
マイクロソフトが開発する人気のコードエディター「Visual Studio Code(VS Code)」に、2025年4月7日、新機能「Agentモード」が追加され、全ユーザーに提供が始まりました。
このAgentモードは自律的に動作するペアプログラマーとして機能し、ユーザーの指示に基づいてコード分析や編集、ターミナルコマンドの実行など、複数のステップを自動的にこなします。
今回発表されたAgentモードは、特にタスクが複雑で多段階にわたる場合や、変更が必要な範囲を明確に特定しにくい場面において有効な機能です。
Agentがユーザーに代わり、自動で関連するファイルを特定し、コンパイルやリンターのエラーを発見・修正するなど、問題を自動解決するまで繰り返し処理を行います。
また、外部アプリやデータベースと連携して処理を行うことも可能となっており、幅広い用途で活用が期待されています。
Agentモードを利用するには、最新版のVS Codeを導入し、設定画面で「chat.agent.enabled」をオンにすることで有効化できます。
現時点では設定が必要ですが、数週間以内にはすべてのユーザーに対して自動的に有効化される予定です。
また、ユーザーの利便性向上のため、チャットビューと編集ビューが統合され、作業履歴やチャットの別ウィンドウ表示といった新機能も追加されました。
さらに注目されるのはAgentモードの拡張性です。
VS Code拡張機能や外部のMCP(Model Context Protocol)サーバーと連携することで、ブラウザ操作、クラウドサービス、GitHub、データベースといった外部ツールとも幅広く連携可能になります。
ユーザーはこれらのツールを自由に追加・削除でき、各シナリオに応じた柔軟な設定が可能です。なお、ツールの利用時にはセキュリティ確保のため、各操作がUI上で明示的に表示され、承認が求められます。
今後はさらなる高速化や性能改善、カスタムツールの追加、コード編集のストリーミング処理効率化、MCPの仕様に沿った最新アップデートなどが計画されています。
VS Codeチームは、引き続きユーザーからのフィードバックを積極的に取り入れ、継続的な機能向上を図っていく方針です。