教育現場や企業研修で使用する問題やクイズ作成を行うのは、手間と時間がかかります。
実は、ChatGPTを活用することで、クイズや4択問題作成、試験問題の作成を簡単に行うことができます。
さらに、適切なプロンプトを使用すれば、質の高いクイズ作成や問題作成が可能になります。
この記事では、ChatGPTを使ってクイズ問題作成を行うためのプロンプトを紹介します。
試験問題や、4択問題を生成するコツも解説します。
ChatGPTで雑学クイズ問題の作成はZero-Shotプロンプト
ChatGPTを使って雑学クイズを作成する場合、Zero-Shotプロンプトが非常に有効です。
Zero-Shotプロンプトとは、AIに事前情報を与えずに質問や問題を生成させる方法のことです。
たとえば、以下のプロンプトだけでも、クイズの生成が可能です。
雑学クイズを作ってください。
以下のように生成されました。
この方法は、短時間で多くのクイズ問題を作成したいときに特に便利です。
雑学クイズは幅広い知識をカバーするため、AIの能力を最大限に活かすことができます。
ChatGPTは百科事典的な知識を持ち合わせているため、様々な分野から問題を引き出すことが可能です。
これにより、ユニークで多様なクイズ問題が生まれます。
たとえば、「スポーツ」「歴史」「科学」などのテーマを指定することで、それに関連するクイズを簡単に生成できます。
ただし、Zero-Shotプロンプトを使う際には、質問の質が一定ではない場合がある点に注意が必要です。
AIが生成する問題の中には、曖昧な表現や答えが複数あるものも含まれる可能性があります。
そのため、クイズの質を保つためには、生成された問題を人間がチェックし、適宜修正することが必要です。
これにより、受講者にとって理解しやすく、楽しめる問題を作成することができます。
ChatGPTで4択問題を作成する場合はプロンプトで制御する
ChatGPTを使って4択問題を作成する際には、プロンプトでAIの出力を制御することが重要です。
4択問題は単純な質問形式とは異なり、複数の選択肢を提示する必要があるため、具体的な指示が必要になります。
以下のプロンプトで指示を出してみます。
スポーツに関するクイズを5問作成してください 。以下の条件に沿って、クイズを作成をしてください。
#条件
・4択問題
・正解の回答には、解説も含めてください。
スポーツに関する以下の問題と回答が生成されました。
このようにプロンプトを工夫してAIに出力させることで、学習者が考える余地を持つ4択問題を簡単に生成できます。
問題作成の精度を上げるには、AIによる出力を見直し、必要な調整を加えることも忘れずに行いましょう。
ChatGPTで試験問題を作成する場合はプロンプトに知識を与える
ChatGPTを使用して試験問題を作成する際には、プロンプトに具体的な知識や背景情報を与えることが非常に効果的です。
試験問題は、単なるクイズとは異なり、特定のトピックに関する深い理解や知識を測るものです。
そのため、AIに対して求める情報の枠組みを明確に指示することが求められます。
まず、試験問題を作成する際には、トピックや科目に関する概要をプロンプト内に記載することが有効です。
例えば、以下のようなプロンプトで指示出しを行います。
高校の日本史試験のために、以下の#入力条件と#制約条件をベースに問題を作成してください。
#入力条件
大正年間(1912年 - 1926年)は大正時代と呼ばれる。護憲運動を経て大衆の政治参加が進み、政党政治が確立した時期である(大正デモクラシー)。1925年(大正14年)には男子普通選挙が実現した。大正の約14年間は、明治時代のような近代化の改革のような事が発生することも無く、日本軍の増強などにより外部からの直接的な攻撃もなかった。災害や社会問題は発生していたが、大きな暴動などもなく日本本土も明治と比較してかなり平和な時代であった。一方で政党政治家には大衆の人気取りのため乱暴な対外政策に走る傾向があり、大隈重信政権は1914年(大正3年)の第一次世界大戦には直接国益に関与しないにもかかわらず日英同盟を根拠に参戦。日本は連合国側に加わることになり、中央同盟国のドイツ帝国とオーストリア゠ハンガリー帝国に事実上の宣戦布告、青島戦争をはじめとする日独戦争が開戦、日本は中国の青島市を海上封鎖を実行した。同じ連合国である中華民国の袁世凱政権に対華21カ条要求を突きつけ、帝国主義的野望を露骨に示した。日本はドイツ帝国軍に次々勝利し続けていたためドイツの植民地であった中国の青島と膠州湾と太平洋地域のドイツ領を占領した。1918年、第一次世界大戦は日本を含む連合国の勝利となった。敗戦国のドイツとオーストリア=ハンガリーの将兵(日独戦ドイツ兵捕虜)と民間人約5,000人は全員を日本の徳島県の板東俘虜収容所、千葉県の習志野俘虜収容所、広島県の似島検疫所俘虜収容所など全国12か所に送られ、 戦後の1920年まで日本政府は収容させた。第一次世界大戦下の日本はヨーロッパ諸国のように戦火に置かれることがなかったため、民間人の死者も発生しなかった他、日本軍の戦死者や被害なども主要連合国の中で最も少なかった。その影響のため、第一次世界大戦中の日本本土では国民はいつも通りの平穏な日々が送られており、日本経済においては大戦特需と海底ケーブル需要により工業生産が激増し、日本は未曾有の好景気が続いていた(大戦景気または大正バブル景気とも言われる事がある)。資本の集積・集中を進め巨大コンツェルンを築いたり、国際カルテルに参加、さらには日本が大戦中にアジア・アフリカの輸出市場を独占、輸出関連でもオーストラリアや南米など従来未開拓であった市場でも活発化したことで日本経済は空前の好況、株式市場も活況を呈し、国民の間でも成金が続出した。1918年にはロシア帝国内でロシア革命が発生、内政干渉として共産主義の封じ込めのために、アメリカやイギリスと同調しシベリア出兵を行った。日本軍が最初にロシア帝国のウラジオストクに上陸し、続いて他国軍も到着していったが日本以外の連合国側は撤兵させた。数年後の1922年に日本も撤兵を発表。後の首相である加藤高明も「(シベリア出兵は)日本の国益に全くもたらせなかった。」と発言した。そのことからロシア帝国が完全に崩壊、世界初の共産主義国家のソビエト連邦を誕生させることになる。1920年には国際平和の確保を目指す国際連盟が発足した。当時の日本は第一次世界大戦の戦勝国であると同時に経済や軍事、政治に世界的影響力のある大国であったため、国連連盟の数少ない常任理事国となった。その影響から太平洋のドイツの植民地であった南洋群島は、国際連盟からの委任を受けて日本側が統治することとなった。第一次世界大戦に勝利した日本は敗戦国のドイツ帝国からドイツ領だった南洋諸島を委任統治することになり、南洋諸島には南洋神社などの日本の宗教に関する建物が多数設立された(現在のパラオ共和国)。また、パラオ共和国のアンガウル州内は2022年現在でも日本語が公用語の1つになっている。1923年には関東大震災が発生した。日本国内は経済的にも社会的にも混乱が発生し、政府は緊急勅令を発令した。1930年には第一次世界大戦の戦勝国(五大国)の一員として日本をはじめとする当時の大国(連合国)は海軍力(特に戦艦)の増強を進めたが、ロンドン海軍軍縮会議によって補助艦保有量の制限を設けた。また、四カ国条約によって日英同盟も破棄される事になった。
#制約条件
・4択式
・5問作成
・正解の回答には解説してください。
上記のプロンプトをもとに以下の問題と回答を生成しました。
これにより、出力された問題が意図する知識レベルや内容に沿っているかを確認しやすくなります。
特に専門的な試験問題を作成する場合には、重要な用語や概念を具体的に指示することが必要です。
この方法では、より精度の高い試験問題を作成できるだけでなく、試験範囲に沿った問題を効率的に準備できるメリットがあります。
試験問題の多様性を確保するためには、異なる種類の質問形式を指定することも効果的です。
たとえば、記述式の問題や選択肢を含む複合的な問題を作成することで、学習者の理解度を総合的に評価することが可能になります。
ChatGPTでクイズ問題を作成するメリット
ChatGPTを活用してクイズ問題を作成することで、これまでの問題作成に伴う多くの課題を解消することが可能です。
AIの力を利用することで、効率的に多様な問題を生成でき、学習者にとって効果的で魅力的な学習体験を提供することが可能です。
以下の項目では、ChatGPTによるクイズ問題作成の具体的なメリットについて詳しく解説していきます。
メリット①:効率的に問題作成ができる
ChatGPTを使うことで、問題作成のプロセスが圧倒的にスピードアップします。
通常、クイズや試験問題を作成するには、トピックの選定、内容の調査、質問の構成といった複数のステップが必要ですが、AIはこれらを短い時間で作成します。
特に教育現場や企業研修では、限られた時間内で数多くの問題を準備しなければならないことが多くあります。
ChatGPTは、シンプルなプロンプトを与えるだけで、質問文と回答のペアを迅速に生成し、多様な形式の問題にも柔軟に対応することが可能です。
たとえば、「環境問題に関するクイズを10問作成してください」といった簡単な指示で、トピックに沿ったクイズをすぐに得ることができます。
これにより、問題作成の負担を軽減し、教育者や担当者は他の重要な業務に集中する時間を確保できます。
メリット②:多様で質の高い問題を作成できる
ChatGPTは、幅広い知識をもとにクイズ問題を生成するため、多様性に富んだ問題作成が可能です。
一般的なトピックから専門的なテーマまで、さまざまな領域で質の高い問題を提供できます。
たとえば、特定の学年や対象者のレベルに応じた難易度調整も容易に行うことができ、学習者の興味を引きつける工夫も取り入れることができます。
また、AIが生成する問題は多様な形式を取り入れられるため、学習者が飽きることなく学べる環境を構築できます。
さらに、問題のバリエーションが増えることで、異なる角度から知識の理解度を測定することが可能になります。
ChatGPTが提供する質問や選択肢は、偏りのないバランスの取れた内容になる傾向があるため、受講者のスキルを公平に評価できるのも大きな利点です。
メリット③:クイズ作成の柔軟性が向上する
ChatGPTを使うことで、クイズ問題の作成において圧倒的な柔軟性を得ることができます。
教育者や研修担当者は、特定のテーマや目的に合わせた問題を自在にカスタマイズすることが可能です。
たとえば、同じトピックで異なる難易度のクイズを作りたい場合でも、プロンプトを調整するだけで簡単に生成できます。
ChatGPTは、指示に応じて質問の形式や内容を瞬時に変えることができるため、初心者向けの基礎的な問題から、上級者向けの高度な質問まで幅広く対応します。
さらに、問題形式を変えることも簡単です。
例えば、選択肢を増やしたり、記述式の問題を追加したりといった変更もスムーズに行えます。
これにより、学習者の興味やニーズに合わせた柔軟な問題を作成することが可能となります。
また、頻繁に内容を更新する必要がある場合にも、AIが即座に対応するため、最新のトピックを取り入れたクイズを作成でき、現実的な学習体験を提供できます。
ChatGPTでクイズ問題を作成する注意点
ChatGPTを用いてクイズ問題を作成する際には、いくつかの注意点を考慮する必要があります。
AIは便利なツールですが、万能ではありません。
生成されるコンテンツの質や正確性を確保するためには、人間の監修や調整が不可欠です。
以下、特に気を付けるべきポイントについて詳しく解説します。
注意点①:正確性を必ず確認すること
ChatGPTが生成するクイズ問題には、時折誤った情報や曖昧な表現が含まれることがあります。
AIは膨大なデータをもとに問題を作成しますが、知識の正確性には限界があります。
特に試験や教育の場で使用する場合、誤った情報は学習者に混乱をもたらす可能性があるため、注意が必要です。
また、専門性が高いトピックの場合、生成された内容を適切な資料やリソースと照らし合わせることで、問題の信頼性を高めることができます。
問題作成後には、正答の根拠も確認し、すべての選択肢が適切かどうかもチェックすることをお勧めします。
注意点②:偏りのある質問や選択肢に注意
ChatGPTが作成する質問や選択肢には、時として偏りが生じることがあります。
AIの学習データに依存するため、特定の観点や文化的背景が強調されすぎる場合があります。
たとえば、特定の地域の知識に偏った問題が生成されたり、選択肢が一方に偏ってしまったりすることがあります。
こうした偏りは、受講者にとって公平な学習体験を損なう可能性があるため、十分に注意する必要があります。
公平性を確保するには、生成された問題を多様な視点から見直し、バランスの取れた内容に調整することが求められます。
また、異なる文化的背景を持つ受講者が参加する場合は、国際的な視点を考慮した問題作成を意識することも重要です。
まとめ
ChatGPTを活用したクイズ問題作成は、教育や研修の現場で非常に大きな助けとなります。
AIの持つ膨大な知識を駆使して効率的かつ多様な問題を作成することで、学習者の興味を引き、学習効果を向上させることが期待できます。
一方で、AIが生成するコンテンツの正確性や偏りには注意が必要です。
人間の監修を欠かさず行うことで、信頼性の高いクイズ問題を提供することができます。
今後もChatGPTを活用し、効果的なクイズや試験問題を作成するスキルを磨いていけば、教育現場における学習体験をより豊かなものにすることができるはずです。