
米Adobe Analyticsが公表した最新レポートによると、生成AIを活用したチャットインターフェースが、米国の消費者によるオンラインショッピングの行動に大きな影響を与えています。
特に2024年11月から12月のホリデーシーズンには、生成AI経由で小売サイトへ訪れたトラフィックが前年同期比で1300%も急増しました。なかでもサイバーマンデーは1950%という著しい増加を記録しています。
また、この流れは2025年に入っても継続しており、2月のトラフィックは2024年7月時点と比較して1200%の増加を見せました。Adobeが5000人以上の米国消費者を対象に実施した調査では、39%がすでに生成AIを利用してオンラインショッピングを行ったことがあり、53%は今年中に利用を予定しています。
生成AIを使う理由としては、製品調査(55%)、製品推薦(47%)が最も多く、その他にも割引情報やプレゼントのアイデア探しなど幅広い用途で活用されています。生成AI経由の訪問者は他の訪問者に比べサイト滞在時間が8%長く、閲覧するページ数も12%多い一方、直帰率は23%低いことも分かっています。
ただし、購入転換率については他のトラフィックより9%低い状況が続いており、消費者が生成AIを主に情報収集や検討段階で利用している実態を示しています。

デバイス別では、生成AI経由の訪問者の86%がデスクトップを利用しており、一般的なモバイル主体のオンラインショッピングとは異なる傾向が見られました。