
中国のAI企業DeepSeekが、新しいAI画像生成モデル「Janus-Pro-7B」を発表しました。
このモデルは、OpenAIのDALL-E 3やStability AIのStable Diffusionを超える性能を持つとされ、AI画像生成の最前線で注目を集めています。
Janus-Pro-7Bの最大の特徴は、そのコンパクトさと高性能さを両立している点です。
モデルの規模は70億パラメータと比較的小型ですが、生成できる画像のクオリティは業界標準を大きく上回ります。
特に、ベンチマークの「GenEval」や「DPG-Bench」では、DALL-E 3を含む多くの競合モデルを凌ぐスコアを記録しました。

さらに、このモデルはMITライセンスで公開されており、誰でも商業利用できる柔軟性があります。
DeepSeekは「次世代の統一型マルチモーダルモデル」としてJanus-Pro-7Bを位置づけています。
このモデルは、小さな解像度(最大384 x 384ピクセル)という制約があるものの、画像の解析と生成の両方で高い能力を発揮します。
特化型モデルに劣らない精度と、さまざまなタスクに対応できる汎用性が評価されています。
DeepSeekは2023年に設立された比較的新しい企業ですが、その成長スピードは驚異的です。
チャットボットアプリがAppleのアメリカApp Storeの無料カテゴリーで1位を獲得するなど、すでに消費者の間での存在感を確立しています。
また、同社の大規模言語モデルは、省リソースでトレーニングが可能な技術を採用しており、業界内外で注目を集めています。
今回のJanus-Pro-7Bの発表は、AI技術競争の新たな幕開けを感じさせます。
このニュースはすぐさま米国市場にも影響を与え、NvidiaやOracleといった大手テック企業の株価が下落する一因となりました。
こうした動きは、米国がAI分野でのリードを維持できるのかという懸念を呼び起こしています。
DeepSeekが放ったこの一手が、AI業界にどのような影響を与えるのか、引き続き注目していきたいところです。
出典:deepseek-ai/Janus-Pro-7B · Hugging Face
出典:Viral AI company DeepSeek releases new image model family | TechCrunch