
Gemini for homeに対応した新型Google Nest Camは、AIによる映像要約や高度な検知機能で家庭の安心をさらに進化させたスマートカメラです。
2K HDRの高画質映像に対応し、屋内外の見守りをよりスマートに実現します。
用途に応じて選べる月額サブスクリプションのGoogle Home Premiumを活用すれば、効率的なセキュリティ運用が可能です。
Google Nest Camとは?AIで進化したスマートカメラの最新モデル

Googleの「Nest Cam」シリーズは、家庭用セキュリティカメラとして屋内外の監視に対応し、AIによる人物や動物の検出機能を備えています。
2025年10月1日に発表・発売開始された最新モデルでは、家庭向けのAI体験「Gemini for Home(ただし、日本での適用は2026年初旬からの予定)」が搭載されています。
そのため新型のGoogle Nest Camは、下記の通り映像の「理解」と「要約」で、よりスマートなセキュリティの体験ができるようになりました。
- 高画質化と広視野角化:新型は2K HDR+152°視野角に対応し、低照度環境でもカラー撮影が可能です。
- GeminiによるAI強化:録画映像の要約・検索・詳細アラートが可能になり、家庭の出来事を自動で理解・通知します。
- サブスクリプションの刷新と日本料金:「Google Home Premium」に統一され、月額¥1,000(Standard)あるいは¥2,000(Advanced)で利用可能です。
Google Nest Camシリーズの基本概要
新型Google Nest Camは、屋内用の「Nest Cam Indoor(第3世代)」と屋外用の「Nest Cam Outdoor(第2世代)」の2モデルがラインアップされています。
両モデルとも、Googleのカメラ史上最高となる2K解像度のHDR動画に対応し、152度の広角視野を備えています。
これにより、家の内外を広範囲にカバーし、細部まで鮮明に映し出すことが可能です。
また、低照度性能が向上し、暗い場所でもカラー映像を維持できる時間が延長されました。
完全な暗闇では、引き続き赤外線ナイトビジョンが機能します。
これまでのGoogle Nest Camとの違い
従来のNest Camシリーズでは、録画や人物検知などの基本的なセキュリティ機能が中心でした。
今回の新型モデルでは、定期購入サービス「Google Home Premium」が国内で提供されており、より進んだ機能が活用できます。
たとえば、アクティビティ(人・動物・車など)を検知した際の録画履歴が、Standardプランで30日分、Advancedプランでは60日分、さらに10日間の24時間連続動画履歴も利用可能です。
また、人物認識アラートや、学習済みの顔を識別して通知を出すスマートアラート機能も利用できるようになっています。
今後対応予定の機能として、Geminiを活用した「Google Home」アプリ上での自動化ルール作成支援が予定されています。
ユーザーがテキストで「就寝時に玄関をロックして照明を消す」「郵便が届いたらリビングの照明を点ける」などと入力すると、アプリがそれに応じたスマートホームの仕組みを提案・生成してくれる機能です。
これらの機能によって、単に映像を記録するだけではなく、「検知→解析→通知あるいは自動アクション」までを含む、よりスマートで高度なセキュリティ体験が可能になっています。
Google Nest Cam新型の特徴とスペック比較

ここでは、Google Nest Cam新型の特徴と旧モデルとの違いを、わかりやすく説明します。
屋内モデル・屋外モデルの違い

Google Nest Camの屋内モデル(第3世代)と屋外対応モデル(第2世代)は、耐候性、電源方式、設置方法にいくつかの違いがあります。
屋外モデルは防塵防水仕様で、雨や風の影響を受けにくく、屋外環境でも安定して利用できます。
一方、屋内モデルは防水機能を備えていない代わりに、設置が容易で価格も比較的抑えられており、家庭内の見守り用途に適しています。
また、電源方式はどちらも有線での接続になります。屋内モデルはUSBケーブル、屋外モデルは屋外用電源ケーブルで接続します。
設置方法については、屋外モデルは壁面や玄関周りなど外部環境を想定したマウント方式に対応しており、位置調整の自由度が高い点が特長です。
利用環境に合わせて、耐候性、電源方式、設置方法を比較しながら最適なモデルを選ぶことが大切です。
屋内モデル:Nest Cam Indoor 新旧比較表
ここで、屋内モデルの新型(第3世代)と旧型を比較してみます。
| 項目 | 新型Nest Cam Indoor(第3世代) | 旧型Nest Cam(屋内用) |
|---|---|---|
| 発売時期 | 2025年(Gemini for Home対応) ※GeminiのAI機能は日本では2026年初旬より適用予定 | 2021年 |
| 解像度 | 2K HDR | 1080p |
| 視野角 | 152° | 135° |
| 夜間性能 | カラー+IR強化(低照度カラー撮影対応) | 白黒IRのみ |
| 通信 | Wi-Fi 5 | Wi-Fi 5 |
| AI機能 | Geminiによる要約・検索・人物・ペット検知 | 人物・動物検知のみ |
| 音声操作 | 「OK Google、会話しよう」でGeminiと会話可能 | Googleアシスタント操作のみ |
| 電源方式 | USB-C常時給電 | USB-Aコネクタ給電 |
| サブスクリプション | Google Home Premium | Nest Aware |
| 主な用途 | 室内の見守り 留守時の通知 ペット監視 | 基本的な屋内監視用途 |
屋外モデル:Nest Cam Outdoor 新旧比較表
屋外モデル(第2世代)の場合、新旧の比較表は下記のようになります。
| 項目 | 新型Nest Cam Outdoor(第2世代) | 旧型Nest Cam(屋内屋外対応) |
|---|---|---|
| 発売時期 | 2025年(Gemini for Home対応) ※GeminiのAI機能は日本では2026年初旬より適用予定 | 2021年 |
| 解像度 | 2K HDR | 1080p |
| 視野角 | 152° | 130° |
| 夜間性能 | カラー+IR強化(低照度でもカラー維持) | 白黒IRのみ |
| 通信 | Wi-Fi 5 | 2.4GHz |
| AI機能 | Geminiによる要約・検索・動作分類 | 人物・動物検知のみ |
| 防塵防水性能 | IP65 | IP54 |
| 電源方式 | 有線 | バッテリー |
| サブスクリプション | Google Home Premium | Nest Aware(Google Home Premiumへ移行可) |
| 主な用途 | 玄関・駐車場・庭の防犯 宅配検知 | 屋外監視、防犯用途中心 |
Google Nest Cam Geminiで何ができる?

Google Nest Camの新型モデルは、Googleの生成AI「Gemini for Home」と連携することで、従来の監視カメラを超えた体験を実現します。
これまでのように映像を「見る」だけでなく、AIがその内容を「理解」し「要約」することで、必要な情報をすぐに把握できるようになりました。
たとえば、映像の中で誰が来たのか、何が起こったのかを自動で要約し、スマートフォンにわかりやすく通知してくれます。
Gemini for Homeとは?

Gemini for Homeは、Googleがスマートホーム向けに最適化した生成AIです。
Google Nest Camで撮影された映像を解析し、「どんな動きがあったのか」を理解したうえで、要約して知らせます。
ユーザーは従来のように録画映像を長時間確認する必要がなく、重要な出来事だけを効率的に把握可能です。
家の中のほかのスマートデバイスとも連携し、照明やアラームの自動制御など、より自然な家庭オートメーションを実現します。

無料・有料でできることの違い
Gemini for Homeには、有料プランとしてGoogle Home Premiumの「Standard」と「Advanced」が用意されています。
Google Home Premiumを利用しない無料プランでは、ライブ視聴や基本的な通知、短時間のクリップ保存が可能ですが、AIによる人物・ペットの分類や要約通知などは利用できません。
Google Home PremiumのStandardプランに加入すると、AI検知機能が有効になり、Advancedプランでは、より高度な見守りが可能になります。
以下はサブスクリプションを利用しない無料の場合と、Google Home Premiumの「Standard」「Advanced」での機能差を比較しました。
| プラン | 月額(税込) | 主な機能 | 保存期間 | 対応場所 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 無料 | ¥0 | ライブ視聴 基本通知 短時間クリップ保存 | 6時間 | ||
| Google Home Premium ※GeminiのAI機能は日本では2026年初旬より適用予定 | Standard | ¥1,000 | AI検知 人物・ペット分類 要約通知 | 30日間 | 通常家庭向け |
| Advanced | ¥2,000 | 常時録画 Gemini検索 高度アラート | 60日間+要約検索 | 防犯に特に気を付けたい家庭や業務用途向け | |
無料プランの限界とGoogle Home Premium利用の判断基準
無料プランではライブ映像の視聴や短時間のクリップ保存など基本的な機能は利用できますが、録画時間が約6時間と短く、長期不在中の監視には不向きです。
たとえば、旅行や出張などで家を数日間空ける場合、録画データがすぐに上書きされてしまう可能性があります。
日常的に留守番の見守りや置き配を確認したい家庭では、AI通知に対応したStandardプランが安心です。
さらに、防犯カメラとして常時録画したい場合や、Geminiによる映像要約や検索を活用したい場合は、Advancedプランを選ぶことで、より確実で便利なセキュリティ環境を構築できます。
Gemini for Homeで変わる使い方

Gemini for Homeを活用することで、日常のシーンをよりスマートに管理できます。
たとえば、宅配の「置き配検知」では、配達員が荷物を置いた瞬間をAIが認識し、「配達員が荷物を置いた」といった要約通知を送信します。
来客があった場合は、人物の行動を解析して「立ち話をしてから立ち去った」といった一連の行動を要約します。
また、ペットの見守りにも対応しており、犬の動きや鳴き声を検知して「犬がソファに飛び乗った」「鳴き声が続いている」などの報告を送ることもできます。
このようにGemini for Homeは単なる映像解析を超え、家庭の日常を理解して知らせてくれる新しいタイプのAIです。
Gemini for Home対応エリアと旧モデルの互換性

Gemini for Homeは、最新AIを活用してカメラ映像を分析する新機能ですが、提供地域や旧モデル対応には現在のところ制限があります。
ここでは対応エリアや互換性、移行のポイントをまとめます。
Gemini for Homeの対応エリアと提供時期
Gemini for Homeは、まず北米と欧州の一部地域から提供が始まっており、2026年初旬には日本でも正式対応が予定されています。
ただし対応開始時期や機能範囲は順次更新されるため、導入を検討する際は最新情報を確認しましょう。
既存Google Nest Camとの互換性
2015年以降に発売されたGoogle Nest Camシリーズの一部機種では、ソフトウェア更新やクラウド機能拡張によって Gemini for Home の一部機能(例えば、ライブ映像の確認、基本的な通知)への対応が開始されています。
Google Home Premium の利用にあたって必要なもの
出典:Google Home Premium の利用を開始する
- Google Home アプリにアクセスできること
- 2021 年より前に購入したカメラデバイスの場合は、Nest アプリにアクセスできること
機能・対応状況は機種および地域・ファームウェアによって異なるため、詳細は機種別の公式対応表をご確認ください。
Nest AwareからGoogle Home Premiumへの移行
Google から直接購入している第2世代 Nest Aware の定期購入は、2025年10月1日以降、契約名が自動的に Google Home Premium に変更されます。
名称変更に伴う手続きは原則として不要で、契約そのものは継続されます。
2025 年 10 月 1 日をもって、Google Nest Aware(第 2 世代)の名称が Google Home Premiumに変更されます。なお、Google Nest Awareはサードパーティ パートナーを通じて引き続き提供されます。
ホームセキュリティパートナーからの Google Nest Aware の定期購入に変更はなく、名称は Google Nest Aware のままとなります。
出典:Google Nestヘルプ|Google Nest Aware と Google Home Premium について
Google Home Premium の定期購入は、Android ユーザーを対象として、Google ストアまたは Google Home アプリのみでの提供となります。
出典:Google Nestヘルプ|Google Nest Aware と Google Home Premium について
一方で、ADTなどのパートナーを経由して加入しているNest Aware契約は、自動的な名称変更の対象にはなりません。これらの契約は引き続きNest Awareとして提供されます。
Google Home PremiumのプランはStandardとAdvancedの2種類です。
ここで、Google Nest AwareとGoogle Home Premiumの機能の違いを表で示します。
| 機能 | Google Nest Aware | Google Home Premium |
|---|---|---|
| 定期購入プラン | Google Nest Aware Google Nest Aware Plus | Standard Advanced |
| スマート アラート | ||
| サウンド検知のアクティビティ | ||
| 認識済みの人物の検出 | ||
| 動画の保存 | Google Nest Aware: 30 日間のアクティビティ検出時の録画の履歴 Google Nest Aware Plus: 60 日間のアクティビティ検出時の録画の履歴と 10 日間の連続録画 | Standard プラン: 30 日間のアクティビティ検出時の録画の履歴 Advanced プラン: 60 日間のアクティビティ検出時の録画の履歴と 10 日間の連続録画 |
| 家全体の履歴 | ||
| Google Home に質問 | ||
| カメラの履歴の検索 | ||
| Gemini for Home 音声アシスタント | ||
| Gemini for Home のカメラ機能: AI による説明 AI による通知 Home Brief | ||
| 自動化作成サポート |
機能・提供内容・対応機種は地域や製品によって異なる場合があります。日本向けの公式ストアおよびサポートページに記載された内容を確認したうえで、契約状況や請求先を管理してください。
移行にあたり、録画データや検知エリア・設定内容が引き継がれない可能性が完全には排除されていません。
重要なデータについては、移行前にバックアップを取る、あるいは再設定可能な状態かどうかを確認しておくと安心です。
Google Nest Camのセットアップと使いこなし方

Google Nest Camを最大限に活用するための、基本的なセットアップ手順と便利な使いこなし方を紹介します。
初期設定の流れとGoogle Homeアプリの新機能
Google Nest Camのセットアップは、スマートフォンにGoogle Homeアプリをインストールし、カメラをWi-Fiに接続するだけです。
Androidの場合はGoogle Playストア、iPhoneの場合はApp Storeから「Google Home」アプリをダウンロードしてインストールします。

アプリを開いたら、Googleアカウントでログインします。

Bluetoothや位置情報の利用許可を有効にすると、周囲の対応デバイスを自動で検出できます。



アプリの案内に従ってNest CamやNest Audio、照明、スマートプラグなどのスマートデバイスを追加します。

セットアップが完了すると、アプリから各デバイスの操作、ルーチンの設定、通知管理、録画映像の確認などが可能です。また、スマートフォンに「OK Google」や「Hey Google」と話しかけることで、音声操作にも対応しています。
最新アプリでは、デバイスの追加やライブ映像の確認、AI通知の管理が一元化され、初心者でも直感的に操作できます。
プライバシーと通知設定の最適化
初期設定が終わったら、Google Homeアプリで撮影範囲や通知内容を細かく調整することで、必要な場面だけを確実に記録できます。
まず、プライバシーゾーンを設定することで、映したくないエリアを除外できます。玄関先の道路や隣家の敷地など、記録が不要な場所をあらかじめ除くことでプライバシーを守りながら運用できます。
通知設定では、人・動物・車両など、受け取りたいイベントの種類を選択できます。
また、時間帯別に通知のオン・オフを切り替えるスケジュール設定も可能です。不要な通知が減ることで、誤検知への対処や確認作業の負担を軽減できます。
用途や生活リズムに合わせてこれらの設定を最適化することで、必要な情報だけを効率よく記録し、プライバシーと利便性の両立が実現できます。
Google Nest Camを複数台運用するコツ
Google Nest Camを複数台設置する場合は、まず見守りたい場所や目的を整理します。
リビング、玄関、子ども部屋など、用途に合わせて適切な位置に配置することで、家全体の状況を効率良く把握できます。
また、各カメラが安定して接続できるよう、設置場所のWi-Fi電波の強さを事前に確認することも大切です。
家族全員がカメラ映像を確認する場合は、Google Homeアプリの家族共有機能が便利です。
同じホームにメンバーを追加することで、各端末からライブ映像を見たり、通知を受け取ったりできます。
アクセス権はメンバーごとに管理できるため、必要に応じて視聴・操作の範囲を適切に設定してください。
よくある質問(FAQ)

Google Nest Camのデータ保存とセキュリティは万全ですか?
録画データはすべて暗号化され、Googleアカウント管理下で安全に保存されます。
クラウドへの保存期間は、利用しているプランによって異なり、無料プランでは短期間、Google Home PremiumのStandardやAdvancedプランではそれぞれ30日間や60日間保存されます。
これにより、外部からの不正アクセスやデータ漏えいのリスクを最小限に抑えています。
Google Nest Camの通信量や電源運用の注意点は?
高画質モードや24時間録画を利用すると、通信量が増加するため、Wi-Fi環境やデータプランに注意が必要です。
常時給電が推奨され、バッテリー版の場合は定期的に充電することで安定した運用が可能です。
長期不在時や高頻度で録画する場合は、給電状況を確認しながら運用することが大切です。
Google Nest Camへの接続が不安定な場合はどうすればよいですか?
Wi-Fiの再設定やルーターとの距離調整、電波干渉の少ないチャンネルへの変更などで改善することがあります。
さらに、Google Homeアプリやカメラ本体を更新することで、Gemini関連のバグ修正や接続安定化が反映される場合もあります。
Google Nest Camの通知が過多で、うるさい場合はどうすればよいですか?
不要な通知をオフにしたり、検知の感度を調整することで、誤検知や通知過多を防げます。
また、特定の時間帯のみ通知を受け取るスケジュール設定や、プライバシーゾーンを設定して撮影範囲を限定することでも、通知の頻度を最適化できます。
まとめ
Google Nest Camの最新モデルが、家庭用AI「Gemini for Home」を搭載した次世代スマートカメラとして登場しました。
従来の「見るだけ」の監視から進化し、AIが映像を理解・要約して通知することで、家庭の出来事をより効率的に把握できます。
2K HDR対応の高画質と広視野角、暗所でも鮮明な映像を実現し、屋内外どちらの環境にも対応しています。
さらに「Google Home Premium」に加入すると、AI検知や24時間録画、Geminiによる映像検索など、用途に応じた高度なセキュリティ管理が可能です。なおGeminiによる機能は、日本では2026年初旬から適用開始の予定です。
既存のNest Camシリーズも一部機能をアップデートで利用できるため、既存ユーザーもスムーズに移行できます。
家庭の安全を守るだけでなく、日常の出来事を「理解して知らせる」新しい体験を得られるのが、Gemini搭載の新型Google Nest Camの最大の魅力です。
