2023年第3四半期の決算報告でマーク・ザッカーバーグ氏は、AIを活用して顧客の購入や問い合わせに対応する計画を発表しました。2024年6月6日、MetaはWhatsApp Business向けにAI機能を追加し、WhatsApp広告の作成や頻繁な顧客メッセージへの自動回答を支援すると発表しました。これらのツールはブラジルのMeta Conversations会議で発表されています。
WhatsApp Businessのユーザーは、AIを活用してFacebookやInstagram広告を作成し、チャットが可能になります。AIによる顧客サポートは、現在インドとシンガポールの一部企業において実験中で、近くブラジルにも拡大予定です。またブラジル・インド・インドネシア・コロンビアの WhatsApp Business アプリで Meta Verified(Metaによる認証) を始めています。Meta Verified を使用する企業は、強化されたアカウントサポート (なりすまし防止を含む) を受けられます。
MetaのWhatsApp APIのビジネスパートナーであるInerakt・Tiger Global・upshup・Peak XV・Watiなどは既に同様の機能を部分的に有するCRMツールを提供しています。しかしMetaはこれらの機能を無料で提供し、追加ツールの購入を望まない小売業者をターゲットにしています。
Metaとコンサルタント会社Bain & Co.の共同レポートでは、生成AIアシスタントが対話型コマースを拡大する大きな機会になると指摘しています。特にインドのようなビジネスが大きな転換点を迎えている国家では、これらのツールにより消費者の会話がよりマルチモーダルで直感的なものに変わる可能性があるとされています。Metaは、これらの無料提供のツールがWhatsAppを通じた企業と顧客の対話を増やし、収益の増加につながることを期待しています。