
米SNS大手のMeta(旧Facebook)は20日、スポーツアイウェアの人気ブランドOakley(オークリー)と共同で開発したスマートメガネ「Oakley Meta HSTN」を発表しました。同製品は、生成AI(人工知能)機能を搭載しており、7月11日から499ドル(約7万3000円)の限定版モデルの事前注文を開始します。また、その後、夏の間に399ドル(約5万8000円)から通常モデルが販売される予定です。ただし、現時点で日本での販売は予定されておらず、対象地域は米国および欧州となっています。
Oakley Meta HSTNは、最新のAI技術を活用し、スポーツや日常生活で便利に使えるよう設計されています。内蔵のHDカメラで、さまざまなシーンやアクションをハンズフリーで撮影でき、そのコンテンツをFacebookやInstagramで簡単に共有したり、ライブ配信を行ったりすることが可能です。撮影時はメガネ端にあるLEDライトが点灯し、周囲の人に撮影中であることを知らせる機能も備わっています。
また、Bluetooth対応のオープンイヤー型スピーカーを内蔵し、SpotifyやApple Music、Amazon Musicなどの音楽サービスから音楽やポッドキャストを楽しめます。オープンイヤー設計のため、ランニングやサイクリングなどのスポーツシーンにおいても、周囲の環境音を聞き逃さず安全に使用できます。
さらに、MetaのAIアシスタントと連携することで、プレイリストの再生や質問に対する回答を、音声コマンドのみで利用できる機能も提供されます。WhatsAppやMessengerでのメッセージ送信、電話やビデオ通話の発信、さらに自身の視点(POV)をリアルタイムで共有する機能も備えています。
専用のMeta AIアプリをスマートフォンにインストールすれば、メガネの設定やカスタマイズを簡単に管理でき、撮影したコンテンツの取り込みや共有、AIアシスタントとのやり取りもシームレスに行うことが可能です。
また、アクセシビリティへの配慮もされており、視覚や聴覚、運動機能に制限があるユーザーが、声だけで写真撮影や通話、メッセージ送信を行えるよう設計されています。視覚障害者向けには、Meta AIが周囲の状況を音声で詳しく伝える機能や、視覚支援ネットワーク「Be My Eyes」との連携機能も備えています。
MetaとOakleyは、最新テクノロジーと日常の融合を推進し、米国と欧州の消費者を中心に、新たなスマートメガネ体験を提供していく方針です。