Microsoftは、新しいAIエージェントの提供を開始しました。
このエージェントは、営業、カスタマーサポート、会計などの業務を支援し、企業が自社のニーズに合わせたエージェントを開発できる「Copilot Studio」を利用することで、さらに業務効率を向上させることが可能です。
この動きは、AIを活用してビジネスプロセスを大幅に改善し、競争力を強化することを目的としています。
MicrosoftのAIプラットフォーム「Copilot」は、すでにFortune 500企業の60%が導入しており、Lumen Technologiesでは年間5000万ドルのコスト削減が見込まれ、Honeywellは生産性向上を従業員187人分に相当すると評価しています。
また、Finastraではクリエイティブなプロジェクトの完了時間を7か月から7週間に短縮しています。
今回の発表では、次の3つの重要な進展があります。
まず、企業が自律型エージェントを作成できる「Copilot Studio」が来月からパブリックプレビューを開始します。
次に、Dynamics 365に新たに10種類の自律型エージェントを導入し、営業、サービス、財務、サプライチェーンなどの業務チームを支援するために設計されています。
例えば、「Sales Qualification Agent」はリードの調査や商談優先順位の自動化を行い、「Supplier Communications Agent」はサプライチェーンの最適化を支援します。
これらのエージェントは、Microsoftが提供するCopilotを介して操作され、リード生成の加速や販売注文の処理、サプライチェーンの自動化など、企業の日常業務をサポートします。
また、顧客対応を強化する「Customer Intent Agent」と「Customer Knowledge Management Agent」は、顧客の問題解決とナレッジ共有を自動化し、カスタマーサポートチームの生産性を向上させるとされています。
一方で、この動きはSalesforceとの競争が激化する状況下でのものです。
Salesforceも独自のAIエージェント「Agentforce」を発表し、MicrosoftのCopilotに対抗しています。
株式会社セールスフォース・ジャパン(代表取締役会長兼社長 小出 伸一、以下 Salesforce)は、従業員に力を与え、サービス、セールス、マーケティング、コマース領域のタスクを処理する、自律型AIエージェントのスイート「Agentforce」を日本市場で10月30日から提供開始します。
出典:Salesforce、「Agentforce」の国内提供開始を発表 – Salesforce
両社はこれまで一部提携関係を維持してきたものの、AIを中心とした技術革新分野では顧客体験の向上を巡って熾烈な競争が展開されています。
SalesforceのMarc Benioff CEOは、独自のAI技術を強調し、Microsoftのモデルが十分な結果をもたらしていないと指摘するなど、両者の競合関係は今後さらに注目されるでしょう。
出典:New autonomous agents scale your team like never before – The Official Microsoft Blog