
ChatGPTに新機能として「プロジェクト専用メモリー」が2025年8月22日に追加されました。この機能は、プロジェクトごとに会話や文脈を限定することで、より一貫性のあるコミュニケーションを実現するものです。
プロジェクト専用メモリーを利用すると、ChatGPTはプロジェクト内の会話のみを参照します。従来のようにプロジェクト外で保存されたメモリーを参照したり、他のプロジェクトや一般チャットの情報が混ざったりすることはなくなります。また、そのプロジェクトで行われた会話が、他のプロジェクトや一般のチャットに持ち出されることもありません。
この機能の導入により、特定のキャラクター設定や専門性の高い作業を行う場合でも、プロジェクトのトーンや文脈を維持したまま長期的な運用が可能になります。特に、長期間にわたって継続的に利用されるプロジェクトや、機密性が求められる内容を扱うプロジェクトにおいて有効だとされています。
プロジェクト専用メモリーを設定できるのは、新規プロジェクト作成時のみです。既存のプロジェクトについては、引き続きデフォルトの設定が適用されます。
また、利用にあたっては個人設定で「保存されたメモリーの参照」と「チャット履歴の参照」を有効化する必要があり、さらにワークスペースレベルでメモリー機能がオンになっているTeamおよびEnterpriseユーザーに限定されます。
なお、従来のデフォルト設定では、契約プランによってプロジェクト外の会話の参照範囲が異なります。Enterpriseおよび教育機関向けプランはプロジェクト内での閉じた利用が標準となっており、外部との会話の参照ができません。一方、Teamを含むその他のプランでは、特にプロジェクト専用メモリーの設定をしない限り、プロジェクト内外の会話を相互に参照可能です。
また、PlusおよびProユーザーについては、プロジェクト内のチャット履歴を優先的に参照することで、より関連性が高く的確な回答を得られるとしています。
現在、この新機能はChatGPTのウェブサイトとWindowsアプリで利用可能となっており、今後数週間以内には、モバイル(iOS、Android)とmacOSアプリでも順次対応が開始される予定です。