relax since co-founding OpenAI 9 years ago. The mission is far from complete; we still have a safe AGI to build.
— Greg Brockman (@gdb) August 6, 2024
次に、同じく共同創設者のジョン・シュルマン氏が、OpenAIのライバル会社であるAnthropicに移ることがわかりました。
Anthropicは、元OpenAIの研究者が設立した、AIの安全性を重視する会社です。
OpenAIでのシュルマン氏は、AIが社会に悪い影響を与えないようにするための安全チーム「スーパーアライメント」を率いたばかりでした。
彼はX上で、AIを人間の価値観に沿わせる研究をより深く行うためにAnthropicに移ると説明しています。
I shared the following note with my OpenAI colleagues today:
— John Schulman (@johnschulman2) August 6, 2024
I've made the difficult decision to leave OpenAI. This choice stems from my desire to deepen my focus on AI alignment, and to start a new chapter of my career where I can return to hands-on technical work. I've decided…
そして、昨年MetaやUberなどで製品開発を率いてきたピーター・デン氏もOpenAIを去ります。
デン氏はOpenAIの製品戦略に貢献してきましたが、最近の経営陣の変更が彼の立場に影響を与えたと言われています。
一見関係なさそうに見えるこれらの出来事は、OpenAIのリーダーシップがまだ不安定であることを示しています。
さらに、OpenAIはここ数ヶ月で他にも重要な人材の入れ替わりがありました。
例えば、安全性の責任者だったアレクサンダー・マドリー氏は別の役職に移り、共同創設者のイリヤ・サツケバー氏も別の会社を始めるためにOpenAIを去りました。
また、アンドレイ・カーパシー氏も2024年2月に教育関係の会社を始めるために去ります。
これらの変化がOpenAIの今後の戦略や事業にどのような影響を与えるのか、多くの人が注目しています。
ブロックマン氏が休暇から戻った時にOpenAIのリーダーシップにどのような変化が起こるのか、またシュルマン氏やデン氏の離脱がOpenAIの将来にどのような影響を与えるのか、今後も注意深く見守る必要があります。
出典:Trio of OpenAI Leaders Depart, Take Leave of Absence — The Information