
ヒューマノイドロボットを開発するFigure AIは、OpenAIとの協力契約を終了し、完全に自社開発したAIモデルを採用すると発表しました。
CEOのブレット・アドコック氏は、ロボットのAI技術において画期的なブレイクスルーを達成したと述べています。
アドコック氏によると、Figure AIは現在、ロボットのエンドツーエンドのAI技術を独自に開発しており、今後30日以内に「これまで誰も見たことがない技術を披露する」と明言しました。
Today, I made the decision to leave our Collaboration Agreement with OpenAI
— Brett Adcock (@adcock_brett) February 4, 2025
Figure made a major breakthrough on fully end-to-end robot AI, built entirely in-house
We're excited to show you in the next 30 days something no one has ever seen on a humanoid
同社は、商業市場と家庭市場を主要ターゲットとし、ヒューマノイドロボットの実用化を進めているとしています。
既にドイツの自動車大手BMWと契約を締結していますが、これに加えて新たに「米国で最大級の企業の一つ」との契約を結んだと発表しています。しかし契約先の企業名は明かされていません。
新規契約の締結により、大規模なロボット出荷が可能になり、コスト削減やAIデータ収集が加速するとアドコック氏は説明しています。
同社の目標は、今後4年間で10万台のヒューマノイドロボットを出荷することです。すでに商業クライアント向けにFigure 02の出荷を開始しており、次世代モデルのFigure 03も開発中としています。
ロボットの動作性能についても大幅な向上が見られます。2024年1月時点で、Figure 01は人間の17%の速度でしか動けませんでしたが、Figure 02は7倍の速度を実現しました。
現在、Figure 02は時速2.68マイル(約4.3km/h)で移動可能ですが、これは人間の平均歩行速度よりやや遅い水準です。それでも開発の進展は急速であり、次世代モデルではさらにスピードと機能性が向上するとみられています。
Figure x BMW update
— Figure (@Figure_robot) November 19, 2024
Figure 02 is now an autonomous fleet, operating the end-to-end use case 400% faster with a 7x higher success rate
Figure is committed to shipping millions of robots to companies and homes worldwide pic.twitter.com/QDQ7kr736W
アドコック氏は、当面は顧客基盤を広げるのではなく、特定の大手企業との関係を深める戦略を重視すると強調しました。この方針により、ロボットの導入を最適化し、大規模なデータ収集とコスト削減を進める狙いがあるとしています。
ヒューマノイドロボット市場は急速に進化しており、2026年までに家庭向けロボットの実用化が実現する可能性があるとされています。競争相手には、Agility RoboticsやTeslaのOptimus、Unitree、Apptronikなどの企業が名を連ねており、各社が次世代ロボットの開発にしのぎを削っています。
Figure AIもまた、次世代ロボットの実用化を目指し、さらなる進化を遂げようとしています。
出典:Figure Plans To Ship 100,000 Humanoid Robots Over Next 4 Years