NVIDIA株価が過去最大の2,600億ドル回復

米半導体大手NVIDIAの株価が28日、過去最大となる2,600億ドル（約38兆円）の時価総額を回復しました。これは単日での時価総額増加額としては、2024年7月31日に記録した3,270億ドルに次ぐ、史上2番目の規模となります。

この日のNVIDIA株は8.8%上昇し、過去6ヶ月で最大の上昇率を記録。前日に失った5,890億ドルの44%を取り戻す形となりました。ただし、金曜日からの下落率は依然として10%近い水準にとどまっています。

株価の急落は、中国のAI企業DeepSeekが低コストで高性能なAIモデル「R1」を発表したことがきっかけでした。このモデルは、OpenAIのような米国企業の製品に匹敵する性能を持ちながら、開発コストを大幅に抑えることに成功したと報告されています。

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中国発「DeepSeek-R1」、OpenAIに匹敵するAIモデルが商用利用可能で登場 中国のAIラボ「DeepSeek」は、新しい推論型AIモデル「DeepSeek-R1」を発表しました。 このモデルは、OpenAIの「o1」と同等の性能を持ち、MITライセンスのもとで提供されるため、商用利用や再配布が自由に行えます。 R1は、最先端の技術を活用した大規模AIモデルで、物理学、科学、数学などの分野で高い信頼性を示しています。

この状況についてOpenAIのサム・アルトマンCEOは、DeepSeekのR1を「特に価格に対して印象的なモデル」と評価しつつも「我々はさらに優れたモデルを提供する」と今後の展開に自信を示しました。

deepseek's r1 is an impressive model, particularly around what they're able to deliver for the price.

we will obviously deliver much better models and also it's legit invigorating to have a new competitor! we will pull up some releases.

— Sam Altman (@sama) January 28, 2025

市場関係者からは、株価の急落は「過剰反応」との見方が出ています。バーンスタイン社のアナリスト、ステイシー・ラスゴン氏は投資家向けのノートで「現在進行中の破滅的なシナリオを信じるべきではない」と指摘。

DeepSeekが主張する開発コストの低さについても「明らかに誤り」とし、実際の開発には「相当な」コストがかかっているはずだと分析しています。

この騒動は、AIへの投資を控えめに進めてきたAppleにとっては意外な追い風となりました。

同社の慎重なAI戦略が「相対的な勝者」として評価され、株価は2日間で約4%上昇。NVIDIAとの時価総額競争でも、6,400億ドル以上の大きな変動が生じる結果となりました。

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出典：DeepSeek Panic Live Updates: NVDA Stock Responds With $260 Billion Rally