
「Geminiの料金プランが複雑」「無料版と有料版の違いがよく分からない」と感じていませんか?
そんな悩みを持つ方に向けて、本記事ではGeminiの無料版と有料版の違いを整理しています。
さらに、Geminiの料金比較や有料プランの特徴を詳しく解説しています。
本記事を読めば、自分に最適なプランを選び、Geminiをより効果的に活用できるようになるでしょう。
Geminiの料金プランの全体像と最新アップデート

2025年5月のGoogle I/Oで、Geminiの料金体系が大きく見直されました。
従来の「無料版」と「Gemini Advanced」から、「無料版」「Google AI Pro」「Google AI Ultra」という3種類のプランに刷新されました。
より多様なニーズに対応できるようになっています。
以下は、主なアップデート内容です。
- 「Gemini Advanced」が「Google AI Pro」に名称変更
- 最上位プランとして「Google AI Ultra」が新設
- 無料版で「Gemini 2.5 Flash」や一部「Gemini 2.5 Pro」が利用可能に
- 「Flow」「Whisk」「NotebookLM」などのAIツールが統合
- 動画生成の最新モデル「Veo 3」が上位プランで利用可能
5月のアップデートにより、用途や予算に応じた柔軟な選択が可能になっただけでなく、 できることの幅も大きく広がりました。
法人向けGoogle WorkspaceにもGeminiが標準搭載され、料金体系が調整されています。
Geminiの料金比較表|無料・Pro・Ultraの価格と主な機能

Geminiの新プランは「無料版」「Google AI Pro」「Google AI Ultra」の3つです。
以下に、Geminiの3つのプランの価格と主要機能を比較表でまとめました。
項目 | 無料版 | Google AI Pro | Google AI Ultra |
---|---|---|---|
月額料金 | ¥0 | ¥2,900 | ¥36,400 |
使えるモデル | Gemini 2.5 Flash 限定的にGemini 2.5 Pro | Gemini 2.5 Pro Gemini 2.5 Flash | Gemini 2.5 Pro Gemini 2.5 Flash |
Deep Research | Gemini 2.5 Flashでのみ利用可 | 利用可 (上限最大) | 利用可 (上限最大) |
Deep Think | 近日提供 | ||
動画モデル (Veo) | Veo 2 | Veo 3 | |
Flow 映像生成 | 利用可 Veo 2 月1,000クレジット | 利用可 Veo 3 プレミアム機能解放 利用上限最大 月12,500クレジット | |
Whisk 画像→動画 | 利用可 月1,000クレジット | 利用可 月12,500クレジット | |
NotebookLM | 標準版 | Plus 上限5倍 | Plus 最大上限 |
Google アプリ連携 | Gemini in Gmail Gemini in Google ドキュメント Gemini in Google Vidsなど | Gemini in Gmail Gemini in Google ドキュメント Gemini in Google Vidsなど (最大利用上限) | |
ストレージ容量 | 15 GB | 2 TB | 30 TB |
無料版でも基本的な画像生成や質問応答は可能ですが、高度な処理や大量データの処理には上位プランが必要です。
Google AI Ultraは最先端機能へ早期アクセスでき、大規模なコンテンツ制作やAI研究のプロフェッショナルに最適です。
Geminiの無料版と有料版の違いを詳しく解説|できること・できないこと

Geminiの無料版と有料版には明確な違いがあり、ユーザーの用途やニーズに応じて最適なプランが変わります。
ここでは、それぞれの特徴と利用制限について詳しく解説します。
無料版のできること・できないこと
Geminiの無料版は、日常的な質問応答や簡単な画像生成など基本的な機能が利用できます。
しかし、高度な推論や大規模処理、高品質な動画生成などには対応していません。
以下に、無料版の対応内容をまとめました。
- 無料版でできること
-
- 基本的な質問応答や検索
- Imagen 4による画像生成
- 高速レスポンスのGemini 2.5 Flash利用
- 限定的なGemini 2.5 Proモデル利用
- Gemini 2.5FlashでのDeep Research活用
- テキスト・画像・音声の組み合わせ作成
- NotebookLMでの研究支援
- Gemini Liveの音声アシスタント
- 無料版でできないこと
-
- 大規模な文章処理
- 高度な推論や専門質問対応
- 高品質な動画生成モデル利用
- API呼び出し回数制限あり
- Google Workspace連携
- タスク自動化機能なし
無料版は、軽い用途や個人利用には向いていますが、プロフェッショナルな活用には上位プランがおすすめです。
有料版のできること・注意点
Google AI Proは無料版よりも高度な機能を備え、ビジネスや研究、創造的な作業に適しています。
- 有料版でできること
-
- Gemini 2.5 Proモデルを無制限で利用
- 約1Mトークンの長文一括解析
- CSVやPDFなど独自ファイルのDeep Research対応
- 最大3万行のコード生成・デバッグ
- 画像・動画生成ツールの上限アップ
- NotebookLM Plusの全機能利用
- Google Workspace各アプリでAIアシスト
- ストレージ2TB以上に拡張
- 新機能を優先体験できる
- 有料版の注意点
-
- 生成コンテンツの完全な著作権保証はなし
- 大規模カスタムモデルのトレーニング不可
- リアルタイム情報の完全反映は難しい
- 法人向け高度管理・コンプライアンス機能は限定的
有料版でも注意すべき点はありますが、ビジネスや専門的用途に幅広く対応できるプランとなっています。
Geminiの有料プランの違い|ProとUltraの機能差を比較

Google AI ProとGoogle AI Ultraでは、性能や機能に大きな差があります。
ここではテキスト生成やDeep Research、マルチメディア生成などの違いを詳しく解説します。
テキスト生成・Deep Researchの性能差
Google AI Proは、Gemini 2.5 Proモデルで高度な推論や複雑なタスク処理が可能です。
最大1,500ページ(1Mトークン)の文書を一度に処理でき、複数のウェブサイトを横断的に分析可能です。
また、NotebookLM Plusも利用でき、音声概要・ノート・ソース管理をサポートします。
一方、Google AI Ultraは、近日公開予定の「Deep Think」にアクセス可能です。
Deep Thinkは、回答前に追加の推論ステップを挟み、数式証明や長文ロジック解析の精度を高める強化モードです。
さらに、Project Marinerによるエージェント型の研究プロトタイプで、タスクの自動化が可能です。
機能 | Google AI Pro | Google AI Ultra |
---|---|---|
モデル | Gemini 2.5Flash Gemini 2.5 Pro | Gemini 2.5Flash Gemini 2.5 Pro |
強化推論 (Deep Think) | 利用不可 | 利用可能 (近日提供) |
コンテキスト長 | 最大 1 Mトークン (約 1,500 ページ相当) | 最大 1 Mトークン (約 1,500 ページ相当) |
リサーチ機能 | 複数サイト横断 独自ドキュメント対応 | Pro相当 リサーチ高速化 |
NotebookLM | Plus機能 (音声要約・引用管理など) | フル上限利用 |
自動化エージェント | 利用不可 | Project Marinerプロトタイプ |
画像・動画・音声生成や解析機能の性能差
Google AI ProはImagen 4による高画質な画像生成が高い利用上限で使用できます。
動画作成ツールのFlowではVeo 3への限定アクセスが可能です。
さらに、WhiskツールではVeo 2を使った画像から動画への変換が高い利用上限で使用できます。
対してGoogle AI Ultraは、Imagen 4の最高利用上限が解除されます。
FlowではVeo 3フルアクセスと「ingredients to video」機能(画像からの動画生成)が利用可能です。
Whiskも最高利用制限で使え、Veo 3のフルアクセスによって効果音や会話を含む高品質動画の生成が可能です。
機能 | Google AI Pro | Google AI Ultra |
---|---|---|
静止画生成 | Imagen 4 (高画質/利用上限あり) | Imagen 4 利用上限解除 |
動画生成 (Flow) | Veo 3 (限定アクセス) | Veo 3フルアクセス ingredients to video機能 |
画像→動画変換 (Whisk) | Veo 2 (高上限) | Veo 3 (最高上限) |
音声生成・解析 | 標準対応 (利用上限あり) | 利用上限解除 高品質生成 |
Google Workspaceで使うGemini|法人向け料金体系と個人版との差を比較

2025年に入り、Google WorkspaceへのGemini統合が大きく進化しました。
法人向けの利用体系と個人向けプランには重要な違いがあり、それぞれの特徴を解説します。
BusinessプランとEnterpriseオプションの料金と利用上限
各プランの選び方は、組織の規模や利用目的、求める機能によって変わります。
以下の表では、Google Workspaceの主なプランについて、主要機能を一覧で比較しています。
各プランの特徴を把握したうえで、導入検討の参考にしてください。
機能カテゴリ | Business Starter | Business Standard | Business Plus | Enterprise |
---|---|---|---|---|
月払いプラン | ¥950 ユーザー1人あたり/月 | ¥1,900 ユーザー1人あたり/月 | ¥3,000 ユーザー1人あたり/月 | お問い合わせ |
年契約プラン | ¥800 ユーザー1人あたり/月 | ¥1,600 ユーザー1人あたり/月 | ¥2,500 ユーザー1人あたり/月 | お問い合わせ |
ストレージプール | 30 GB | 2 TB | 5 TB | 5 TB* |
カスタムビジネス メールアドレス | 利用可 | 利用可 | 利用可 | 電子情報開示 データ保持対応 |
Gmail上の Gemini AIアシスタント | 利用可 | 利用可 | 利用可 | 利用可 |
Geminiアプリでの チャット | 利用可 | 利用可 | 利用可 | 利用可 |
AIエキスパート チーム作成 | 利用不可 | 利用可 | 利用可 | 利用可 |
AIリサーチ アシスタント (NotebookLM Plus) | 利用不可 | 利用可 | 利用可 | 利用可 |
ビデオ会議 参加可能人数 | 最大100名 | 最大150名 | 最大500名 | 最大1,000名 (ドメイン内ライブ配信対応) |
会議録画 | 利用不可 | 利用可 | 利用可 | 利用可 |
ノイズキャンセリング | 利用不可 | 利用可 | 利用可 | 利用可 |
出欠状況の確認 | 利用不可 | 利用不可 | 利用可 | 利用可 |
Googleドキュメント &PDFの電子署名 | 利用不可 | 利用可 | 利用可 | 利用可 |
スケジュール予約ページ | 利用不可 | 利用可 | 利用可 | 利用可 |
Google Vids (AI動画作成・編集) | 利用不可 | 利用可 | 利用可 | 利用可 |
メールレイアウト &差し込み | 利用不可 | 利用可 | 利用可 | 利用可 |
セキュリティ &管理機能 | 基本機能 | 基本機能 | 高度機能 Vault エンドポイント管理など | 最高機能 Vault DLP データリージョン エンタープライズEDRなど |
サポートレベル | スタンダード | スタンダード** | スタンダード** | エンハンスト** |
※*Enterprise ではストレージプール容量に上限なく、必要に応じて拡張可能です。
※** Business Standard/Plus は「スタンダードサポート」から有料でエンハンスト(またはプレミアム)サポートへアップグレード可能です。
小規模事業者や個人利用の場合はコストパフォーマンス重視の「Business Starter」が適しています。
一方で、より大きな容量やAIアシスタント機能の拡張、セキュリティ強化が必要な場合は「Business Standard」や「Business Plus」を選ぶのが安心です。
さらに、大規模組織や高度なコンプライアンス対応・管理機能・サポート体制まで重視する場合は「Enterprise」プランが最適です。
導入時は、現在の業務フローや今後の拡張性も見据えて、必要な機能やサポート水準を整理しながら、最適なプランを選びましょう。
個人版Geminiとの違い|管理・セキュリティ・利用上限
個人向けのGeminiとGoogle Workspace版のGeminiは、それぞれ管理方法やセキュリティ、利用シーンなどに違いがあります。
下記の比較表を参考に、自分や自社に最適な選択肢を見極めましょう。
比較項目 | 個人版 Gemini (Google AI Pro/Ultra) | Google Workspace版 Gemini (Business/Enterprise ) |
---|---|---|
管理方法 | アカウント単位で自己管理 | 管理コンソールで一元管理 権限設定/利用ログを組織レベルで可視化 |
セキュリティ | 標準の2段階認証 パスキー | DLP/IRM/CSEなど高度な企業向け保護 ISO 42001・SOC2取得 |
データプライバシー | Google一般プライバシーポリシー | Workspace版利用規約 入力/生成データはモデル学習に不使用 |
利用上限 | 実質無制限 | Business:月1,000リクエスト/ユーザー Enterprise:リクエスト無制限 |
主な利用シーン | 個人の学習 副業 クリエイティブ制作 | 部署横断の共同編集 機密データを扱う業務 厳格なガバナンスが必要な業界 |
- 個人版Geminiのメリット
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- 登録・利用開始が手軽
- 個人の作業・学習・趣味に向いている
- 月額2,990円〜でコストを抑えやすい
- 個人版Geminiのデメリット
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- 管理機能やセキュリティが限定的
- データ連携・権限設定など組織利用には不向き
- Google Workspace版Geminiのメリット
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- 管理者による一元管理と高度なセキュリティ対応
- チーム・組織でAI機能を安全に共同利用できる
- コンプライアンスやデータプライバシー要件を満たしやすい
- Google Workspace版Geminiのデメリット
-
- 導入・運用コストが発生する(ユーザー数課金)
- 管理設定や運用体制の構築が必要
個人利用や小規模タスクには、手軽でコスパの良い個人版Geminiが向いています。
一方、Google Workspace版は、企業データや機密情報を扱う環境でも安心してAIを活用できる点が強みです。
目的と利用規模に合わせて最適なタイプを選びましょう。
まとめ
Geminiには、ユーザーの目的や利用環境に応じて選べる3つのプランがあります。
個人での試用からプロフェッショナルな活用まで、段階的に拡張可能な構成が魅力です。
以下に、各プランの特徴をまとめました。
- 無料版は基本機能のみで手軽に利用できる
- Google AI Proは業務向けの高機能を備えている
- Google AI Ultraは最先端AI機能が使える
3つのプランは、導入のしやすさと拡張性のバランスが取れており、ユーザー自身の用途に合わせた最適な選択が可能です。
まずは無料版を活用しながら、自分に合ったプランへ移行していくのがおすすめです。