Claude 4 Opusとは?使い方や料金!Sonnetとの違いや無料で使えるのか紹介

Claude 4 Opusは、2025年5月にリリースされた大規模言語モデル(LLM)であるClaude 4の最上位モデルで、長時間の自律的な作業や複雑な問題の解決に特化していることが特徴です。

本記事では、Claude 4 Opusの使い方や料金、無料での利用可否、Claude 4 Sonnetとの違いについて解説します。

目次

Claude 4の概要

出典:アンソロピック社公式サイト|Claude4ニュース

Claude(クロード)は、元OpenAIの研究者たちが設立したアンソロピック社が開発したLLMです。

安全性と透明性を大切にして作られているのが特徴で、最新版のClaude 4は2025年5月22日に公開されました。

ClaudeはConstitutional AI(コンスティテューショナルAI)という独自の方法を使って、倫理的で安全な回答を出せるように訓練されています。

これにより、ユーザーが安心して使える信頼性の高いAIを目指しています。

Claudeには目的別に3つのモデルがあります。

Opus(オーパス)は最も計算能力が高く、Haiku(ハイク)は高速で軽量、Sonnet(ソネット)はその中間の性能を持っています。

今回のClaude 4では、OpusとSonnetがアップデートされましたが、Haikuは前のバージョン3.5のままです。

出典:アンソロピック社公式サイト

Claude 4のOpusとSonnetには「即時応答」「拡張思考」という2つのモードがあります。

即時応答モードでは、質問にすぐ答えを返します。

拡張思考モードでは、複雑な問題に対してじっくり考えて、より質の高い答えを返します。

Claude 4の知識(カットオフ)は2025年3月までの情報に基づいていますが、拡張思考モードでウェブ検索を使うことで、それ以降の最新情報も調べられます。

この2つのモードは同時に使えるため、素早い回答と深い分析の両方が必要な複雑な作業にも対応できます。

Claude 4は以前のバージョンより、ユーザーが何を求めているかを正確に理解し、期待通りの結果を出す能力が向上しました。

Claude 4 Opusとは?

Claudeファミリーのうちで、最高の計算能力を誇る最上位モデルが、Claude 4 Opus(オーパス)です。

Opus 4は、複雑な推論や長時間の自律的な作業に優れた性能を発揮し、コーディング支援や高度な問題解決など、多様なタスクに対応可能です。

また、Web検索ツールとの連携や強化されたメモリ機能により、タスクの継続性と精度が向上しています。

高い性能を備えている反面、応答速度が若干遅く、処理にかかるコストが比較的高い点には留意が必要です。

Claude 4 OpusとSonnetの違い

Claude 4には、Opus 4(オーパス4)Sonnet 4(ソネット4)という2種類のモデルがあります。この2つは、使う目的や必要な性能に応じて選べるように作られています。

Opus 4は最も高性能なモデルです。複雑な分析、多くの手順が必要な長い作業、高度な数学的計算など、難しい仕事をこなせます。

一方、Sonnet 4は日常的な作業を効率よくこなすために、性能と速度のバランスを最適化したモデルです。

つまり、Opus 4は複雑で専門的な仕事に向いており、Sonnet 4は毎日の一般的な業務を効率的に処理するのに適しています。

モデル性能・推論精度の比較

Opus 4は、複雑な問題を解決することに優れた最も高性能なモデルです。

特にプログラミング能力を測定するSWE-benchというテストでは72.5%という優秀な成績を収めており、この数値は他の有名なAIモデルと比較しても際立って高い結果となっています。

出典:アンソロピック社公式サイト|Claude4ニュース
出典:アンソロピック社公式サイト|Claude 4ニュース

一方のSonnet 4は、日々の開発作業や大量のデータ処理に向いており、費用対効果の高いモデルです。

前のバージョンであるClaude 3.7 Sonnetと比べて、処理速度も明らかに速くなっています。

コスト効率と利用シーンの違い

Opus 4とSonnet 4は、それぞれ得意分野と価格が異なる2つのAIモデルです。

Opus 4は複雑な問題の解決や、長時間の自動作業が得意です。

特に高度なプログラミング支援や詳細な分析が必要な場面で力を発揮します。

料金はAPI利用時でSonnet 4の約5倍と高額ですが、難しい作業を一発で成功させる精度の高さがあるため、やり直しが不要で、結果的にコストを抑えられることもあります。

一方のSonnet 4は、日常的な開発作業や大量のデータ処理に適しており、コストパフォーマンスに優れています。料金が安いため、繰り返し使用する作業に向いています。

使い分けとしては、日常的に発生する定型業務や大量処理にはSonnet 4を使い、専門性が高く重要な一回限りの作業にはOpus 4を使うのが効率的です。

この使い分けにより、費用を抑えながら最大の成果を得られます。

Claude 4 Opusの料金プランと課金体系

Claude4の料金プランについて、最新情報をまとめました。

料金プラン(チャット用)について

Claude4の個人向け料金プランは、以下の表の通りです。

プラン料金利用可能
モデル
主な機能対象ユーザー特記事項
Free無料Sonnet 4WEB、iOS、Androidでのチャット利用
コード生成やデータの可視化
テキストと画像の解析
チャットや文章作成など、簡単な日常業務のみクロードを利用する個人ユーザー
Claudeを頻繁に使わない個人ユーザー
Claudeの機能をチェックする目的で使用するユーザー
使用量に制限
Opus 4は利用不可
Sonnet 4も、拡張思考モードは利用不可
Pro$20/月
$200/年
Opus 4
Sonnet 4
Sonnet 3.7
Opus 3
Haiku 3.5
すべてのクロードモデルへのアクセス
拡張思考モードの利用
優先的なリソース割り当て
日常的にクロードを活用する個人ユーザー
Max$100/月~Opus 4 
Sonnet 4
Proの5倍あるいは20倍の使用量を選択
最新機能やモデルへの優先アクセス
クロードを業務で頻繁に利用するプロフェッショナルやパワーユーザー拡張された量を使用可能

尚、Claudeには上記の個人向けプランの他に、教育機関向けのプランや、Team・Enterpriseといった企業向けのプランもあります。

API料金について

Claude 4のAPI料金は、利用するモデルやトークン数に応じて異なります。

以下に主要モデルの料金体系をまとめました。

モデル入力トークンプロンプトキャッシュ書き込みプロンプトキャッシュ読み取り出力トークンバッチ処理の場合
Opus 4$15/MTok$18.75/MTok$1.50/MTok$75/MTok50%割引
ソネット4$3/MTok$3.75/MTok$0.30/MTok$15/MTok50%割引
※MTok=百万トークン

なお、大量のリクエストがある場合はバッチ処理にすると、50%の割引料金が適用されます。

Claude 4 Opusは無料で使えるか?

無料プランを利用している方は、最上位モデルのOpus 4は利用できません。

Opus 4を利用する場合は有料プランに加入する必要があります。

無料ユーザーの機能制限

無料ユーザーの場合、Sonnet 4のみ利用可能です。

しかも使用回数や使える機能には制限が設けられています。

より高度な機能である拡張思考モード、Opus 4へのアクセス、APIの利用などは、有料プランに加入することで使えるようになります。

無料プランでも、基本的な会話や簡単な作業であれば問題なく使えます。

しかし、高度な機能を使いたい場合や、大量のデータを扱う予定がある場合は、最初から有料プランを選ぶことをおすすめします。

無料→有料移行の判断基準

高度なコーディング支援や長時間の作業が必要な場合、または無料プランの制限が業務に支障をきたす場合は、有料プランへの移行を検討すると良いでしょう。

Claude 4 Opus 使い方ガイド

Opus 4を始めるには、有料プランのアカウントを作成する必要があります。

また、Claudeとチャットで作業する場合と、APIを利用する場合では、使い方が異なります。

Claude 4 Opusの始め方(チャットの場合)

STEP
アカウントの作成あるいはログイン

公式サイトにアクセスし、有料プランでアカウントを作成して、ログインします。

Opus 4を利用するには、有料プラン(Pro・Max)への加入が必要です。

下記の画面は個人向けプランを示したもので、他にもTeam・Enterpriseといった企業向けのプランもあります。

STEP
モデルの選択

画面上で、Opus 4を選択します。

Claude 4 Opusの使い方(チャットの場合)

STEP
初期画面
STEP
チャットの開始

Claudeとの対話を開始します。

自然な日本語で質問や指示を入力すると、Claudeが応答します。

STEP
外部ファイルの要約や翻訳

ファイル(PDFや画像など)を添付して、要約や翻訳を依頼することも可能です。

STEP
モデルの切り替え

画面上で、用途に応じてOpus 4とSonnet 4を切り替えられます。

STEP
拡張思考モード

有料プランでは、より深く推論した回答を提供する「拡張思考モード」が利用できます。

このモードでは、Claude 4が一時的に考え込み、必要に応じてWeb検索などのツールを利用しながら、より精度の高い回答を生成します。

Claude 4 Opusの使い方(APIの場合)

まず、Claude4の有料プランとAPIは異なる製品であり、それぞれに異なる利用手順が定まっていることを、下記の引用より確認してください。

これらの引用は、アンソロピック社のサポートページ(英語)の内容をGoogle翻訳したものです。

Claude.aiの有料プランに加入しています。コンソールでのAPI使用料が別途かかるのはなぜですか?

今週更新

Claude.ai の有料プランと Anthropic API コンソールは、異なる目的のために設計された別々の製品です。

  • Claude.ai の有料プランは claude.ai の個人向けで、トラフィックが集中する時間帯の使用量の増加や優先アクセスなどの拡張機能が提供されます。
  • Anthropic API コンソールは、アプリケーションと統合を構築するための Claude モデルへの API アクセスを提供する開発者プラットフォームです。

Claude サブスクリプションによりチャットエクスペリエンスは向上しますが、コンソール経由の API の使用は含まれません。

claude.aiの拡張チャット機能とAPIアクセスの両方にご興味をお持ちの場合は、claude.aiの有料プランにご加入いただき、 API利用のためのコンソールアクセスを別途設定していただく必要があります。これにより、お客様のニーズに合わせて両方のサービスをご利用いただけるようになります。

出典:アンソロピック社サポートページ

Anthropic API にアクセスするにはどうすればいいですか?

今週更新

Anthropic APIを使った開発にご興味のある組織は、 console.anthropic.comでアカウントを作成できます。コンソールでは、APIキーの作成、チームへのユーザーの追加、課金の設定、そしてWorkbenchでClaudeを試すことができます。

API へのアクセスは、当社の商用利用規約に従うことにご注意ください。

Anthropic API を使用した構築の詳細については、こちらをご覧ください。

出典:アンソロピック社サポートページ

ここでは、以下でAnthropic APIの利用法を、簡単に説明します。

STEP
APIキーの取得

アンソロピック社の公式サイトで「Get API access」をクリックして、指示に従ってAPIキーを取得します。

STEP
開発環境への組み込み

取得したAPIキーを使用して、開発環境にClaude4のAPIを組み込みます。

これで、自社のアプリケーションやサービスでClaude4の機能を活用できます。

Claude 4 Opusを使用した効果的なプロンプト設計のポイント

Opus 4を効果的に活用するためには、プロンプトの設計がとても重要です。

以下で、そのポイントを解説します。

明確で具体的な指示を出す

Opus 4は、はっきりとした詳しい指示を与えたときに最も良い結果を出します。

例えば、「レポートを作成してください。関連データを含めて詳しく分析し、図表も入れてください」のように、何をしてほしいかを具体的に伝えると、期待通りの結果を得やすくなります。

反対に「レポートを作って」だけでは指示が曖昧すぎて、思い通りの結果を得るのは難しいでしょう。

例を提示する

Opus 4に「こんな感じで作ってほしい」という見本を見せると、そのパターンを理解して似たような出力を作ってくれます。

この方法は「フューショット・プロンプティング」と呼ばれ、より正確な結果を得るのに役立ちます。

段階的に指示する

複雑な作業をお願いするときは、ステップごとに分けて指示すると効果的です。

例えば「まず基本的な機能を作ってください。次にデザインを改善してください。最後に動作速度を速くしてください」のように、順番に指示を出します。

このように段階を分けることで、Opus 4はより正確な結果を出してくれます。

技術的な制約や要件を明示する

使いたい技術や守るべき条件がある場合は、それをはっきり伝えることが大切です。

例えば「Python 3.10を使い、Pandasライブラリを活用してください。処理は5秒以内に終わるようにしてください」のように具体的に指定します。

このような技術的な条件を明確にすることで、Opus 4は適切な解決方法を提案しやすくなります。

Claude 4 Opusの特性を活かす

Opus 4は、長時間の自動作業や複雑な問題を解くことが得意です。

複雑なプロジェクトでは、Opus 4が持つ自己修正機能や深く考える「拡張思考モード」を使うことで、より効率的に作業を進められます。

プロンプトのテストと改善を繰り返す

最も良いプロンプト(指示の出し方)を見つけるには、何度も試して改善していくことが大切です。

いろいろなプロンプトを試してみて、その結果を比べながら、一番効果的な指示の出し方を見つけていきましょう。

Claude 4 Opusの導入メリットと注意点

Claude 4 Opusは、開発や研究を強力に後押しする高度な支援機能と長時間連続稼働を備えています。

ただし、高額な利用料金と的確なプロンプト設計が求められる点を踏まえた導入計画が欠かせません。

Claude 4 Opusのメリット

Opus 4は優れた機能を備えたAIです。

高度なプログラミング支援や長時間の自動作業、優れた思考能力、外部ツールとの連携など、開発者や研究者にとって頼もしいAIパートナーになります。

特に、プログラミングの分野では素晴らしい能力を発揮します。

新しいコードの生成はもちろん、既存コードの改善やバグの発見・修正といった開発作業を高い精度でサポートしてくれます。

また、環境構築ができれば最大7時間連続で作業を継続できるため、時間のかかる複雑なタスクも任せられます。

さらに、一度に20万トークン(およそ15万文字)もの情報を記憶して処理できるため、長文の解析や何段階もある複雑な作業の管理も得意です。

WEB検索や他のシステムとの連携機能も充実しており、最新情報の収集や外部データの処理などもスムーズに行えます。

これらの機能により、Opus 4はより正確で信頼性の高いアウトプットを実現してくれます。

Claude 4 Opus使用の際の注意点

Opus 4は優れたLLMですが、活用する際にはいくつか押さえておきたいポイントがあります。

まず気をつけたいのはコストの高さです。

API経由で利用する場合、入力100万トークンあたり15ドル、出力100万トークンあたり75ドルという料金設定になっており、同社の他のモデルと比べても高額です。

実際、短時間の利用でも数十ドル(数千円)程度の費用がかかるケースも報告されています。

次に、無料プランではOpus 4を利用できません。

無料で使えるのはSonnet 4のみで、Opus 4を使用するためにはProプランまたはMaxプランといった有料プランへの加入が必要です。

さらに、Opus 4を効果的に使いこなすには、適切なプロンプトの出し方を学ぶことが重要です。

特に複雑な作業や長時間の作業をお願いする場合は、指示の仕方によって結果が大きく変わります。

Opus4の導入を考える際は、こうしたポイントをあらかじめ把握し、準備を整えた上で使うことで、Opus4の高度な機能を効果的に活用できるようになります。

まとめ

Claude 4 Opusは、長時間にわたる複雑な作業や、高度なプログラミングのサポートが必要なエンジニアやDX推進担当者にとって、非常に役立つLLMです。

まずは無料プランでSonnet 4を試してみて、仕事にも役立ちそうだと感じたら、Opus 4も利用できる有料プランに切り替えることをおすすめします。

上手な指示の出し方を身につけ、作業内容に応じてOpus 4とSonnet 4を使い分けることで、コストを抑えながら、仕事の効率と精度を大きく高められます。

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