AI開発企業のAnthropicは、同社のAIアシスタント「Claude」に、応答スタイルをカスタマイズできる新機能を導入しました。
このアップデートにより、ユーザーはClaudeの応答トーンや文章の詳細レベルを調整し、個々の用途や好みに合わせた自然な会話体験を実現できます。
新機能では、事前設定された3つのスタイルが提供されています。
「Formal」は洗練され明瞭な文章を、「Concise」は簡潔かつ直接的な応答を、「Explanatory」は教育的な詳細を含む説明的な回答を生成します。
With styles, you can now customize how Claude responds.
— Anthropic (@AnthropicAI) November 26, 2024
Select from the new preset options: Concise, Explanatory, or Formal. pic.twitter.com/2QFqo6AnC1
このほか、自身の文章をサンプルとしてアップロードすると、ユーザー独自の書き方を模倣したカスタムスタイルを作成することも可能です。
Anthropicの製品リーダーであるスコット・ホワイト氏は、「新しいことを学ぶ際には詳細な説明が欲しい時もあれば、急いでいる時には簡潔な回答を求めることもあります。また、フォーマルな場面では丁寧な文体を、カジュアルな状況ではフレンドリーな口調を好む人もいます。この機能を使えば、これらの設定を一度行うだけで、すべてのやり取りが自分に合ったものになります」と説明しました。
カスタムスタイルは、プロンプトエンジニアリングを自動化する手段としても活用できます。
ユーザーが希望する文章スタイルを反映したサンプルをアップロードし、それに基づく指示を与えることで、AIが個人の好みに最適化された応答を生成します。
この技術は、技術文書の作成やプロフェッショナルなメールの作成など、特定の目的に応じた使い分けにも対応します。
Anthropicの新機能は画期的ですが、独自のものではありません。
同様の機能はOpenAIのChatGPTやGoogleのGeminiにも搭載されています。
例えば、GeminiはGmailの草案のトーンや詳細を迅速に調整することができ、Apple Intelligenceの「Writing Tools」もスタイルプリセットを提供しています。
今回のアップデートにより、Claudeはより多様なニーズに応えるAIアシスタントとしての位置づけを強化しました。
このようなカスタマイズ可能な機能が、今後AIアシスタントの利用をより幅広い層へと広げる可能性が期待されています。
出典:Anthropic says Claude AI can match your unique writing style – The Verge