米国はMicrosoft・OpenAI・Nvidiaの3社に対し、反トラスト法違反の疑いで調査を開始しました。
OpenAIとの提携に130億ドル(約2兆円)以上を投資したMicrosoftは、最近のInflection AIとの取引を含む潜在的な反トラスト問題について連邦取引委員会(FTC)の調査を受けています。一方、Nvidiaは、AI半導体市場での支配力を理由に司法省(DOJ)の調査対象となっています。
司法省とFTCは責任を分担することで合意していて、FTCがOpenAIとMicrosoftを、司法省がNvidiaのチップ市場の支配を調査することになりました。
司法省とFTCが調査に向け合意したことは、AI分野で関連企業の集中が危惧される中、規制当局が監視を強めていることを示しています。
米独禁当局は、AI学習用データへのアクセスの際、IT大手が優位に立つ可能性や、合併審査を避けるために企業間の提携が用いられている可能性など、AIを巡りさまざまな懸念を示してきました。
さらに、FTCはMicrosoftがInflection AIとの取引を報告する義務を遵守しているかどうかについての調査を開始しており、AmazonとMicrosoftが支配するクラウドコンピューティング市場全体についても調査しています。
OpenAIの親会社は非営利ですが、Microsoftは営利目的の子会社に130億ドルを投資しています。NvidiaはAI半導体市場のシェアが約8割と優位な立場にあり、粗利益率は70~80%です。
今回の調査に関して、NvidiaとOpenAIはコメントを控えています。Microsoftは法的義務を順守していると確信していると述べました。