楽天・三木谷氏 携帯電話事業を「AI戦略の要」と位置付け – 独自データ活用で成長戦略を加速

楽天グループの三木谷浩史会長兼社長は、同社の携帯電話事業への参入が間違っていたと批判する声に対し、AI時代における成長戦略の核心として擁護する姿勢を示しました。

携帯電話事業は過去4年間にわたり損失を計上し、Eコマースや金融部門の収益を圧迫してきました。しかし三木谷氏は、800万人以上の携帯電話ユーザーから得られる独自データが、AIの開発・展開において「極めて強力な」資産になると強調しています。

「OpenAIやGoogleと競争するつもりはありません。より垂直統合された、専門的なAIを積極的に構築していきます」と三木谷氏はBloomberg TVのインタビューで述べました。

楽天は現在、旅行や買い物のエージェントとして機能するAIアシスタントの立ち上げを準備中です。また、元Googleのマップ・検索専門家であるTing Cai氏を招聘し、旅行やEコマースを超えたAI開発の指揮を任せています。

携帯電話事業の効果について、三木谷氏は「ユーザーは楽天のオンラインショッピングモールでの支出が約50%増加し、クレジットカード、旅行、銀行、証券業務にも好影響を及ぼしている」と説明しています。

2023年11月には2020年以降初となる四半期営業利益を計上。さらに、米AST SpaceMobile社との提携により、2026年から衛星通信サービスを開始し、日本国内での100%のスマートフォンカバレッジ実現を目指しています。

出典:(1) AST SpaceMobile(@AST_SpaceMobile)さん / X

「将来的には日本、そして世界でトップクラスの収益性を持つ企業になりたい」と三木谷氏は意欲を示しました。「我々の野心は非常に大きいですが、一歩一歩着実に進めています」


出典:Rakuten (4755) Billionaire Justifies Mobile Arm Losses with Big AI Bet – Bloomberg

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