
Google Nest Doorbellは、Gemini対応の新型Google Nest Doorbellが登場したことで、録画やAI通知などの機能が大幅に進化しました。
本記事では、新型と日本でも利用可能な旧モデルとの違い、そしてGoogle Nest Doorbellの月額プラン(Google Home Premium)を適用した場合の「できること」と「できないこと」を解説します。
Google Nest DoorbellのGemini連携モデルとは?

Google Nest Doorbellは、来訪者の映像をスマートフォンやNest Hubで確認できる、Google製のスマートドアホンカメラです。
外出先でもリアルタイム通知を受け取れ、録画映像は暗号化されてクラウドに保存されるなど、家庭のセキュリティを強化する機能が揃っています。
2025年に最新AI「Gemini」と連携した新型モデルが登場しましたが、日本での発売は未定です。
現在、日本で正規に購入できるのは2021年発売のバッテリー式旧モデルのみとなっています。
ここでは、Google Nest Doorbellの特徴や基本機能、そして月額制の「Google Home Premium(旧Nest Aware)」で何ができるのかをわかりやすく解説します。
新型Google Nest Doorbell(有線、第3世代)の概要
2025年に米国を中心として発売された新型Google Nest Doorbellは、Googleの新AI「Gemini for Home」に対応した初のドアベルです。
このモデルは、来客内容を自動で要約して通知したり、過去の映像内から「荷物の受け取り」や「特定の人の来訪」をAI検索したりすることが可能です。
人物・荷物・車などを識別し、重要なイベントのみを通知するなど、従来よりも高度なスマート通知体験を実現しています。
映像は2K HDRに対応し、166°の超広角レンズと低照度強化により、夜間でも鮮明な映像を記録できます。
対応地域・言語
新型Google Nest Doorbellは、現在アメリカとカナダを中心に販売されています。
AI機能「Gemini for Home」は英語圏向けに提供されており、現在のところ日本語環境では利用できません。
GoogleはGemini機能を順次多言語化する計画を発表していますが、他地域での正式対応は2026年初旬とされています。
今後の日本市場向け正式展開が待たれる段階です。
新型Google Nest Doorbellの進化のポイント

Gemini対応の新型Google Nest Doorbellは、家庭内AIネットワーク「Gemini for Home」と連携し、映像解析に基づく要約通知や高度な検索などをリアルタイムで処理する次世代モデルです。
AIが映像から人物・荷物・行動を理解し、「誰が来たのか」「どのような動きがあったのか」を自動でまとめて通知するため、従来のスマートドアベルよりも直感的で高度な体験を実現します。
日本国内では、2021年発売のGoogle Nest Doorbell(Battery Type)が引き続き現行モデルとして販売されています。
新型モデルと現行モデルを比較しましょう。
| 項目 | 新型Google Nest Doorbell | Google Nest Doorbell(Battery Type) |
|---|---|---|
| 解像度 | 2K HDR | HD(960×1280) |
| 視野角 | 約166°(超広角) | 約145° |
| アスペクト比 | 1:1 | 3:4 |
| AI検知 | Geminiによる要約通知・動画検索・人物識別 | 人・荷物・動物・車両 |
| 録画保存 | Google Home Premium対応 | Google Home Premium対応 |
| 接続方式 | 有線接続(常時給電) | バッテリー駆動(配線不要) |
| 提供地域 | 米国とカナダなどの対象地域(日本未展開) | 日本公式販売あり |
新型モデルは2K HDR画質による高精細映像に加え、明暗差に強いHDR補正や、Geminiによる会話要約・イベント検索といった高度なAI機能を備えています。
夜間や逆光環境でもより自然で鮮明な映像を得られる点が特徴です。
さらに、カメラのアスペクト比が従来型と異なり1:1となっており、視野角166°と相まって、広い玄関も完全に見渡すことができます。地面に置かれた荷物や訪問者の様子も、隅々までキャッチ可能です。

一方、日本国内で販売されているGoogle Nest Doorbell(Battery Type)は、来客検知やスマホ通知などの基本機能を中心とした構成で、Geminiによる要約や映像検索などの高度なAI機能は現時点では利用できません。
カメラ自体はHD HDR画質に対応し、夜間モードも搭載。視野角145°の広角レンズで人物全身や荷物までしっかり映せる設計になっており、防滴仕様のため屋外でも安心して使用できます。
Google Nest Doorbellの月額プラン一覧

Google Nest Doorbellは、無料でも利用できますが、録画の保存期間やAI通知などの高度な機能を使うには有料サブスクリプション「Google Home Premium」(旧Nest Aware)への加入が必要です。
Google Home Premiumプランの内容
Google Home Premiumのプランには、Standard(1,000円/月)とAdvanced(2,000円/月)の2種類があります。
| 項目 | 無料 | Google Home Premium Standard | Google Home Premium Advanced |
|---|---|---|---|
| 月額料金 | ¥0 | ¥1,000 | ¥2,000 |
| 年払い料金 | ¥0 | ¥10,000 | ¥20,000 |
| イベント録画期間 | 新型:6時間 旧型:3時間 (10秒間/イベント) | 30日間 (5分ベース/イベント) | 60日間 (5分ベース/イベント) |
| 24時間連続録画 | |||
| AI通知 | 簡易通知のみ (人物、動物、車両など) | 認証済みの顔検出 | 顔検出+行動要約 |
| AI要約 | |||
| 履歴検索 | フィルター検索のみ | フィルター検索のみ | Geminiによる検索 (Ask Home) |
| 主な用途 | ライブ映像確認 | 訪問者の確認と防犯対策 | より強固な防犯対策 |
GeminiによるAI機能は、日本では2026年初旬に提供予定です。
Google Home Premiumでできること
有料プランでは、AI検知やAI要約機能、詳細履歴検索(Ask Home)といった高度なAI機能を使用できます。
音や動きの検知だけではなく、認証済みの人物の顔を検出可能です。認証していない人物が訪ねてきた際に通知が来るなど、防犯対策に活用できます。Advancedプランでは「Aさんが花を持ってきました」といったようにGeminiが状況を把握し、詳細な通知が届きます。
より長くイベントの録画、保存をしたい方はGoogle Home Premiumの利用がおすすめです。音や動きを検知し5分をベースに録画され、Standardプランでは30日間、Advancedでは60日間保存されます。時間が経ってから異変に気づいた時にも安心です。
Advancedプランのみの機能として、Ask HomeとAI要約機能があります。
Ask Homeでは、「植木鉢が壊れた日はいつ」など簡単な指示で、動画の履歴を遡って確認できます。さらに24時間の連続動画履歴も10日間保持されます。
AI要約機能で、Geminiが生成した1日のアクティビティ記録の要約を確認できるため、旅行中でも家の異変を見逃す心配がありません。
長期の出張や外出時間が長い方は、Advancedプランの利用がおすすめです。
旧モデルにGoogle Home Premiumを適用した場合の機能
旧モデルのGoogle Nest Doorbellにも、Google Home Premiumを適用できます。
ここでの旧モデルのGoogle Nest Doorbellとは、Gemini非対応の従来モデルである「Google Nest Doorbell(Battery Type)」および「Google Nest Doorbell(有線/第2世代)」を指します。
Google Nest Doorbell(有線/第2世代)では、Advancedプランを契約することで24時間常時録画にも対応します。
いずれのモデルもGeminiによるAI要約や会話検索といったAI機能には非対応です。
旧モデルにGoogle Home Premiumを適用することで、録画保存期間の拡張や通知精度の向上など利便性は大きく高まりますが、常時録画や最新AI機能には非対応である点に注意が必要です。
新型Google Nest Doorbellの導入・設置

新型Google Nest Doorbellは、有線モデルのみです。
有線モデルでは電源が常に供給されるため、一定の録画機能やチャイム連動など、有線モデル特有の機能を安定して利用できます。
自宅に備え付けられている既存のドアベルと交換する形で設置可能です。必要な電力が確保できるか、互換性があるか事前に公式ヘルプで確認しましょう。
映像確認、通知の種類設定、来客・荷物検知の管理、録画履歴の閲覧などは、Google Homeアプリとの接続が必要です。自宅のWi-Fi環境を確認してから購入しましょう。
よくある質問(FAQ)

- Gemini搭載新型モデルは日本でいつ発売?
-
現時点でGoogle公式から日本での新型Google Nest Doorbellの発売発表はありません。
米国など一部地域では「Gemini for Home」に対応した新型Google Nest Doorbellが発表されていますが、Googleはその他の地域では2026年初旬以降に展開予定としています。
- 旧「Nest Aware」との違いは?
-
2025年10月1日付で、従来の「Nest Aware」サブスクリプションは「Google Home Premium」へと統合されました。
名称は変わりましたが、イベント録画・AI検知・履歴保存などの主要機能は継続して利用可能です。
新しいプランでは、将来的にGeminiによる要約や検索機能にも対応予定となっています。
- Ring/Arloとの比較(日本展開モデル中心)
-
日本で販売中のスマートドアベルには、Ring、Arlo、Eufyなど複数の選択肢があります。
それぞれAlexaや独自アプリと連携しますが、Nest DoorbellはGoogleアシスタントとの親和性が最も高く、Google Homeアプリでカメラ・照明・スピーカーを一括管理できる点も特徴です。
一方、RingやArloはApple HomeKitやAmazon Alexaとの連携を重視するユーザーに適しています。
まとめ
新型のGoogle Nest Doorbellは、2K HDRと166°広角で従来モデルと比較し、より鮮明に人物や荷物を記録します。
Geminiと連携したGoogle Home Premiumを組み合わせると、録画期間が最大60日まで延長され、顔認識や行動検知による高精度なスマート通知、24時間常時録画と1日のアクティビティ要約まで使え、防犯と見守りの精度が大きく高まります。
日本での発売時期は未定で、Geminiによる要約や常時録画などの新機能についても、日本では2026年初旬の提供とされています。
