
米メディアThe Vergeは、OpenAIの次期AIモデル「GPT-4.5」が早ければ来週にもリリースされる可能性があると報じました。
また、GPT-5についても5月下旬にリリースされる予定であり、Microsoftはこれに向けた準備を進めているとのことです。
この情報は、匿名の情報源に基づきThe VergeのTom Warren氏が報じたもので、MicrosoftがOpenAIの最新モデルのホスティングに向けた調整を進めていることが示唆されています。
scoop: Microsoft is getting ready for OpenAI's GPT-5 model, and GPT-4.5 could arrive as soon as next week. All of this and more in this week's 📒 Notepad issue, live now for subscribers 👇 https://t.co/KLacbUBVaJ
— Tom Warren (@tomwarren) February 20, 2025
OpenAIのCEOサム・アルトマン氏は最近、GPT-4.5のリリースが数週間以内であることを認めています。

Microsoftのエンジニアはすでにサーバー容量の確保を進めており、GPT-4.5のリリースに対応する準備を整えているとされています。
GPT-4.5は「Orion(オリオン)」というコードネームで開発されており、OpenAIのAI技術の次なる進化と位置づけられています。
また、The VergeはGPT-5のリリース時期についても報じています。
それによると、GPT-5は2025年5月下旬に登場する見込みで、Microsoftが5月22日に開催する開発者向けイベント「Microsoft Build」に合わせて発表される可能性があるとのことです。
GPT-5には推論モデルの「o3」が統合され、事実確認能力の向上が期待されているほか、無料ユーザーでも「標準的な知能設定」で無制限に利用できるようになると伝えられています。
一方で、有料のPlusおよびProプランのユーザーには、より高度なバージョンのGPT-5が提供される予定です。
Microsoftは、AI技術を自社のエコシステムに深く組み込む取り組みを進めており、GPT-5の導入もその一環と考えられます。
特に、Copilotの機能強化を進めることで、Windows 11やOffice 365のような主要プラットフォームだけでなく、GitHubやDropboxといった外部のサービスにもAI機能を統合し、より広範なユーザーにAI技術を提供しようとしています。
これにより、MicrosoftはAI市場における競争力を強化し、企業や開発者向けのAI活用の可能性を広げていく方針です。
技術的な観点では、GPT-4.5が「最後の非Chain-of-Thoughtモデル(非思考連鎖モデル)」となる可能性が指摘されています。
これは、AIが複雑な問題を細分化し、段階的に解決する能力を持つ「CoTモデル」への移行を示唆しているといいます。
さらに、OpenAIがGPT-5を「AGI(汎用人工知能)」に近づけると示唆しているものの、技術的な限界も依然として存在すると考えられています。
また、OpenAIとMicrosoftは競争の激化にも直面しています。最近、中国のAI企業「DeepSeek」が開発したAIモデルが、GPT-4.5と同等またはそれ以上の性能を持つ可能性が指摘されており、OpenAIとMicrosoftはこの新たな競争相手に対抗する必要に迫られています。
特に、AI市場における影響力を維持するため、GPT-4.5およびGPT-5のリリースが重要な意味を持つと考えられています。
Microsoftが5月の「Microsoft Build」でGPT-5の正式発表を行う可能性が高い中、GPT-4.5とGPT-5の導入によってAI技術のさらなる進化が期待されています。
出典:Microsoft prepares for OpenAI’s GPT-5 model | The Verge
出典:OpenAI’s GPT-4.5 May Arrive Next Week, but GPT-5 Is Just Around the Corner