2024年7月26日にパリ五輪が開幕し、32競技に各国から1万5,000人以上の選手が参加する予定です。AIは競技の現場だけでなく、警備や運営においても大いに役立ちます。五輪期間中のパリでは、AIが防犯カメラの映像分析に活用され、警備の強化が図られます。
交通面でもAIが活躍します。仏国鉄はAIで英語と仏語の案内を生成する音声案内板を設置し、利用者が競技会場への行き方を知る手助けをします。また、仏国鉄では130カ国語、パリ交通公団では16カ国語に対応できる翻訳アプリを導入し、それぞれ電車やバスの中で利用します。
それだけではありません。国際オリンピック委員会（IOC）のトーマス・バッハ会長は6月14日、選手や関係者に対するSNS上での誹謗中傷を阻止するために、AIを活用すると発表しました。
バッハ会長は記者会見で「IOCはさまざまな分野でAIを活用する。大会期間中、5億件ものSNSへの投稿が予想されるからだ。」と述べました。
バッハ会長は続けて「サイバー虐待から関係者を守るため、主体的な対応ができるAIセーフガードツールを導入する。このAIツールは、1万5,000人の選手と関係者の監視が可能で、彼らを保護するため悪質な投稿を自動的に消去する。」と説明しました。