OpenAIが提供するChatGPTが、Mac版アプリに新機能「Work with Apps」を追加しました。
この機能により、VS CodeやXcode、Terminal、iTermなどの開発ツールと直接連携し、それらのアプリケーションの画面内容を理解して回答を生成できるようになりました。
これにより、従来必要だったコピー&ペースト作業を減らし、開発者の作業効率を向上させます。
「Work with Apps」は現在、ChatGPT PlusおよびTeamユーザー向けに提供されており、EnterpriseとEduユーザーは数週間以内に利用可能となる予定です。
この新機能を利用することで、ChatGPTはアプリケーションの情報を参照し、より正確で的確なアドバイスやコード提案を行うことが可能になります。
Mac版ChatGPT「Work with Apps」の使い方
「Work with Apps」を利用するには、まず対象アプリケーションを起動します。
その後、ChatGPTのチャットバーに表示される「Work with Apps」ボタンをクリックし、対応するアプリケーションを選択します。
これにより、チャットバーの上部にどのアプリと連携しているかを示すバナーが表示されます。
バナーをクリックすることで、ChatGPTがどの内容を参照しているか確認することもできます。
例えば、VS CodeやXcodeのようなエディターを利用している場合、開いているエディターパネルの内容全体がChatGPTの参照範囲となります。
また、特定のテキストを選択した場合は、その選択範囲を重点的に分析しつつ、関連する近隣テキストも含めて回答に利用します。
一方、TerminalやiTermでは、表示中のパネル内の最新200行が参照されます。
これにより、エラーコードやコンソール出力をすばやく確認し、適切な解決策を提示することが可能です。
Mac版ChatGPT「Work with Apps」のプライバシーと設定
この機能を利用するためには、macOSのアクセシビリティAPIを有効にする必要があります。
ただし、設定から対象アプリごとにこの機能を無効化することも可能です。
さらに、VS Codeを利用する際には、専用の拡張機能をインストールする必要があります。
データの取り扱いについても柔軟性があります。
連携機能を通じて取得したデータはアカウントのチャット履歴として保存され、最大30日間保持されますが、必要に応じて削除することが可能です。
また、「モデルの改善に使用する」設定をオフにすることで、会話内容がAIモデルのトレーニングに利用されないようにすることもできます。
一方で、ChatGPT Enterpriseでは顧客のビジネスデータがモデル改善に使われることはなく、高いプライバシー基準を維持しています。