北海道庁は、2024年6月10日から、人工知能を用いて文章などを作成する対話型の生成AIサービスを、知事部局の全部署で本格導入します。6月4日の道議会総務委員会で明らかにしました。
本格導入に先立って、2023年10月末から2024年3月末まで職員300人を対象にして実施した試験運用では、イベントの企画やキャッチフレーズの考案などに利用されました。結果は「役に立った」という意見が多く、業務効率化が期待できると判断されて、今回の本格導入につながりました。
今回導入するのは、OpenAIの「ChatGPT」と、Microsoftの「Microsoft Copilot」の2種類で、メールやファイルを共有する職員の業務用のパソコンで利用可能になります。
ChatGPTは、あらかじめアカウントを登録すると共に、入力データをOpenAI側でChatGPTの学習データとして使われないように(オプトアウト)設定した上で利用します。一方Microsoft Copilotの方は、ゲストユーザーとして、Microsoftのブラウザ「edge」に搭載されている機能を利用します。
北海道庁は情報漏えいや著作権侵害を防ぐため、利用上の注意点をまとめたガイドラインも作成しました。それに加えて生成AIを使用する職員には研修を実施し、安全な利用を目指します。
導入された生成AIは主に議事録の要約や広報文の作成などで使用され、職員の負担軽減や業務の効率化が期待されています。