Anthropicは、同社が提供する対話型AI「Claude」に、ユーザーとの過去の会話を参照できる新機能を追加しました。この機能により、ユーザーは以前のやり取りの続きからスムーズに会話を再開できるようになります。
Anthropicによると、この機能はまず「Claude Max」「Team」「Enterprise」の各プランで本日から利用可能となり、今後はその他のプランにも順次拡大される予定です。利用可能になったアカウントでは、設定画面から機能をオンに切り替えることで使用できるようになります。
過去の会話を記憶する機能は、AIチャットボットのパーソナライズ性を高めるうえで重要な要素とされます。例えば、ユーザーの好みや過去に交わしたやり取りの内容を踏まえて回答できるため、やり取りの効率化や体験の向上につながります。また、使い続けるほどユーザーの特性を反映した応答が可能になり、より親しみやすいAIへと進化していくことが期待されます。
同様の機能は、競合であるOpenAIの「ChatGPT」をはじめとした他社サービスでも既に提供されています。これらの記憶機能は、ユーザーにとって利便性を高めるだけでなく、提供企業にとってもサービスの利用継続率を向上させる効果があり、スイッチングコストを高める戦略的な役割を果たします。Anthropicとしても今回の機能追加により、競争の激しい生成AI市場において存在感を強化する狙いがあるとみられます。