
Googleは13日、AIチャットボット「Gemini(ジェミニ)」に、ユーザーの検索履歴を活用して個人向けに最適化された回答を提供する機能を導入したことを発表しました。
今回の新機能は「Gemini 2.0」の実験的モデル「Flash Thinking」をベースとしており、Googleアプリ内の検索履歴と連携します。
ユーザーの許可のもと、Geminiが過去の検索内容を参考にして回答を生成し、利用者の関心やニーズに合った精度の高い回答を提示します。
具体的には、Geminiアプリ内で「Personalization (experimental)」という項目を選択し、検索履歴との連携を許可します。

その後、ユーザーが入力した内容をGeminiが分析し、検索履歴を活用することでより精度を高められるかを判断します。
また、この連携はユーザー自身がいつでも自由に解除可能であり、情報管理の主導権は常にユーザー側にあります。
また、Googleはこのパーソナライズ機能を今後さらに拡張し、GoogleフォトやYouTubeなど、他のアプリやサービスにも連携を広げる計画を示しています。
これが実現すれば、Geminiはユーザーの日常的なアプリ利用履歴から得た情報を基に、より深い個人理解に基づく回答が可能となります。
同機能は現在、GeminiおよびGemini Advancedの加入者向けにウェブ版で利用が可能で、順次モバイル版でも提供を開始する見通しです。
対応言語は45以上で、日本を含む多くの国で提供が進められています。
プライバシー管理についてもGoogleは重視しており、検索履歴などの個人データ利用には事前の明確な許可が必要です。

また、利用中はいつでも履歴連携を解除でき、どの情報を基に回答が作成されたかについても透明性が確保されています。
GoogleはGeminiを単なる情報ツールではなく、ユーザーの個人的な興味や活動履歴を理解した、自然な形で寄り添えるパーソナルアシスタントとして位置づけを強化しています。
Googleは検索サービスをはじめ、YouTubeやGoogleカレンダーなど数多くの無料プラットフォームを運営しており、膨大な量のユーザーデータを保有しています。
今回は検索履歴の活用にとどまりますが、今後Geminiのパーソナライズ機能が他のサービスとも連携すれば、こうした豊富なデータを最大限活用した競合他社にはない大きな強みとなる可能性があります。