
ChatGPTのプロジェクト機能を使ってみたいけれど、「使い方が難しそう」「スマホでも操作できるの?」と感じていませんか。
本記事ではChatGPTのプロジェクト管理に不安を持つ方に向けて、ChatGPT のプロジェクト(Projects)機能の基本操作からスマホでの活用方法を紹介します。
また、GPTsとの違いや使い分けまでを紹介しています。
本記事を読み終えるころには、効率的な作業環境を整えられるようになるでしょう。
ChatGPTのプロジェクト機能とは?作業効率化に最適

ChatGPTの「プロジェクト(Projects)」は、チャット・ファイル・指示を一括管理できる新機能です。
作業の効率化と情報整理を同時に実現したい人に最適です。
チャット・ファイルの一括管理で情報整理が簡単
プロジェクト機能の最大の特長は、関連するチャットやファイルをひとつにまとめて扱える点にあります。
従来のChatGPTでは、チャットが時系列で並ぶだけで、内容ごとに整理する手段がありませんでした。
プロジェクト機能によって可能になるのは以下の通りです。
- チャットをフォルダ単位で整理・保存できる
- アップしたファイルは全チャットで参照できる
- プロジェクトごとにカスタム指示を保存可能
プロジェクト機能を活用することで、複数のテーマや案件を抱えている人でも、チャットとファイルを紐づけた状態で管理できます。
情報の迷子を防ぎ、業務全体のスピードアップに貢献してくれるでしょう。
カスタム指示設定や共有不可など注意点も解説
プロジェクト機能は非常に便利ですが、使い始める前に知っておきたい制限もいくつかあります。
以下は、利用前に押さえておきたい注意点です。
- 利用にはChatGPT Plus以上の有料プランが必要
- 外部ストレージとの連携はできない(Google Drive等)
- プロジェクトの共有は非対応(完全に個人用)
特に「共有できない」という仕様は、複数人での利用を検討している場合に要注意です。
チームで使いたいときは、NotionやSlackなど別の管理ツールとの併用が現実的でしょう。
一方で、1人で進める企画やライティング業務、ナレッジ管理には非常に相性の良い機能といえます。
Projects are currently for individual use and cannot be shared with other users at this time.
プロジェクトは現在個人使用向けであり、他のユーザーと共有することはできません。
出典:OpenAI
ChatGPTのプロジェクト機能の使い方と基本操作手順

ChatGPTのプロジェクト(Projects)は、複数のチャットやファイル、カスタム指示をひとつの枠組みに整理できる便利なツールです。
ここでは、はじめての方でも迷わず使える基本操作を紹介します。
ChatGPTでプロジェクトを作成する方法
ChatGPTのプロジェクト機能を活用するには、まず「プロジェクトの作成」から始めます。
実際の画面とともに、新規プロジェクトを立ち上げるまでの基本手順を解説します。
ChatGPTのサイドバーにある「プロジェクトを新規作成」をクリックします。
ここから新しいプロジェクトを開始できます。

プロジェクト名の入力画面が表示されるので、内容に合った名前を入力します。
入力後、「プロジェクトを作成する」を選択してください。

プロジェクトが作成されると、チャット・ファイル・カスタム指示をまとめて管理できる専用画面が表示されます。

プロジェクトの土台が整えば、目的に応じた情報整理や作業効率化がぐっと進めやすくなります。
まずは1つ作って試してみましょう。
チャットをプロジェクトにまとめる方法
すでに作成済みのチャットを整理したいときにも、プロジェクト機能が有効です。
既存チャットをプロジェクトに移動する基本操作を見ていきましょう。
まず、サイドバーに表示されている既存チャットにマウスを合わせます。
表示される「…」をクリックし、追加したいプロジェクトを選びましょう。
ドラッグ&ドロップで既存チャットをプロジェクトへ移動することもできます。

選択したプロジェクトに既存チャットが紐付けられて、「このプロジェクトのチャット」欄に表示されます。
プロジェクト内からは、新しいチャットを直接開始することも可能です。

チャットをプロジェクトにまとめておけば、やり取りの流れや関連ファイルとの紐づけがしやすくなります。
作業内容やテーマごとに分けて整理することで、効率よくChatGPTを活用できるようになります。
プロジェクトにファイルを追加する方法
プロジェクト内にファイルを追加しておくことで、ChatGPTとのやり取りがより実践的になります。
対応形式やアップロードの手順を見てみましょう。
サイドバーから目的のプロジェクトを選び、「ファイルを追加する」をクリックします。

ファイル追加の画面が表示されたら、必要なファイルをアップロードします。
ドラッグ&ドロップ、または「ファイルを追加する」ボタンからの追加が可能です。

プロジェクトには、最大20個までファイルをアップロードできます。
対応している主なファイル形式は以下の通りです。
- Excel
- CSV
- テキストファイル
- 画像(JPEG、PNGなど)
指定したファイルが、プロジェクトに追加されます。

アップロードしたファイルは、プロジェクト内のすべてのチャットで共有されます。
資料の再アップロードが不要になり、作業の手間を大きく省くことができます。
プロジェクトごとにカスタム指示を適用する方法
プロジェクト機能では、用途に応じてカスタム指示を個別に設定できます。
カスタム指示により、案件ごとの要件を反映できるようになります。
サイドバーからプロジェクトを選択して「指示の追加」をクリックします。

テキストボックスに任意の指示を入力し、「保存する」ボタンで保存します。

指示内容が選択したプロジェクトに反映されます。

カスタム指示を使うことで得られる主なメリットは以下の通りです。
- 一貫性のある出力を維持できる
- 毎回同じ指示を書く手間が省ける
- 案件ごとの指示を明確に分けられる
たとえば、ライティング案件では「SEO記事を書く」「やさしい言葉で説明する」といった指示を保存します。
たとえば、開発案件では「コードはコメント付き」「読みやすさを重視」といった指示を保存すれば、誤出力を防げます。
プロジェクトごとの環境が分かれているので、業務の混同や確認漏れのリスクも大きく軽減されます。

ChatGPTのプロジェクト機能をスマホで活用する方法と制限

スマートフォンでもChatGPTのプロジェクト(Projects)は利用可能です。
ただし、PC版とは異なり一部制限があるため、活用には工夫が必要です。
スマホは閲覧・追記が中心、ファイル追加はPCで
iOSやAndroidのスマホアプリでも、プロジェクト機能の多くを利用できます。
主な対応範囲と制限は以下の通りです。
操作内容 | スマホでの対応 | PCでの対応 |
---|---|---|
チャット閲覧 | ||
新規チャット作成 | ||
会話の追記 | ||
指示の追加・編集 | ||
プロジェクトの新規作成 | ||
ファイルアップロード |
スマホでは「読む・返信する・編集する」といった日常的な作業は問題なく行えます。
ただし、ファイル追加はスマホアプリではできません。
移動中など、外出先での作業継続を想定する場合は、PCで必要なファイルの準備をしてからスマホで対応するとスムーズです。
スマホ活用テクで外出先でも作業効率アップ
スマホ版ChatGPTアプリは、プロジェクトの新規作成や指示の編集なども可能で、外出先からの作業継続に適しています。
ただし、ファイル追加など一部機能には制限があるため、使い方を工夫しましょう。
以下のポイントを意識して活用すると、スマホでも効率的に作業を進められます。
- 外出中は追記と指示編集に限定
- 思いついた内容を即メモ代わりに入力
- PC作業を前提に構成はシンプルに保つ
スマホはあくまで軽作業用の補助端末として活用し、編集の中核やファイル管理はPCに任せるのが理想です。
そのうえで、スマホの即時性を活かせば、どこにいてもプロジェクトを止めずに進行できます。
ChatGPTのプロジェクト機能とGPTsの違いを比較

ChatGPTの「プロジェクト機能」と「GPTs(カスタムGPT)」は、目的や使い方によって選ぶべき対象が異なります。
しかし、実際の操作感は似ており、プロジェクトでもGPTsとほぼ同じような使い方ができる場面も多くあります。
それぞれの特性を比較したのが以下の表です。
項目 | プロジェクト機能 | GPTs(カスタムGPT) |
---|---|---|
主な用途 | 情報整理・チャット管理 | 特化AIの構築・自動化 |
使用モデル | すべてのモデル選択可 | GPT-4o |
想定ユーザー | 個人ユーザー | 個人・チーム・開発者 |
情報の一元管理 | チャット+ファイル | 履歴はチャット単位 |
プロジェクト共有 | 個人専用 | GPTストアで共有可 |
カスタマイズ性 | 自由記述で1項目 | 複数項目を設定可能 |
外部ツール連携 | Web検索など限定 | Actionsで多様に連携 |
プロジェクト機能はすべてのモデルを選択できるため、より実用的な使い方ができるのが特長です。
一方、GPTsは共有や繰り返し処理、自動化などを重視した用途に適しています。
目的に応じて、実用性重視のプロジェクトと拡張性の高いGPTsを使い分けましょう。

ChatGPTのプロジェクト機能は本格管理ツールには不向き

ChatGPTのプロジェクト機能は情報整理や作業の効率化に有効です。
しかし、複数人が関わる業務や正式なワークフローの構築には限界があります。
ここでは、利用時に知っておきたい制限と適した活用範囲を解説します。
共有不可などから多人数管理には適さない
ChatGPTのプロジェクト機能は、個人ユーザーが効率よく作業を進めるためのツールとして設計されています。
複数人での情報共有や進捗管理を前提としたチーム用途には不向きです。
以下は、その理由となる主な制限です。
- プロジェクトの共有機能が搭載されていない
- Teamプランでもフォルダの共同利用が不可
- タスク通知や進捗管理の仕組みがない
「チームでタスクを分担しながら進行する」「関係者全員で同じ進捗状況を把握する」といった業務には不向きです。
ChatGPTのプロジェクト機能は、あくまで個人での利用を前提とした構造になっています。
Projects are currently for individual use and cannot be shared with other users at this time.
プロジェクトは現在個人使用向けであり、他のユーザーと共有することはできません。
出典:OpenAI
個人作業・ナレッジ整理には十分役立つ
プロジェクト機能は、個人での作業を効率よく進めるためにはとても優れた管理ツールです。
特に以下のような用途で効果を発揮します。
- 学習内容や調査結果を継続的に整理できる
- テーマごとにチャットとファイルを一括管理できる
- よく使う指示を登録して作業の手間を省ける
ChatGPTのプロジェクト機能は、まさに「ナレッジの整理箱」として機能します。
チームでの共有やタスク管理には適していませんが、1人で複数の案件や学習テーマを扱うには非常に便利なツールです。
使い方次第で、作業の質とスピードを同時に高められます。
ChatGPTのプロジェクト機能の活用方法

ChatGPTのプロジェクト機能は、用途に応じて柔軟にカスタマイズできるのが特長です。
ここでは業務と学習の2つの視点から、具体的な活用方法を紹介します。
学習・自己成長編|学習・スキルアップの進捗管理
自己学習やスキルアップを目指す人にとって、ChatGPTのプロジェクト機能は「学習の軸」をつくるツールとして活用できます。
学ぶテーマごとに情報を整理・蓄積できるため、学習内容が分散せず、理解の深まりや進捗の見える化に役立ちます。
活用のポイントは以下の通りです。
- 学習テーマごとにプロジェクトを分ける
- 教材・ノート・質問履歴をまとめて管理
- 「わかりやすく解説して」などの個別指示が可能
- Q&A履歴を残して復習や再確認に活用
- 練習問題や模試の出題も依頼できる
さらに、Canvasを使えば学習ノートのようなまとめを作成でき、後から体系的に見直すこともできます。
プロジェクト機能を使えば、学習内容と思考の流れをひとつの場所に集約できます。
自分だけの学習アーカイブとして活用しましょう。
業務・ビジネス活用編|リサーチプロジェクトの効率化
ビジネスにおけるリサーチ業務では、情報収集・分析・レポート作成までを一貫して管理するのが有効です。
市場調査や競合分析のように多くの情報を扱う作業では、整理と効率化の両面で力を発揮します。
例えば、以下のような使い方ができます。
- リサーチテーマごとにプロジェクトを分けて情報を整理
- ChatGPT searchの結果をチャットに記録・蓄積
- PDFや論文などの資料をアップロードして一括管理
- 「要点を表にまとめる」などの指示で効率的に分析
- Canvas機能でそのまま調査レポートとして活用可能
さらに、過去のチャットをプロジェクト単位で振り返ることができるため、前回の調査との違いを把握するといった応用も可能です。
情報が断片化しがちなリサーチ作業において、プロジェクト機能は「情報の拠点」として活用できます。
まとめ
ChatGPTのプロジェクト機能は、チャット・ファイル・カスタム指示をひとつにまとめて扱える「個人向けの情報整理ツール」です。
調べ物や執筆、学習など、反復的な作業に効率を発揮します。
注目すべきポイントは次の3つです。
- 関連チャットと資料をまとめて管理できる
- 用途ごとのカスタム指示で再現性を高められる
- 作業記録が残るため、進捗や変化を把握しやすい
プロジェクト機能は「AIと並走する作業空間」として、日々の仕事や学びに確かな手ごたえを与えてくれます。
まずは自分専用のプロジェクトを立ち上げて、より深く、より整ったChatGPT活用をはじめてみましょう。