
Cursorは、AIを統合したコードエディタであり、コーディングを大幅に効率化できるツールとなっています。
しかし、Cursorはデフォルトでは表示言語が英語になっており、英語が苦手な人にとっては使いづらさを感じるかもしれません。
そこで、この記事ではCursorを日本語化する手順を解説します。
また、表示言語に日本語を選択できない場合やエラー、文字化けが起きた場合の対処法についてもご紹介します。
Cursorとは?

Cursorは、AIを深く統合した次世代型のコードエディタであり、コーディングの生産性を劇的に向上させることを目的としたツールです。
世界的に広く使われているVisual Studio Code(VS Code)をベースに開発されており、その豊富な拡張機能や使い慣れた操作性をそのまま利用できます。
最大の特徴は、エディタ内でAIとチャットしながら、コードの生成、編集、レビュー、デバッグなどを対話形式で実行できる点です。
また、自身のコードベースや参照したいドキュメントをAIに読み込ませることで、プロジェクトの文脈に沿った正確なコーディング支援を受けられます。
これらの強力なAI機能により、開発者は従来よりもはるかに高速で効率的な開発作業が可能になります。
Cursorの導入方法や使い方は、以下の記事で詳しく解説しています。

Cursorを日本語化する方法

Cursorは初期設定では英語ですが、日本語化して利用することもできます。
Cursorを導入したものの、表示言語やAIの出力が英語で使いづらく感じている方は、日本語化して使いましょう。
AIの出力を日本語化する方法
AIの出力言語は、初回起動時の初期設定で選択可能です。
「Language for AI」のプルダウンから日本語を選択すれば日本語化できます。

また、他のAIチャットツールと同様、AIに尋ねる際に日本語で回答するように指示を出すことでも出力を日本語化することが可能です。
Cursorエディタを日本語化する方法
Cursorのエディタの表示言語は以下の手順で日本語化できます。
まずはVS Codeの拡張機能である、「Japanese Language Pack for Visual Studio Code」をインストールします。
左上の拡張機能タブを開き、マーケットプレイスから検索して、「install」をクリックしてください。

「View」タブからコマンドパレットを開きます。

なお、ショートカットキーを使うのであれば、Ctrl
+Shift
+P
でも開けます。
コマンドパレットの中から、「Configure Display Language」を選択します。

言語一覧の中に日本語があるので、選択しましょう。

言語を変更する際にはCursorの再起動が必要となるので、「Restart」をクリックしてください。

再起動すると、以下のように表示言語が日本語になっています。

Cursorで日本語を選択できない場合の対処法|エラーが起きた時は?

基本的には上記の方法でCursorを日本語化できますが、場合によってはうまくいかない可能性もあります。
ここでは、言語選択の際に日本語を選択できない場合や、表示言語を変更する際にエラーが起きた時の対処法をご紹介します。
日本語を選択できない場合
「Configure Display Language」の言語一覧の中に日本語がなく選択できない場合、拡張機能が正しくインストールできていない可能性があります。
拡張機能タブを開き、インストール済みの拡張機能に「Japanese Language Pack for Visual Studio Code」が表示されているかを確認しましょう。

インストールされているにもかかわらず言語一覧に表示されない場合は、Cursorを再起動してみてください。
エラーが発生した場合
エディタの表示言語を日本語に変更した際、「Signature verification was not executed」というエラーが表示され、日本語化がうまくいかないことがあります。
このエラーは、言語パックの署名が適切に検証されていない場合に起こるものです。
こちらのエラーの解消方法は、この記事でご紹介したように言語パックを手動でインストールすることです。

言語パックのインストール後に日本語を選択し、Cursorを再起動すれば日本語化ができます。
もしもエラーが解消されない場合は、Cursorのバージョンが最新のものであるかを確認し、管理者権限でエディタを起動してみてください。
また、インターネットの接続が不安定な場合、言語パックのインストールや認証が適切に行われない可能性があります。
そのため、日本語化をする際は、安定した回線環境で行うようにしましょう。
どうしても日本語化ができない場合、settings.json
ファイルに手動で"locale": "ja"
を追加することで日本語化がうまくいくこともあります。

Cursorで日本語が文字化けしたときの対処法

Cursorでターミナルに日本語を出力すると、文字化けが発生することがあります。
この問題は主にWindows環境でCursorを利用しているときに起こります。
文字化けの原因
文字化けの原因は、CursorとWindows PowerShellで使用されている文字コードが一致していないことです。
Windows PowerShellの出力はShift-JISという文字コードでエンコードされるのに対し、CursorはUTF-8という文字コードを前提としてデータを扱っています。
そのため、文字コードを一致させることで、文字化けを解決することができます。
文字化けの解消法
文字化けを解消するには、Windows PowerShellを起動するときに、以下のコマンドで起動します。
pwsh -NoProfile -OutputEncoding UTF8 -InputEncoding UTF8
このコマンドで起動することで、出力をUTF-8に統一できます。
また、以下のコマンドを実行することでも文字コードを変更できます。
$OutputEncoding = [System.Text.Encoding]::UTF8
[Console]::OutputEncoding = [System.Text.Encoding]::UTF8

このコマンドを実行すると、エンコーディングにUTF-8を指定することができ、Cursorとの文字コードが統一されて文字化けを解消できます。
または、以下のコマンドを実行することでも、ターミナルでの出力エンコードをUTF-8に変更可能です。
chcp 65001
ただし、Cursorなどの統合環境ではこの変更が無視されることもあるため、なるべく上記の2つの方法で変更することをおすすめします。
Cursorを日本語で利用する際の注意点

Cursorを日本語で利用する場合には、いくつかの注意点があります。
たとえば、CursorでAI機能を利用する際、プロンプトには日本語で書くことができます。
しかし、一般的にAIは英語でプロンプトを書いた方が回答の精度が良くなる傾向があります。
特に技術用語に関しては、なるべく英語で記述することをおすすめします。
また、エディタの表示言語を日本語に変更しても、デバッグ時に表示されるエラーメッセージは基本的に英語のままであり、日本語化することはできません。
まとめ
CursorはAIと統合されたコードエディタであり、コーディングやデバッグの作業を効率化できます。
デフォルトでは表示言語が英語になっていますが、拡張機能をインストールすることで日本語化して利用できるようになります。
日本語化する際にエラーが発生する場合は、拡張機能のインストール方法を再度確認するようにしましょう。
また、文字化けが起こる際は、文字コードが一致していない可能性があります。
英語が苦手でCursorの使用を躊躇していた方は、設定を確認しつつ、日本語化して使ってみることをおすすめします。