
株式会社NTTデータグループは2025年8月、Google Cloudとグローバルパートナーシップを締結し、業界特化型のエージェント型AI導入とクラウドモダナイゼーションを加速させます。日本のIT企業として初となる世界規模でのGoogleクラウド部門との提携で、両社が持つ専門知識や技術を融合し、銀行、保険、製造、小売、ヘルスケア、公共分野などを含む50以上の業界別AI・クラウドソリューションを開発します。国内市場向けにはNTTデータが中核を担います。
今回の提携では、厳格なセキュリティ要件やデータ主権への対応を強化するため、ソブリンクラウド関連サービスも拡充します。Google Distributed Cloudを活用し、金融、政府、医療などの分野で、エアギャップ環境とコネクテッドデプロイメントの双方に対応した安全かつコンプライアンス遵守のソリューションを提供します。
注力領域は4つあります。第一に、Google AgentspaceやGeminiなどを活用し、分析や意思決定、顧客体験を変革する業界向けAIエージェントソリューションを開発します。第二に、メインフレームのモダナイゼーションやDevOps、サイバーセキュリティ対策などを通じ、企業のアジリティーとレジリエンスを高めます。第三に、ソブリンクラウドの推進によって、安全なデータ活用環境を確立します。第四に、Google Cloud専門の数千人規模の各社横断チームを設立し、販売、移行、実装を含む包括的支援と人材育成を強化します。

NTTデータグループは5,000人のGoogle Cloud認定エンジニア育成を目指し、両社は共同出資による市場開拓キャンペーンも予定しています。NTTデータグループ常務執行役員のMarv Mouchawar氏は「今回の提携は業界全体のイノベーション促進における重要な節目」と述べ、Google CloudのKevin Ichhpurani氏は「AIエージェント活用で複雑な業界課題を解決できる」と強調しました。
同社は「Smart AI Agent」構想の下、AIエージェントによる業務自動化やソフトウェア開発の効率化、生成AI人材の育成を進め、社会課題解決と高付加価値業務への注力を実現するとしています。
出典:Google Cloudとグローバルパートナーシップを締結し、業界に特化したエージェント型AI導入とクラウドのモダナイゼーションを加速 | NTTデータグループ – NTT DATA GROUP