OpenAIが次なる戦略的ステップとして、MetaでARメガネのハードウェア部門をリードしていたケイトリン・カリノフスキー氏を迎え入れたことが注目を集めています。
カリノフスキー氏は2022年からMetaにおいて、次世代ARメガネ「Orion」の開発を監督してきた責任者であり、技術的な実績が豊富です。
11月4日、彼女は自身のLinkedInで、OpenAIに「テクニカルスタッフ」として参加することを発表しました。
新たな役職では、消費者向けハードウェアおよびロボティクス部門を率いる予定です。
カリノフスキー氏は、スタンフォード大学で機械工学を学び、キャリア初期に米OQOでモバイルPCを手掛けた後、2007年から米Appleで約6年間にわたりハードウェアエンジニアとしてMacBookシリーズの開発に従事しました。
その後、2013年に米Facebook(当時)の傘下であるOculus VRに加わり、「Oculus Rift」をはじめとするVRハードウェアの開発を統括しました。
カリノフスキー氏の技術的バックグラウンドとハードウェア開発における幅広い経験が、OpenAIにおいても活用されることは間違いありません。
Meta時代、カリノフスキー氏は2024年のConnectカンファレンスでマーク・ザッカーバーグCEOが披露した「Orion」の開発も担当し、AR技術の最前線を担ってきました。
この経験は、OpenAIが進めるAI技術の実世界への導入において大いに役立つと予想されます。
カリノフスキー氏自身もLinkedInで「まずはロボット工学の仕事とパートナーシップに注力し、AIを現実世界に導入し、人類のためにその恩恵を引き出すことに貢献する」と述べ、新たな役職への情熱を示しています。
また、カリノフスキー氏がAppleに在籍していた際には、デザインの巨匠ジョニー・アイブ氏の下で働いていたことも特筆すべき点です。
アイブ氏は現在、自身のデザイン会社LoveFromを率いており、OpenAIのサム・アルトマンCEOと協力して“AIのiPhone”を開発する新たなベンチャーに関わっていると報じられています。
このプロジェクトは業界内で大きな話題となっており、カリノフスキー氏もこの計画に関与する可能性があります。
アイブ氏の洗練されたデザイン哲学と、カリノフスキー氏の卓越したハードウェア開発の専門知識が融合することで、次世代のAI端末が生まれるかもしれません。
出典:LinkedIn