株式会社AIdeaLabは、日本初の日本語対応動画生成AI基盤モデル「AIdeaLab VideoJP」を商用利用可能な形で無償公開しました。
このモデルは、経済産業省とNEDOが推進する「GENIAC(Generative AI Accelerator Challenge)」プロジェクトの一環として開発されました。
AIdeaLab VideoJPは、日本語と英語のテキストをそのまま入力して動画を生成できる革新的な技術を提供します。
「AIdeaLab VideoJP」は、完全にフルスクラッチで開発され、透明性の高い学習プロセスを重視しています。
特に、学習に用いる動画データは著作権やライセンスに十分配慮したものが選ばれており、主にCC-BY-4.0やCC-0ライセンスに基づくデータセットを使用し、ユーザーが安心して利用できる環境を提供しています。
このモデルの大きな特徴は、日本語プロンプトへの対応力です。
従来、動画生成AIは英語での入力が主流でしたが、これにより日本語話者の利便性が向上しました。
具体的には、自然で詳細な日本語表現を直接入力して、ニュアンスを損なうことなく動画を生成することが可能です。
以下は日本語のプロンプトで生成した動画の例です。
「チューリップや菜の花、色とりどりの花が果てしなく続く畑を埋め尽くし、まるでパッチワークのようにカラフルに彩る。朝の柔らかな光が花びらを透かし、淡いグラデーションが映える。風に揺れる花々をスローモーションで捉え、花びらが優雅に舞う姿を映画のような演出で撮影。背景には遠くに連なる山並みや青い空、浮かぶ白い雲が立体感を引き立てる。」
また、英語入力にも対応しており、多言語利用者にも便利なツールとなっています。
技術面では、「Rectified Flow Transformer」という最先端のアルゴリズムを採用し、効率的な処理を実現。
VRAM容量14GB以上のGPUで動作するため、個人利用者でも気軽に試せる手軽さが魅力です。
この技術は、Metaやテンセントといった他の大手企業のAI技術にも採用されており、推論速度の速さが特長です。
ライセンス面でも利便性が考慮されています。
「Apache License 2.0」が採用されており、利用規約が分かりやすく、商用利用や改変が可能です。
ただし、不正利用や犯罪行為に使用することは推奨されず、法律の範囲内での活用が求められます。
さらに、将来的にはアニメ制作や高品質動画生成に特化したモデルの開発も進めていく予定です。
現在、AIdeaLab VideoJPはHugging Faceのプラットフォームから無料でダウンロード可能で、生成例や詳細情報は公式ブログにて公開されています。
「AIdeaLab VideoJP」の登場は、動画生成AIの分野に新たな可能性をもたらすものです。
クリエイターとAIの共存を目指し、透明性と使いやすさを両立した本モデルの活躍が期待されます。
出典:日本初*の日本語動画生成AI基盤モデル「AIdeaLab VideoJP」を商用利用可能で無償公開 | 株式会社AIdeaLabのプレスリリース