OpenAI、Microsoftのサーバー提供の遅れに不満 Oracleとの提携を検討中

OpenAIは、MicrosoftがAI開発に必要なサーバーの提供スピードが遅いことに不満を示し、Oracleと新たなAIデータセンターの共同開発を進めていると、米国メディアThe Informationが報じました。

Microsoftは2025年末までに30万枚のNvidia GB200サーバーを提供することを約束していましたが、その進捗が期待に達していない状況です。

このため、OpenAIはMicrosoftへの依存を減らし、独自のデータセンター戦略を模索していると考えられます。

OpenAIのCEOサム・アルトマン氏とCFOサラ・フライア氏は、従業員向けの説明会で、今後は自社でAIチップやデータセンターの運営を強化し、他社のインフラに過度に頼らない方針を示しました。

最近、66億ドルの資金を調達しており、この資金を活用してAI技術の開発を加速させるためのインフラ整備を進める考えです。

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Microsoftとの提携は引き続き重要であるものの、Oracleとの新たな協力も視野に入れている状況です。

特に注目されているのは、テキサス州アビリーンに位置するOracleのAIデータセンターです。

この施設は、将来的に数十万枚のNvidiaチップを設置し、最大2ギガワットの電力を消費する規模に成長する見込み。

OpenAIはこのデータセンター全体をリースする交渉を進めており、AI開発を支えるインフラとして大きな役割を果たす可能性があります。

MicrosoftとOpenAIの提携は依然として深いものですが、OpenAIは他のクラウドプロバイダーとの提携を模索することで、インフラ戦略を柔軟に進めようとしているようです。

Oracleとの交渉はその一環であり、今後、さらなる発展が期待されます。

また、OpenAIは競合他社に対抗するためにも、より迅速なサーバー供給が必要とされています。

Anthropicやイーロン・マスクのxAIなど、AI技術を巡る競争が激化しており、OpenAIもその対応を迫られています。

特にマスク氏が、自社で世界最大規模のNvidiaチップクラスターを構築したことを公表したため、OpenAIもデータセンターの強化に注力せざるを得ない状況にあります。


出典:OpenAI Leaders Say Microsoft Isn’t Moving Fast Enough to Supply Servers — The Information

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