OpenAIは2024年8月20日、開発者向けにGPT-4oのファインチューニング機能を発表しました。
この新機能により、開発者は独自のデータセットを用いて、GPT-4oを特定のユースケースに合わせてカスタマイズし、より高いパフォーマンスと低コストを実現できます。
例えば、ソフトウェアエンジニアリングやSQL生成などの複雑なタスクに対して、応答の構造やトーンを調整することで、モデルの精度を大幅に向上させることが可能です。
ファインチューニングの価格は、トレーニングが100万トークンあたり25ドル、推論が入力100万トークンあたり3.75ドル、出力100万トークンあたり15ドルと設定されています。
ただし、2024年9月23日までは、各組織に1日あたり100万トレーニングトークンが無料で提供されるほか、GPT-4o miniのファインチューニングも1日200万トークンが無料となっています。
また、すでに成功事例として、CosineのGenieがSWE-benchベンチマークで最高スコアを達成し、DistylがBIRD-SQLベンチマークで1位を獲得するなど、各分野での有効性が確認されています。
これらの企業は、実際のエンジニアの作業データやSQL生成の精度を向上させるためにファインチューニングを活用しています。
データプライバシーと安全性にも配慮されており、ファインチューニングされたモデルは完全にユーザーの管理下に置かれ、他のモデルのトレーニングにデータが利用されることはありません。
さらに、OpenAIは、モデルの誤用を防ぐための安全性対策を実施しており、継続的に利用ポリシーに準拠した監視を行っています。