
米オープンAIは2025年6月13日、対話型AI「ChatGPT」に複数の新機能と改善を追加したと発表しました。今回のアップデートでは、コンテンツ制作から研究用途まで幅広い利用シーンを想定した拡張が行われ、Plus、Pro、Teamの有料プラン利用者に順次提供されます。
まず、文章やコードを編集できる「Canvas」にはダウンロード機能が新設されました。従来はブラウザ上での共有に限られていましたが、最新版では作成したドキュメントをPDF、Word(.docx)、Markdown形式でエクスポート可能です。コード用キャンバスでは言語を自動判定し、.pyや.jsなど適切な拡張子付きで保存できるため、外部エディタとの連携が容易になりました。
また、カスタムGPTを作成できる「GPTs」にはモデルセレクターが導入されました。これにより、GPTごとにo3、o3-pro、o4-mini、GPT-4oなど利用可能なモデルを選択できます。GPTビルダーは推奨モデルを設定でき、利用者は推奨を参考にしつつ目的に合わせたモデルを即座に切り替えられます。今後はアクション付きGPTでも選択肢を拡大する計画です。
さらに、「Projects」機能は調査作業を支援する「Deep Research」、音声入力と読み上げに対応する「Voice Mode」、チャット履歴を参照して回答する「Improved Memory」などを新たに搭載しました。これにより、長期にわたる案件や複数資料を扱うプロジェクトでも、一貫した文脈を維持したままAIの補助が得られます。
Projectsではモバイルアプリの機能強化も図られ、iOSとAndroidでもファイルアップロードやモデルセレクターが利用可能となりました。外出先での資料修正などがしやすくなり、ビジネスユーザーの利便性が向上しています。アップデートは本日から段階的に展開され、Plus、Pro、Teamプランでは即日利用が可能、無料プランへの導入は未定とされています。