米Amazonは2024年6月3日、生成AIとコンピュータビジョンを使って出荷前の何百万もの商品に問題がないかチェックするシステム「Project P.I.」を発表しました。
Project P.I.は、既に北米のAmazon物流センターで使用されていて、顧客満足の向上に役立っています。Project P.I.は、それと同時に問題の根本原因を特定し、将来の発生を防ぐ対策も講じます。Project P.I.は欠陥のある製品をフラグで示し、Amazonの従業員が割引価格で再販するか、寄付するか、再利用するかどうかを最終的に決定します。
Project P.I.は、2024年にさらに多くの物流センターで利用される予定です。この取り組みは顧客体験の向上だけでなく、持続可能性（SDGs）のためのAmazonの努力の一環であり、返品を減らして無駄な包装や二酸化炭素排出量を最小限に抑えるものです。
またAmazonは、顧客からのクレームを受け取った際に問題の原因を調査するために、マルチモーダルLLMを使用しています。たとえば顧客が誤ったサイズの商品を受け取った場合、このシステムはまず顧客からのクレームを確認し、次に物流センターのProject P.I.や他のデータソースから取得した画像を分析して、原因を特定します。
この技術は、独立した販売パートナーが欠陥データを確認しやすくして、エラーを減らします。Amazonの売上の60%以上は中小規模の販売パートナーのものです。Project P.I.は顧客と販売パートナーのためのAmazonの取り組みの一例です。
