ローマ教皇がAIについて警告 はじめて出席したG7サミット席上で

引用元:https://www.vaticannews.va/en/pope/news/2024-06/pope-g7-artifical-intelligence-objective-neutral.html

2024年6月14日、ローマ教皇のフランシスコはイタリアで開催されたG7サミットで演説し、人工知能(AI)が人類を超える存在となることを警告しました。G7での教皇の演説は初めてです。

教皇は、AIが人類に「画期的な変革」をもたらす一方で、人間の生命と尊厳を守るためには、発展するAI技術を慎重に監視する必要があると述べ、AIの目標は人間の創造性や進歩の理想を抑圧するのではなく、それらを有益な方向に導くべきであると強調しました。

また、「テクノヒューマン状態」に言及し、人間の環境との関係がAIを含む道具によって媒介されていることを指摘しました。さらに、AIアルゴリズムは「客観的でも中立的でもない」と言及し、人間には知恵と道徳的識別を通じて決定を下す能力があるため、重要な決定は常に人間によって行われるべきであると述べました。

教皇はまた、学生がエッセイを書く際にAIに依存することについても懸念を示し、AIは新しい概念を生成するのではなく、既存のものを繰り返すだけで教育を損なう可能性があると述べました。さらに、AIが知識へのアクセスを広げる一方で、先進国と途上国、支配層と抑圧される層との間に不公平をもたらす可能性があるとも言及しました。

最後に、教皇はAIに対する「アルゴリズム倫理」の開発を呼びかけ、AIを有効に活用するための条件を整えるのは政治の責任であると強調しました。

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