Runway Gen-4とは？使い方や料金と無料での制限！映像の一貫性が大幅進化

画像とテキストだけで「映画のような一貫性のある映像が作れる」と話題なのがRunway Gen-4です。

「キャラの見た目が変わってしまう」「映像がつながらない」といった悩みを抱えていた人にこそ試してほしい最新モデルです。

本記事では、Runway Gen-4の使い方や、動画生成の手順をわかりやすく解説しています。

あわせて、Runway Gen-4の無料で使える範囲や料金プランについても紹介しています。

Runway Gen-4とは？最新モデルの概要とできること

Runway Gen-4は2025年3月に登場した最新の動画生成ツールです。

映像の一貫性や表現力が大幅に進化しました。

最新モデルRunway Gen-4の概要

Runway Gen-4は、1枚の画像とテキストから自然で滑らかな10秒動画を生成できる最新のAI映像ツールです。

キャラクターや背景の一貫性に優れ、照明や角度、衣装が変化しても破綻を最小限に抑えた映像を作成できます。

生成仕様は以下の通りです。

短編映画や広告動画、SNSコンテンツ制作など、クオリティとスピードが求められる現場でも活用が進んでいます。

Runway Gen-4は、映像制作の負担を減らしつつ、高品質な表現を実現できる強力なツールです。

Runway Gen-4の活躍シーンと用途

Runway Gen-4は、高品質な映像を短時間で生成できる実用的なAIツールです。  

編集スキルに依存せず、プロ並みの動画が作成できます。

主な活用シーンは次の通りです。

Runway Gen-4を使えば、短尺コンテンツや少人数体制の現場でも、編集の手間をかけずに一定のクオリティが保てます。  

特に「キャラクターの一貫性」や「工数削減」に強みがあります。

映像制作の現場に、新たな可能性を広げる存在といえるでしょう。

Runway Gen-4の主な機能と強み

Runway Gen-4は、カットごとにキャラの見た目が変わる問題を解消し、  映像制作の進め方そのものを変える力を持っています。

Runway Gen-4の優れた機能について、詳しく見ていきましょう。

キャラクターや背景の一貫した生成

Runway Gen-4の大きな強みは、映像内のキャラクターや背景を安定して統一しやすい点です。  

異なる角度や光の条件下でも、スタイルの崩れが最小限に抑えられます。

Runway公式サイトでは以下のように述べられています。

With Gen-4, you are now able to precisely generate consistent characters, locations and objects across scenes. Simply set your look and feel and the model will maintain coherent world environments while preserving the distinctive style, mood and cinematographic elements of each frame.

Gen-4では、シーンをまたいでキャラクターやロケーション、オブジェクトを正確に一貫して生成できます。スタイルと雰囲気を設定するだけで、各フレームの特徴的なスタイルやムード、撮影要素をそのまま保ちながら、整合性のある世界観を維持します。

出典：Runway公式サイト

ベースとなる画像とテキスト指示を組み合わせるだけで、同じ人物や衣装、背景が複数のカットで再現されます。

これまで現場で時間をかけて行っていた衣装合わせやライティング調整が、バーチャル上で再現可能になります。

小規模なチームでも一貫性のある作品が作りやすくなり、制作の自由度が一段と高まりました。

Today we're introducing Gen-4, our new series of state-of-the-art AI models for media generation and world consistency. Gen-4 is a significant step forward for fidelity, dynamic motion and controllability in generative media.

Gen-4 Image-to-Video is rolling out today to all paid… pic.twitter.com/VKnY5pWC8X

— Runway (@runwayml) March 31, 2025

多視点・自然な動きの自動生成

Runway Gen-4は、AI動画にありがちなカクつきや不自然な動きを大幅に改善しています。  

視点移動やカメラ演出を、より滑らかに見せられるのが特長です。

動きの再現で進化したポイントは次の通りです。

ローアングルからトップビューへの切り替えなど、これまで手動編集でしか対応できなかった演出も、AI生成だけで自然に再現できます。  

Runway Gen-4は、視聴者が没入できる映像表現を、よりスムーズかつ直感的に実現できるのが強みです。

GVFXや物理演算による高品質表現

Runway Gen-4は、「物理演算」と「自動生成される映像効果（VFX）」の融合によって、質感表現が大きく進化しました。

VFXとは「Visual Effects（視覚効果）」の略で、煙・光・揺れなどのCG演出を加える技術を指します。  

これまで多くは編集ソフトで手作業によって追加していました。

Runway Gen-4では、視覚効果をAIが自動で生成する「GVFX（Generative Visual Effects）」によって再現します。  

強化されたポイントは以下の通りです。

これまでの動画生成ツールでも一部の演出は可能です。

しかし、Runway Gen-4はリアリティ・再現精度・一貫性の面で群を抜いていると評価されています。

この機能は制作時間やコストの大幅な削減にもつながります。

広告映像や映画制作のように、クオリティとスピードの両立が求められる現場で大きな力を発揮する機能です。

Runway Gen-3との違いと進化ポイント

Runway Gen-4は、Gen-3の課題を克服し、映像の安定性・演出力・出力品質すべてを実用水準に引き上げています。

Gen-3 Alpha / Turboからの進化ポイントまとめ

Runway Gen-4は、Gen-3シリーズの課題を解消し、実務レベルでの運用が可能な映像生成モデルとして進化しました。  

主な進化ポイントは以下の通りです。

Gen-3には標準モデルのAlphaと、高速生成に特化したTurboがあります。  

Gen-3シリーズも高性能でしたが、シーンをまたいだ表現の整合性や手動のカメラ調整といった面で課題がありました。

Runway Gen-4は、Gen-3での課題が大幅に改善されています。

ストーリー性のある映像や広告・プロモーション用途でも実用的な精度に仕上がっています。

比較項目	Gen-3 Alpha	Gen-3 Turbo	Gen-4
一貫性	シーンで崩れることが多い	シーンで崩れることが多い	複数カットでも安定して再現可能
カメラ制御	キーフレームベース	高速処理＋3D移動に一部対応	3DパスをAIが自動で構築
出力解像度	最大720p（アップスケール可）	最大1280×768（アップスケール可）	4K対応
最大秒数	10秒	10秒	10秒

精度・動き・プロンプト制御の比較

Runway Gen-3では、前後の静止画の差分から動きを構築していました。  

しかし、長尺になるとズレや破綻が生じやすく、映像の完成度には課題が残っていました。

Runway Gen-4では、テキスト入力だけで映像の細かな演出をコントロールできる「Prompt Elements」機能を導入。

「Prompt Elements」機能の導入により、演出の自由度が大きく向上しています。

代表的なプロンプトは以下の通りです。

速度や視点などの動きを組み合わせることで、制作者の意図を反映しやすくなりました。

比較項目	Gen-3	Gen-4
映像効果の指定	非対応、または手動調整	テキストで直接指定可能
作風の切り替え	単一トーン	テキストでリアル〜アニメ調を自由に調整可能
動きの構築方式	フレーム差分ベース	3D構造＋カメラパス推定により滑らかな動きを再現
長尺対応力	破綻が出やすい	一貫性を保った安定生成が可能

Runway Gen-4の使い方をわかりやすく解説

初めてRunway Gen-4を使う方に向けて、登録の流れから映像生成の手順、プロンプト作成のコツまで解説していきます。

登録〜Gen-4選択まで

Runway Gen-4の始め方は、とてもシンプルです。  

数ステップで準備が整い、数分で映像生成を始められます。

以下の流れで準備を進めましょう。

入力方法と動画生成の流れ

映像生成の基本操作は、直感的でシンプルです。

以下のステップで誰でも簡単に動画を作成できます。

プロンプト作成の基本とコツ

Gen-4のプロンプト作成では、要素の順序を意識することで、より狙い通りの映像が生成されやすくなります。

記述のコツは以下の通りです。

この流れを意識すると、情報が整理され、AIにも意図が伝わりやすくなります。

今回のプロンプトでは、最初に

「A compact quadcopter drone（コンパクトなクアッドコプター・ドローン）」

という被写体を明確に位置づけ、そのドローンが

「weaves nimbly through narrow canyons between towering futuristic skyscrapers at sunset」（夕暮れ時にそびえ立つ近未来的な高層ビルの間の狭い峡谷を軽快に駆け抜ける）

と表現することで、軽快かつ精緻な飛行ルートと夕暮れのSF都市という舞台を一文で表現しています。

さらに

「dynamic aerial dolly with subtle yaw and forward momentum」（微妙なヨーと前進力を伴うダイナミックな空撮ドリー）

というフレーズでカメラワークを指定し、ドローンと観客の視点が一体となったダイナミックな移動感を演出します。

最後に

「cinematic photorealistic scale, warm golden-hour glow, slight motion blur, shallow depth of field, film grain, high dynamic range contrast」（映画のようなフォトリアリスティックなスケール、暖かな黄金色の輝き、わずかなモーションブラー、浅い被写界深度、フィルムグレイン、ハイダイナミックレンジのコントラスト）

として、シネマティックな質感・光の色味・画質の深みなど、視覚的要素をまとめて伝えています。

被写体→動き→環境→スタイルの順に要素を並べることで、Gen-4は制作者の意図を忠実に反映した高品質な映像を生成しやすくなります。

Runway Gen-4の料金プランと無料でできること

Runway Gen-4は、無料から商用向けまで多様な料金プランを用意しています。 

本格利用にはプラン選びと商用利用の条件確認が欠かせません。

料金プランごとの機能比較

Runway Gen-4には、利用頻度や目的に応じて選べる5つの料金プランが用意されています。  

プラン名	月額（毎月払い）	年額（年払い）	クレジット/月	ウォーターマーク	商用利用
Free	$0	無料	125 ※初回付与のみ	あり	〇
Standard	$15	$144 ※$12/月換算	625	なし	〇
Pro	$35	$336 ※$28/月換算	2,250	なし	〇
Unlimited	$95	$912 ※$76/月換算	無制限	なし	〇
Enterprise	要問い合わせ	要問い合わせ	カスタム	カスタム	〇

Freeプランでは、初回のみ125クレジットが付与されます。  

Runway Gen-4 Turboを使って、最大約25秒の動画を試すことができます。

Standardプラン以上になると、ウォーターマークが外れ、720pや4Kでの出力が可能です。  

Proプランは、生成可能な秒数と月額コストのバランスが良く、  フリーランスや小規模な制作チームに人気があります。

Unlimitedプランでは、Exploreモードによる無制限生成が使用可能です。

法人での導入を検討する場合は、ニーズに応じてカスタマイズできるEnterpriseプランも用意されています。

また、Runwayでは、契約プランに関係なくAPIを使った動画生成ができます。 

Gen-4 Turboは、1秒あたり5クレジットで利用できる従量課金制です。  

利用には、APIキーの取得と最低10ドル分のクレジット購入が必要です。

大量の動画を自動で生成したい場合や、自社サービスと連携したい場面で役立ちます。

最新情報はこちらの公式サイトをご確認ください。

無料枠の制限とできること

無料プランでもRunway Gen-4を試せるのは魅力的ですが、機能面では明確な制限があります。  

あくまで「お試し」用途のプランです。

まず、初回登録時に125クレジットが付与されます。  

125クレジットは、Gen-4 Turboで約25秒の動画を1本生成できる量です。

制限内容は以下の通りです。

できることも限られています。

本番での利用やクライアント向けの制作には向きません。

早い段階でStandard以上のプランに移行するのがおすすめです。  

商用利用の注意点と条件

Runway Gen-4をビジネスで活用するにあたっては、以下の3点について正しく理解しておくことが重要です。

まず、Runwayでは、ユーザーが生成したコンテンツを制限なしで自由に商用利用できることが明記されています。

Yes, the content you create using Runway is yours to use without any non-commercial restrictions from us. As between you and Runway, you retain ownership and all your rights for your creations and generations.

Runwayで作成したコンテンツは、当社による非商用制限なしにご利用いただけます。ユーザーはすべての権利を保持します。

出典：Runway Help Center

さらに、Runway公式ヘルプセンターでは、商用利用の具体例として以下のようなケースが挙げられています。

This includes, but is not limited, to monetized (or non-monetized): YouTube uploads, other short-form video uploads (e.g. Instagram Reels, TikTok), social media posts, film festival entries, product advertising, and anything else that may require commercial use rights.

これは、収益化されている場合（またはされていない場合）を問わず、以下を含みます（ただしこれらに限定されません）：YouTubeへの投稿、その他のショート動画投稿（例：Instagram Reels、TikTok）、SNSへの投稿、映画祭への出品、商品広告、その他、商用利用権が必要となるあらゆる用途。

出典：Runway Help Center

Runwayは生成したコンテンツの商用利用に制限を設けていないことを明示しています。  

すべてのプランにおいて、収益目的であっても動画や画像を自由に活用できるのです。

一方で、Runwayの利用規約では、ユーザーがアップロードする素材に関し「すべての必要な権利を有していること」が求められています。

You represent and warrant that you have all rights, licenses, and permissions needed to provide Your Content to and through the Services.

あなたは、Runwayにアップロードするコンテンツについて、必要な権利・ライセンス・許可をすべて保有していることを表明・保証するものとします。

出典：Runway利用規約

また、生成された動画や画像は、ユーザーの所有物であることが保証されています。

The Company does not claim ownership of any of your Inputs or Outputs.

当社は、ユーザーの入力データや生成物の所有権を主張しません。

出典：Runway利用規約

以上の利用規約を踏まえると、生成されたコンテンツは自由に使えるといえます。

しかし、その前提として「使用する素材の権利は自分で確認・確保しておく必要がある」ということになります。

安心してビジネスに活用するためにも、公式のガイドラインや利用規約に目を通しておきましょう。

Runway Gen-4の実力を示すデモ映像と他AIツールとの違い

Runway Gen-4は、他のAIツールにはない高い一貫性と映像演出力で注目を集めています。  

ここでは、公式デモ映像で見える実力と、他の動画生成AIとの違いを見比べていきます。

公式デモ映像「The Herd」で見るRunway Gen-4の実力

Runway Gen-4の世界観表現を体感できる公式デモ映像のひとつが、「The Herd」です。  

静かに群れる牛たちの映像から始まり、男の語りと不穏な音楽が重なり、映像は一気に不穏な空気をまといます。

特に目を引くのが、終盤で草原全体が炎に包まれるシーンです。  

火の揺らぎ、煙の広がり、空気のゆらめきまでが自然に再現されています。

Runway Gen-4のGVFXと物理演算の実力を感じられるハイライトです。

ただの技術紹介ではなく「語れる映像」を目指したい人にとって大きなヒントとなるデモです。

他AIツールとの違いと導入判断のヒント

動画生成AIにはいくつかの選択肢があります。

Runway Gen-4、OpenAI Sora、Hailuo AIの3ツールを比較すると、それぞれの特性が見えてきます。  

導入目的に合わせて選べば、無駄なく効果的に活用できます。

ツール名	解像度	商用利用	無料プラン	有料プラン	向いている用途
Runway Gen-4	4K 対応	全プラン可	・720p ・透かしあり ・125クレジット	・4K出力 ・透かしなし ・625〜2,250クレジット	・広告動画 ・ストーリー構成の映像制作
OpenAI Sora	Plus：720p Pro：1080p	全プラン可	・10秒 ・720p ・透かしあり	・20秒 ・1080p ・透かしなし	・短尺デモ ・プレゼン、SNS向け
Hailuo AI	720p	有料プランのみ可	・日次付与クレジット ・透かしあり	・透かしなし ・1,000クレジット〜無制限	・UX検証 ・プロトタイピング ・実験表現

それぞれのツールには、得意とする分野があります。

どのツールも特徴が異なります。

動画制作の用途に合ったツールを選びましょう。

まとめ

Runway Gen-4は、生成AIによる映像制作の可能性を一段と広げたツールです。  

従来のモデルで課題とされていた破綻や制御の難しさを大幅に改善しました。

注目すべき特長は以下の3点です。

まずは無料のサンプル生成から始めてみましょう。

用途に応じて有料プランへと移行すれば、コストを抑えつつ最大限に活用できます。

Runway Gen-4は、あなたの「こうしたい」を叶えてくれるAIといえるでしょう。